どういう関係?
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とある部屋にあったパソコンの電源を付ける
あたしのじゃないけどまるで兼用の様にあたしも勝手に使わせてもらってる物だ
真っ暗な部屋の中、パソコンの本当の持ち主の使用状況を至る所で確認すると、何かDVDが入りっぱなしなのを見つけた。
…題名を見るだけで分かる。これは子どもが見ちゃいけないものだ。
まぁそれ自体は別に不自然な事でも無いし、本当の持ち主は健全な男という事でしょうね
あたしはこういうの気にしない、どちらかと言えば片付けや隠そうとしない事の方が気になる。
あたしに見られても良いのか? 恥ずかしくないのか?
時間も持て余してるし、実際はどんな感じなんだろうとDVDを見る事にした。
題名で大体は分かるんだけど、きっとこれには彼の好みが詰まってるに違いない…
こういう動画には必須なイヤホンらしき物を受け継ぎ、途中からになっていた動画を再生した
まったく面白くない…、まったく興奮しない…
と、虚無感に襲われていた所、耳についてたイヤホンが勢いよくどこかへ飛んで行った
何だろうと後方を確認すると、いつの間にか部屋の主のウルフが戻ってきていたようだった
「目悪くするぞ」
「あれ? もう飲み会終わったの?」
「つまんねーから帰ってきた」
現在時間は22時くらい
なんか今晩はオヤジ組や怪獣軍団、一部のレディースさんが飲み会をすると言っていた
あたしは断ったけどウルフは一応様子見参加。
本当はもっと帰ってくるのに時間が掛かると思ってたんだけど、かなり早く切り上げてきたみたい…
…それが分かってたらDVD見てないわ。
部屋の明かりも付けられたし、意味不明な動画鑑賞は終わりにします。
パソコンも終了してウルフを確認すると、何かお土産らしきお酒とおつまみを飲み食いしていた
イヤホン取られた時に持っていた何かの袋はテーブルの上に置かれていて、ちょっと見えた中身に他のお酒とおつまみがあった
…他の人のをパクってきたみたいだ。
「結局飲み食いするなら食堂で良いんじゃないの…? ここで食べたらゴミの片付け大変じゃない?」
「そりゃそうだがガヤガヤうるせぇからな…」
「まぁ飲み会って言うくらいだから皆喋ってるだろうね。レディースも居たんでしょ?」
「そうだな、クソ魔女の絡みがウザかった」
「そうなの? まぁベヨネッタってウルフの事好きって公言してるくらいだもんね」
適当におやつを頬張った後、勝手に彼のベッドに乗り込んだ
ゴロゴロしようとしていたのだけど枕元にあったのはとある雑誌
…題名を見るだけで分かる。これは子どもが見ちゃいけないものだ。
今おっさんはお酒とおつまみに夢中だからまぁ大丈夫だろう。
うつ伏せから上体を起こし、早速その雑誌を読んでみる事にした
題名で大体は分かるんだけど、きっとこれには彼の好みが詰まってるに違いない…
それにしてもあたしがこの部屋に入り浸るの知ってるくせに、こういうの放置するのね。ちょっとオープン過ぎやしないか?
パラパラと最初から何ページもめくってみたけど、何が良いのか分からん写真ばかり…、最後の方には色んな意味でぐちゃぐちゃな漫画も出てきた
…わけが分からん、一体これの何が面白いんだ。
まぁ好みは人それぞれなので、あーだこーだ言うつもりは無いけど…
「お前こんなのに興味あるの?」
我ながら凄いスピードでページをめくり続けて、3週目に突入した
隣から声を掛けられてそちらを見れば、いつの間に近くまで移動したのか、ウルフはベッドにひじつきながら雑誌に目をやっていた
「…こんなスピードでめくってるのに興味あると思う?」
「思う」
「思うのね…、じゃぁ何も言えないわ…」
雑誌を閉じて元あった場所に置いておく
…というか多分これも図書室裏にあった物でしょ? 戻さないといけない物ではないか?
「…お前って無欲に見えるな」
「えー? そうかなー?」
そう適当な返答をするとウルフは何も言わずに立ち上がる
ベッドに乗ってくる事は無かったが、結構近くまで距離を詰められた
あたしはうつ伏せ状態のままなので、頭の上からお酒の匂いがするし彼の呼吸が聞こえる感じ
「…濡れてねぇの?」
「濡れてないよ、動画も雑誌も全く身体に響かなかった」
「あぁそう。つまんねーなぁ」
「ぐえっ…!」
突然ベッドに飛び込んできたみたいで思いっきり背中が重くなる
衝撃も凄い物で苦しみの声が飛び出た
寝返りをしてスペースを開けてあげようと思ったんだけど、上にしっかりと乗っかってるので全く動けません…。
あたしがなんとか動こうとしてるのが伝わったのか、寧ろ押さえつけてきてるようで上からの圧が増す
「重いよ、動けないよー」
「逃がさないようにしてんだよ分かんだろ。はーあ、早くお前とヤりてぇなぁ…」
「いやいや、ないない」
そのまま抱きついてきたと思えば、何度目か分からない馬鹿な発言をする
あたしとおっさんは一応他人だ
ウルフはとても良い人だし、あたしもここに入り浸ってる自覚はあるが、そんなのする義務や必要性はないのよ…
「…あぁ、もしかしてこういうの目につく所にあるのってその為なの? あたしをその気にさせる為というか」
と、枕元の雑誌を数回叩く
「いや別に。片付けてないだけだ」
「その無頓着みたいのどうにかならんのか…」
片付けとかは面倒臭がるのに欲望に忠実お盛んとか、まるで動物じゃないか。 …まぁ彼はそれに近しいんだけど
彼は退く気が無いみたいで勝手に髪を触ったり体を触ったりしてきた
…正直言えば、さっきのDVDや雑誌を見るよりこういう事されてる方が身体に効くんだけどね。
あと髪や頭を撫でられるのは普通に気持ちが良いわ
「お前は嫉妬とかしないのか?」
「嫉妬? 何に?」
「俺様が他の女と飲んでたり話してる事」
「いや…、その部分に関しては特には…、友達が多くて結構な事なのでは…?
