2016(04)
■盛況の円卓パーティー
++++
「何か、みんな揃ってるのってすごく久し振りな感じがしますねー」
「どこぞの土田が気紛れで来たり来んかったりするからな」
「やァー、サーセン。烏丸サン家の本が面白いンすわァー」
「それはわかるがシフトには入らんか」
今日は烏丸さんの誕生日ということで、烏丸さんたっての希望で鍋パーティーが開かれることになった。誕生パーティーというものをしたことがなかったそうで、「してみたいなあ!」って。
それくらいならすぐにでも開催してやろうじゃねーかと立ち上がったのが春山さん。会場は俺の部屋。バイトが終わってから、シフトに入ってる人も入ってない人もみんなが集まって。A番研修をしていたカナコさんもいる。
で、久々に冴さんの姿を見たような気がするんだ。いや、気じゃなくて実際年末振りになるんじゃないかと思う。実家に帰る帰らない問答でりっちゃん先輩と一緒に烏丸さんの部屋を訪ねたとき以来。
何か元気そう。って言うか逆に普通すぎて。本当に本が面白すぎて引きこもってたんだとしたらどれだけ本が好きなのか、どれだけ烏丸さんの部屋の蔵書が面白いのかって気になる。
「ほらダイチ、うどん煮えたぞ。食え食え」
「はーい。いただきまーす」
「ほらカナコ、お前も食え」
「いただきまーす」
鍋奉行の春山さん曰く、「日頃ロクなモンを食ってない順」に鍋がよそわれていく。烏丸さん、カナコさん、次が俺。そしてその次に冴さん、林原さんの順番。やっぱり何だかんだ林原さんは自宅生だしちゃんとした料理を食べてるんだろうなあ。
「オレはそんなに普段いいものを食っている風に見えるのか」
「研究室でもスコーンの美人に作らせてんだろ。クソッ、お前全然ジャガイモで苦しまなかったじゃねーか」
「林原さん、普段から福井先輩の作った料理を食べてるんですか!? ひゃー、それは贅沢ですよ! こないだのお鍋も最高だったのに!」
「川北ァー、何か知ってんなら吐いた方が楽になるぞォー?」
「川北、余計なことを喋ったらどうなるかわかってるだろうな」
「あァん? リン、後輩を脅すとかお前はやっぱりクソみてーな野郎だなァ、えェー?」
「オレという後輩を脅すのが日常になっているアンタに言われる筋合いはない」
春山さんと林原さんは例によって火花がバチバチっと散り始めたし、烏丸さんと冴さんは2人の世界を作っちゃってる。う~ん、もういいや、俺も好きに食べよう。
「ミドリ君、コップ空だけど、何か飲み物いる? 注ごうか」
「あっ、カナコさんスイマセン」
「何にする? オレンジジュース? お酒? お茶もあるよ」
「あ、えっと、そしたらそこの缶チューハイをもらえますかー」
「はーい。ささ、社長、グイッと行っちゃってください」
甘い缶チューハイをコップに注いでもらうと、なんとなくそれっぽい雰囲気を感じる。やっぱりカナコさんて接待上手だなあ。これだけ綺麗な人にお酒を注いでもらえて悪い気なんてするはずがないし。
「おい川北ァー、カナコ相手にデレデレしやがってよぉー!」
「しっ、してませんよ!」
「えー、ミドリ君私じゃダメー?」
「ダメじゃないですけどそもそもカナコさんって運命の先輩さんはどうなったんですか!」
「きゃー! 禁句をー! 春山さん、ミドリ君がいじめてきます!」
「さーあさあリン、お前も飲め」
「いただきます」
「だから私の話を聞いてくださいよー!」
何が本題だったかはいつしかみんな忘れていた。烏丸さんの誕生パーティーだったなあとか、終わる頃に思い出す程度のわちゃわちゃで、わーってなって、ひゃーって。ワケがわからないんだ。
烏丸さんはシメの雑炊にも興味があるようで、早くシメにならないかなあってまだ始まったばかりなのにご飯をスタンバってる。意外なのは、烏丸さんが林原さんを酔わせて好き勝手しようとしないことだった。まあ、林原さんはザルだしなあ。
「こんなに楽しいんだったら毎日パーティーしたいなあ! 次に誕生日が近いのは誰ー? ユースケは6月29日だよね!」
「えっと、俺は4月だし、冴さんは8月でしたよね」
「そースよ」
「あっ、私、今月の29日です!」
「カナコちゃんの誕生会は今年も先輩とは会えなくて残念っていう慰め会になりそうだね!」
「もー、烏丸さんまでそんなこと言って! 怒りますよ!」
end.
++++
今年の大寒誕生会は今年ナノスパに参戦したキャラクターが新たに加わってきゃいきゃいしています。情報センターはカナコです。
とは言えダイチの誕生日なのにミドリがわーってなってひゃーってなってるだけのお話。ダイチはおうどんをうまうましているぞ!
このお話では久々?にリン春の間に火花を散らすことが出来て楽しかったです、まる
.
