2025
■一番星よいつまでも
++++
「ホンっっ……トッ! いーよねーッ! だってうち夏合宿の頃から2人を見ててさあ、うちの班の1年生4人すっごく仲良くて嬉しいなーってマリンに呆れられてもずーっと言ってて」
「実際班の雰囲気が良かったのもきっかけではあったと思いますよ」
「やーんうれしーッ」
こう見えてファンフェスの打ち合わせ中。私は向島の奈々先輩が班長の班で星大の千颯と一緒。ミキサーが奈々先輩1人だけど、奈々先輩は機材王国と呼ばれる向島を現在は1人で支える実力者。アナウンサーが慣れてる子だったら全然大丈夫だよーッとのことでの3人編成。
そういうことで番組の打ち合わせをしているはずなんだけど、気付けば恋バナが中心になってるよね。恋バナと言うか、主に千颯の話を奈々先輩が根掘り葉掘り聞いてる感じ。2人は去年の夏合宿で同じ班だったし、千颯の彼女のちとせも同じ班だったから、聞きたいことは増えますよね。
まあ、ラジオメインに活動してる大学の人間が3人集まれば、ちょっと話し合えば番組のことはさほど問題ないワケで。雑談の方が長くなるくらいでいいのかもしれない。実際奈々先輩の班と言えばくるみもいたワケだし、雰囲気が良かったのは知ってるからね。こうなるとは薄々。
「恋バナついでに俺はレナの話も気になるんだけど」
「え、私?」
「うちも気になるッ! いつの間にか当然ですって感じでササと付き合ってたから何も聞けてないけど、レナの話もちゃんと聞きたいッ」
「まあ、答えられる範囲でならいくらでも」
「おおーッ、さすがの余裕…!」
「付き合い始めたのって結構早かったよね、確か」
「そうだね。去年の6月。確か、下旬頃かな」
「ちなみに、どっちから?」
「それは私から」
「おおーッ。えっ、レナはササのどーゆーところがいいなって思ったの?」
「知的で、落ち着いてていいなって思って。あと単純に背高くて格好いいんで彼女いないなら早く攻めないとって思って」
「レナは恋愛に積極的な方なんだね」
「うん、私は結構ガツガツ行く方」
「って言うか単純にレナから攻められたらその気がなくてもオチるッ! だって千颯、レナだよッ!? 今のインターフェイスで一番のクールビューティーで、バイク乗ってて、ライダースがイケイケで、バリバリの理系の才女! えーん天は二物も三物も与えたんだー」
「天が二物も三物も与えたのは春風じゃないですか?」
「あっそれもそうッ!」
「あの透明感はインターフェイスでナンバーワンだし、背高いし運動出来るし、天体観測が趣味でパッと見おしとやかなのに実は空手経験者で家が整備工場で車バイク機械大好きで、ご飯いっぱい食べてる姿が可愛いって…! 可愛すぎて倒れそうですよねえ奈々先輩! 春風は可愛いんですよ!」
「全くもって同意ッ! とりぃのMMP加入によってゲッティング☆ガールプロジェクトは完遂されたと言っていいですよね菜月先輩ッ!」
「そう言えば奈々先輩、思い出したんですけど菜月先輩ってホントに最強ですよね。クールでありながら透明感を兼ね備えてて、ラジオの実力者としてのカリスマ性」
「菜月先輩は神です」
真顔で奈々先輩はそう言うけど、向島は当然として、緑ヶ丘にもその名前と伝説は轟いているし、すがやんつてにいろいろな逸話を聞いている。缶蹴りの日くらいしか関わりを持たなかった私たちにとっても伝説は伝説として刻み込まれている。あの人は神です。同士疑惑もあるし。
「レナ、この間卒業した先輩でウチにも凄い美人の先輩がいたんだよ」
「えっそうなの? 星大の先輩はあんまりわかんないや」
「あっ千颯、福井先輩じゃないッ!?」
「そうですそうです」
「福井先輩もスラーッとしてて、メイクもめっちゃ上手いしファッションもセンスいいし激烈な美人なんだよーッ、で、とにかく寡黙!」
「そうなんですよ。今は大学院に進まれたそうですけど、西海のコミュニティラジオ局でバイトしてるらしいですね」
「えっ!? FMにしうみ!?」
「だね」
「じゃサキの先輩じゃん」
「俺はあんまり会ったこともないんだけど、他の先輩たちから聞く話では一言で刺すっていう感じだそうで」
「あっわかるわかるッ」
「あと、ダーツと麻雀を嗜まれるそうで」
「ダーツと麻雀!? 憧れるなあ。私も興味ある」
「あ、わかった。菜月先輩と福井先輩ってめっちゃ仲良かったんだけど、激烈美人のクールビューティーと、透明感ある可愛い美人のコンビって今で言うレナととりぃだ。わかった、すっきりしたーッ」