でもウルフが誰かと付き合うのは何か嫌だなぁ…。一応こういう別の形での嫉妬はあるよ」
これは本心だし嘘を吐く理由も無い、隠し事とか嫌いだしまだこっちを見ていて欲しいからの発言
…狙い通り彼には凄く効いたのか抱き締めていた腕の力が強くなる
「もうヤろうぜ…」
「やらないってば…、今やったら感極まって即行で終わるでしょ…」
「ははっ! …そうかもしれねぇなぁ」
別にそんな仲じゃないのにエロ下な話もセンシティブな話も普通にする
彼はからかいもしないし、だからと言って深刻に捉えすぎたりしない。あたしからすると丁度良い付き合いやすい性格思考だ。
何時からこんな関係になったんだろうなぁ
ずっと前から仲良くしてくれて、いつの間にこうなったというか…
…こんな状態を「友達以上恋人未満だな」とプリン達は言っています
「何で相手してくれねぇんだよー、優しくするって言ってんだろー?」
「いや、最近もうそれだけが目的にしか思えなくてね。相手したらポイでしょ?」
「んなわけあるか、俺様とお前の仲だろ?」
「…あんた何時もより饒舌だと思ったらお酒飲んだからか。はいはい、おっさんはねんねの時間だよー」
動けないのは変わらないが、まだ自由だった腕で上に居るウルフの頭を撫でる。とりあえず興奮を静めてあげないとダメなので。
…ウルフは分かってるのかは知らないけど、本当はやるやらないってウルフの気分次第なのよ
あたしがダメだって言ってるからやらないだけで、無理矢理進めれば多分希望は成し遂げられる。
どう頑張ってもあたしはパワー勝負で勝てないんだから、本当にやりたいなら罪を犯す手段もある。
あたしも一応曖昧な意味で好きとは言ってるから、多少おいたが過ぎても目を瞑るって分かってるでしょう?
彼は優しいんだろうね、それか相当鈍感か。
もちろん無理矢理なんてごめんだから、現状平行線で済ませてくれる事には本当に感謝してるけど。
「寝ねぇよ。お前がやる気になるまで」
「まずシラフになってくれ、お酒の匂いが気になる、気が散る。話はそれからだ」
「はぁ? じゃぁ今日は無理じゃねーか」
「今日は無理でもいつか出来るんだから良いでしょ」
「チッ…」
なんとなく納得したのか彼は舌打ちをした
舌打ちは大体「今日は手を引く」時にする行動である。やったね!
この「いつか出来るから」って言葉、便利なのよ
現実は目の前の物を流されてるのに期待を持たせられるんだから
もちろん嘘を吐いてるつもりは無い。このままの仲が続くなら本当に何時かは相手する時が来るとは思ってるし
やっとの事でウルフは上から退いてくれました
体が解放されたのであたしも起き上がって伸びをする
拘束は中々体に負担が掛かるものだ
気が済むまで伸びをした後、ベッドの上で座っていたウルフを見る。 …彼はとても不満そうにこちらを見ている。
それがなんか可愛くて可哀想で笑ってしまった
それが気に障ったのか、突然タックルの勢いで押し倒されるとそのままきつめに抱きしめられた
「び、びっくりした…、どうしたの…」
「ふて寝だふて寝!」
「…あっはは、じゃぁ付き合ってあげるよ」
つまり拗ねてしまったって事ですね。これは慰めてあげないと
…危うく本当に襲われるのかと思って焦ったわ
表情の険しいウルフと添い寝状態
早く機嫌治してねと顔や頭をゆっくり撫でると、どんどん表情は戻り不満は無くなっていったようだった。
可哀想なおっさん、何時になってもやりたい事が出来ない。
本当はあたしをやる気にさせるなんて簡単なんだよ? 無理矢理押し通すとは違う方法ね。
おっさんだもんね、乙女心は分からないでしょう
「あたし達はどういう関係なの? 他人でしょ? あたしはウルフに夜の相手をする理由は無いのよ…。
さっきも言ったけど最近はもうそれだけが目的にしか思えなくてね、相手したらポイするんじゃないの? …あたしはそんなリスク負いたくない。
本当にそこまでエロい事したいなら、あんたも覚悟決めてあたしの欲しい言葉を囁いて? 曖昧な現状に終止符を打つ、甘くて優しい二人の仲を拘束する言葉だよ」
つらつらと遠回しに思いを伝える。
つまりお前から告白しろよって事だよ
ウルフから恋仲のお誘いがあれば、流石にポイは無いだろうって思えるのでね
果たして彼に伝わるのかは不明だけど、とりあえずこちらからは進展ありそうな手を差し出せました
これなら「お前は歩み寄ってくれない」とか、意味不明な不満をぶつけられる筋合いは無いってもんだ。
「…あぁ、そういう事」
何か思いついたのか、あたしの体に埋めていた顔をこちらに向けるウルフ
でもそれ以上言葉は続けさせません。
何か喋りそうだったその口を掴んで止める
「ダメです、まずはシラフになってください」
と伝えると、ウルフはまた不満そうな表情であたしの体に顔を埋めた
どういう関係?
「お前もやっぱり女なんだな…」
「今更何を言ってるの…」
「明日にでも思いっきりグズグズにしてやるからな」
「…これは本当に分かってるのかな? 疑問多いな」
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