++++
「何か、みんな揃ってるのってすごく久し振りな感じがしますねー」
「どこぞの土田が気紛れで来たり来んかったりするからな」
「やァー、サーセン。烏丸サン家の本が面白いンすわァー」
「それはわかるがシフトには入らんか」
今日は烏丸さんの誕生日ということで、烏丸さんたっての希望で鍋パーティーが開かれることになった。誕生パーティーというものをしたことがなかったそうで、「してみたいなあ!」って。
それくらいならすぐにでも開催してやろうじゃねーかと立ち上がったのが春山さん。会場は俺の部屋。バイトが終わってから、シフトに入ってる人も入ってない人もみんなが集まって。A番研修をしていたカナコさんもいる。
で、久々に冴さんの姿を見たような気がするんだ。いや、気じゃなくて実際年末振りになるんじゃないかと思う。実家に帰る帰らない問答でりっちゃん先輩と一緒に烏丸さんの部屋を訪ねたとき以来。
何か元気そう。って言うか逆に普通すぎて。本当に本が面白すぎて引きこもってたんだとしたらどれだけ本が好きなのか、どれだけ烏丸さんの部屋の蔵書が面白いのかって気になる。
「ほらダイチ、うどん煮えたぞ。食え食え」
「はーい。いただきまーす」
「ほらカナコ、お前も食え」
「いただきまーす」
鍋奉行の春山さん曰く、「日頃ロクなモンを食ってない順」に鍋がよそわれていく。烏丸さん、カナコさん、次が俺。そしてその次に冴さん、林原さんの順番。やっぱり何だかんだ林原さんは自宅生だしちゃんとした料理を食べてるんだろうなあ。
「オレはそんなに普段いいものを食っている風に見えるのか」
「研究室でもスコーンの美人に作らせてんだろ。クソッ、お前全然ジャガイモで苦しまなかったじゃねーか」
「林原さん、普段から福井先輩の作った料理を食べてるんですか!? ひゃー、それは贅沢ですよ! こないだのお鍋も最高だったのに!」
「川北ァー、何か知ってんなら吐いた方が楽になるぞォー?」
「川北、余計なことを喋ったらどうなるかわかってるだろうな」
「あァん? リン、後輩を脅すとかお前はやっぱりクソみてーな野郎だなァ、えェー?」
「オレという後輩を脅すのが日常になっているアンタに言われる筋合いはない」
春山さんと林原さんは例によって火花がバチバチっと散り始めたし、烏丸さんと冴さんは2人の世界を作っちゃってる。う~ん、もういいや、俺も好きに食べよう。
「ミドリ君、コップ空だけど、何か飲み物いる? 注ごうか」
「あっ、カナコさんスイマセン」
「何にする? オレンジジュース? お酒? お茶もあるよ」
「あ、えっと、そしたらそこの缶チューハイをもらえますかー」
「はーい。ささ、社長、グイッと行っちゃってください」
甘い缶チューハイをコップに注いでもらうと、なんとなくそれっぽい雰囲気を感じる。やっぱりカナコさんて接待上手だなあ。これだけ綺麗な人にお酒を注いでもらえて悪い気なんてするはずがないし。
「おい川北ァー、カナコ相手にデレデレしやがってよぉー!」
「しっ、してませんよ!」
「えー、ミドリ君私じゃダメー?」
「ダメじゃないですけどそもそもカナコさんって運命の先輩さんはどうなったんですか!」
「きゃー! 禁句をー! 春山さん、ミドリ君がいじめてきます!」
「さーあさあリン、お前も飲め」
「いただきます」
「だから私の話を聞いてくださいよー!」
何が本題だったかはいつしかみんな忘れていた。烏丸さんの誕生パーティーだったなあとか、終わる頃に思い出す程度のわちゃわちゃで、わーってなって、ひゃーって。ワケがわからないんだ。
烏丸さんはシメの雑炊にも興味があるようで、早くシメにならないかなあってまだ始まったばかりなのにご飯をスタンバってる。意外なのは、烏丸さんが林原さんを酔わせて好き勝手しようとしないことだった。まあ、林原さんはザルだしなあ。
「こんなに楽しいんだったら毎日パーティーしたいなあ! 次に誕生日が近いのは誰ー? ユースケは6月29日だよね!」
「えっと、俺は4月だし、冴さんは8月でしたよね」
「そースよ」
「あっ、私、今月の29日です!」
「カナコちゃんの誕生会は今年も先輩とは会えなくて残念っていう慰め会になりそうだね!」
「もー、烏丸さんまでそんなこと言って! 怒りますよ!」
end.
++++
今年の大寒誕生会は今年ナノスパに参戦したキャラクターが新たに加わってきゃいきゃいしています。情報センターはカナコです。
とは言えダイチの誕生日なのにミドリがわーってなってひゃーってなってるだけのお話。ダイチはおうどんをうまうましているぞ!
このお話では久々?にリン春の間に火花を散らすことが出来て楽しかったです、まる
.