ウルフの告白
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
とある夜、翌朝の朝御飯の為に材料を確認しようと調理室に向かうと食堂で飲み会が行われていた
まぁ毎日の事じゃないので別に良いんですが、あまりにもテーブルの上が汚いので…
かなり飲んでいるのか、見るに耐えない光景のオヤジ怪獣組…
でもその中でもクールに飲んでいるファルコとガノンとウルフはカッコ良いですね。
騒ぎ散らかしているマリオとかクッパとかスネークとか、本当見てらんないんですが…
邪魔はするつもりは無いのでそのままスルーして調理室に向かう事にします
「お、ユズじゃないか!」
「うっ…」
出来れば話しかけられたく無かったんですが、こうなってしまったら仕方ねぇ…
適当に話を聞いてやってやり過ごすしかない…。
「ユズちゃーん! なんかおつまみ作ってくれよー」
「なーに言ってるのよ、あんた達いっぱい食べ物買ってきたじゃない」
「あはは…」
気が付かなかったけど、なんか何時もはおしとやか(?)なピーチやゼルダもオヤジの飲み会に紛れていた。
絡んで来る系親父に対して、まだ優しみのあるレディース陣少々…
あんまり関わっちゃいけないな彼女達も、変な話を振られたり巻き込まれたりしたら良くない。
適当に話も流した所で逃げるように調理室に飛び込んだ
ダラダラと時間かけて明日の献立も考えた
本当はとっとと解散して欲しかったのだけど、来た時と全く変わっていない。
おやつやおつまみ、お酒やジュースが明らかに増えている
これはとっとと乗り越えて帰った方が良いだろう
ここで献立考えてる間にも、食べ物飲み物を追加する為にいろんな人が調理室に来てるのだ。しかも漏れなくこちらに話しかけてくる。
そんなのずっと食らってられないよ
という事で静かに食堂に侵入し、終わらない飲み会会場を影を薄くしながら扉へと向かった
…しかし人生とは上手く行かない物だ
「ユズ…」
「!」
まさかと言うべきか、ウルフからのお呼び出し
ウルフはちょっとだけ皆から離れて一人で飲んでいた様だ
彼は隣の椅子を引いたという事はそこに座れって事でしょうか…?
他の方々とはちょっと距離もあるから、同じ席に二人で居たら皆に何か言われそう…
わざわざ椅子を動かしてまでしたんですから、逃げるわけにもいかず。断われない人ってのは苦労しますね
その椅子に浅く座って「なんでしょうか」と尋ねた
「お前酒は飲めるのか?」
「いや…、遠慮しておきます
飲んだ事を前提に考えると、明日の朝ご飯作れなくなる可能性があるので」
「そうか、それなら別に良いんだけどよ…」
「はあ…、じゃぁあたしはこれで」
「ちょっと待て」
立ち去ろうとテーブルに手をついて立ち上がると、何故か腕を掴まれて止められた
「なんでしょう」
「…俺様はお前の事が好きなんだが、お前からするとやっぱり俺様は対象外か?」
「えっ…?!」
まさかのウルフの言葉に我が耳を疑う
部屋は雑音が凄いのにはっきりと聞こえた
…運良く他の人達は聞いていなかったらしく、変わらずどんちゃん騒ぎ
しかし突然の告白に自分でも分かる位に動揺してるのか、身体が熱くなってきた
「あ、ああっ…! じゃぁ、また今度で…!」
無心で思いっ切りウルフの手を振り解き、全速力で逃げる様に食堂を後にした
我ながら一体どういう返事なんだ、質問の答えになってない…
そしてこの時からウルフに対して変に意識を持つ様になってしまった
「ユズちゃーん! 飲み物!!」
「はいはい…」
翌日、リビングでヤンガーズとパーティかという勢いでゲーム大会を開催中
飲み物を切らして騒ぎ出した皆の為、飲み物を取りに調理室に向かう
部屋を出て早速向かおうと進んだ瞬間、目の先にはウルフが居た
あたしは何も言わずにリビングに戻った
「ユズちゃん、皆で買い物行く予定なんだけど一緒に行ってついでにご飯の買出しする?」
「うーん…」
別の日、部屋でゴロゴロしていると、ドアの外から聞こえてきたのはピーチの声
「ちなみに誰が行くの?」
「結構大量に買い込む予定だから、乗り物持ってるサムスとかファルコンとか皆でよ」
「…」
乗り物持ってる、つまりあの人も行く確率が高い。
という事であたしは一人で大丈夫だよ、と健気にお誘いを断わった
「ユズ、手伝う事があったら手伝うぞー」
「えぇ…?」
また別の日、食堂で皆の夕ご飯を準備している途中、部屋に入ってきたのはフォックスだ
…普段はそんな事言わないくせして今日に限ってなんだ?
それにファルコが居ないって言うのもなんか気になるな…
後にファルコが偶然を装ってくる
その後にあの人が偶然を装ってくる
…有り得る。
あたしは扉の外でつまみ食いしようとする輩(カービィとかヨッシー)とか、その他中に入ろうとする者を全て通行止めさせる様に依頼した
なんでこんな気を使う生活になってしまったのか、まぁ全ては自分が悪い気がしないでも無いですが。
夕飯の片付けも終わり、食堂の扉を少しだけ開いて通路を確認する
…誰も居ません。
という事で誰にも気付かれぬように忍んで行動する
長い廊下もやたら大きな階段も静かに登り、急いで自分の部屋へと向かう
自分の部屋に入れば今日は全て終わります
「誰も居ない、良かったー」と思っていた矢先、ぐんと後ろに腕が引かれる
「何事!?」と思い状況を確認しようとする。
がそんな間もなくあっという間に誰かに壁へ押え付けられた
「おい」
「うっ…!」
すんごい力で押さえ付けてくる、思っても無いあの人の奇襲に頭が真っ白になった
やらかしたわけではないがやらかした感で異常に胸がドキドキする
「やたらと俺様を避けてるな…」
「い、いや…」
厳しい眼差しに耐えられず、気持ちだけ防御体勢を取る
目は合わせられたモンじゃない
「どうしてだ」
「い、いや…、あの…、その…」
「どうしてだ」
「その…」
「…」
「…」
こんな事されたから分かってたけどあたしに厳しい追求が始まった
そんなの理由なんて例の告白擬きしか有り得ないじゃないですか!
そりゃ急にあんな真面目に伝えられたら動揺するに決まってるじゃないですか!
今までは良い仲間だと思ってたわけですよ。ウルフは優しいし、強いし、頼れるし
でもそれは恋愛というよりも人柄、人間的に良いという事です。 …人間じゃないけど
急に「恋愛はどうでしょう?」って本当にドキドキしたのです
とかなんとかいろいろ考えていた所、あたしがずっと口を閉じていたからか、チラリとウルフを確認するとなんと不機嫌そうな顔をしている事か…。
それにビビって口ごもっていると、彼が先に口を開いた
「返事しろ」
「は、はい…っ!」
「違う、質問の返事。飲み会してた時に聞いた事だよ」
「そ…」
そんな…、まだ考える時間が欲しかった…。
現実逃避していたもので「どうなんだ?」の答えなんて出していません。
アリというわけでもなく、ナシというわけでもない、本当に半々
でもそんな事言ったら「ふざけるな」って言われるに決まってる。そんな曖昧な返事、彼が納得するわけがない
この緊急事態に、あたしの頭は一つの案を作り出した
「ね、ねぇウルフ…、話を聞いて欲しいんだけど」
「なんだよ」
「あたし、あの時のウルフは酔ってるから冗談で言ってると思ってたの」
「冗談じゃねぇぞ」
「分かってるよ…!」
だからとっ捕まえてこんな事してるんでしょう?!
「嬉しいのは嬉しい、これは本当
でもまだ気持ちの整理が出来てないからもう少し落ち着く時間が欲しいの、だから避けてた」
「…」
「一週間後、答えを出すよ
だからそれまであたしにアピールが欲しいな。あたしもちゃんと逃げないから。 …それ見て決めるよ」
なんて事を言ってるのか、自分でも愚かだと分かります分かってます。
他人にはあんまり余計な負担はかけたくないんですが、この案が現在この状況から脱する事が出来て、一番良い意味で自分の為になりそうな案だと思いましたので。
…それで本気度を試してみたいと、少し思ってたりもするし。
そう伝えるとやっと押え付けから解放された
「…分かった」
「ありがとう、ウルフは嫌いじゃないよ、本当に急だったから吃驚したの」
「分かってる。
俺様は嫌われたと、だから避けられてたと思ってた。でもお前の本当の話聞けて良かったよ」
なんか急に穏やかになったウルフを見て、何故か不安になった
「もしかしてあたしを嫌いになった…?」
「何言ってんだ、押し引きめちゃくちゃな奴だな、一週間以内に振り向かせてみろってんだろ?」
「…。」
まだ嫌われてない、諦めてないって事に少しだけ安心する
…何で逆にあたしが振り回されそうになっているんだろうか。
「楽しみにしてるよ」
「へいへい…」
そうウルフに手を振ってから自分の部屋に向かった
部屋に帰ってきてすぐにベッドに飛び込む
それにしても我ながら凄い案だったな。
柔らかい言い方が出来てたと思うけど、大分挑発的というか誘っている煽っているというか…
アピールくれって、最もらしいけど図々しいというか…
まぁあまり深く考えないでおこう
あたしには必要な判断材料なのです、そのアピールとやらは。
別に特別な事は求めません。何時も以上に話し掛けてくれるだけでも正直良い。
今の所は「こちらこそ」な気分だし、よっぽど酷いとか合わないとか無ければ一週間後はそう言うつもり
明日からどうなるんだろうなー
本当、明日から楽しみだなー
そして一週間後に返事を出した時の彼の反応も楽しみだわ
ウルフの告白
こういうしょうもないワガママに付き合ってくれる人が好きなんだよね
1/1ページ