そんな激烈なレジェンドと並べられてしまうにはレベルが違いすぎないかと思うけど、アニメやマンガなどでタイトルやシーズンが変わっても前にあった要素を残して匂わせる手法のヤツかと納得した。でも菜月先輩のポジションに春風が転生した説はアツい、同じ向島だけに。
「レナレナ、うちが菜月先輩の何がどう神なのかっていう第一印象のエピソードがあってねッ」
「よっぽど凄かったんでしょうね」
「当時のMMPはとにかく女子を取ってくぞーッていうスタンスで化けの皮を被ってたんだよみんな」
「まあ最初のうちはそうなりますよ」
「俺もちょっとわかります。ウチでもそうです」
「えっ星大でも?」
「星大は変人が多いので」
「あっ」
「すみません。奈々先輩、話の続きを」
「そうね。化けの皮を被ってたんだけど、何だったかな、とにかく野坂先輩が何かをやらかしたんだよね。その野坂先輩をイスから立たせて壁に押しつけるじゃん」
「まさかの女子からの壁ドンですか?」
「そのドンの仕方がピンヒールでガッ!」
「おおーっ」
「菜月先輩の代名詞と言えばローキックだからねえ。あのピンヒールドンを見てナニこの先輩カッコイーッ! ってなってMMPに入ることを決めたっていう経緯があってねッ」
「野坂先輩も俺たちの学年から見れば激烈なレジェンドなのに」
「野坂先輩が何をしたのかが気になる」
「何かしたんだと思うけど、ウチの先輩ってりっちゃん先輩以外基本的に愚民だからよくあることだし」
その後は、私と千颯の知らないあの頃のインターフェイスの話を奈々先輩から聞いていた。あの先輩がどう凄くて、どういう雰囲気で、今には何が受け継がれて、どう変わって、みたいなことを。1年違うだけでインターフェイスという組織の雰囲気がこうも違うかととても関心を持って聞くことが出来た。
さて、そんな流れで今も続くファンタジックフェスタのDJブース。全員ラジオメイン校だからと余裕かましてたけど、実はこの編成、ちっとも余裕じゃないと気付く。ラジオメイン校のメンバーが揃うということは、一定以上の物が求められているということ。気付くのがやや遅かった。
「奈々先輩、大人の事情でウチの班の番組が急に100分になったりしませんよね?」
「さすがに大丈夫なはずッ! ……うん、大丈夫なはず? でも何かあった場合のリカバリーを求められるのってウチのような気がしてきたーッ! ミキサーの腕が問われるーッ! えっ何なの? ミドリの陰謀!? 助けてーッ、神ーッ!」
end.
++++
実は恋バナしてる場合じゃなかった。
大学構成的にはPhase1FF高崎班(A:高崎・坂井さん/M:りっちゃん)と同じ編成。
あと星大に変人が多いのはガチ。話の上では最近おとなしいけどこれはガチ。ソースはフェーズ1情報センター。
(phase3)
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「ホンっっ……トッ! いーよねーッ! だってうち夏合宿の頃から2人を見ててさあ、うちの班の1年生4人すっごく仲良くて嬉しいなーってマリンに呆れられてもずーっと言ってて」
「実際班の雰囲気が良かったのもきっかけではあったと思いますよ」
「やーんうれしーッ」
こう見えてファンフェスの打ち合わせ中。私は向島の奈々先輩が班長の班で星大の千颯と一緒。ミキサーが奈々先輩1人だけど、奈々先輩は機材王国と呼ばれる向島を現在は1人で支える実力者。アナウンサーが慣れてる子だったら全然大丈夫だよーッとのことでの3人編成。
そういうことで番組の打ち合わせをしているはずなんだけど、気付けば恋バナが中心になってるよね。恋バナと言うか、主に千颯の話を奈々先輩が根掘り葉掘り聞いてる感じ。2人は去年の夏合宿で同じ班だったし、千颯の彼女のちとせも同じ班だったから、聞きたいことは増えますよね。
まあ、ラジオメインに活動してる大学の人間が3人集まれば、ちょっと話し合えば番組のことはさほど問題ないワケで。雑談の方が長くなるくらいでいいのかもしれない。実際奈々先輩の班と言えばくるみもいたワケだし、雰囲気が良かったのは知ってるからね。こうなるとは薄々。
「恋バナついでに俺はレナの話も気になるんだけど」
「え、私?」
「うちも気になるッ! いつの間にか当然ですって感じでササと付き合ってたから何も聞けてないけど、レナの話もちゃんと聞きたいッ」
「まあ、答えられる範囲でならいくらでも」
「おおーッ、さすがの余裕…!」
「付き合い始めたのって結構早かったよね、確か」
「そうだね。去年の6月。確か、下旬頃かな」
「ちなみに、どっちから?」
「それは私から」
「おおーッ。えっ、レナはササのどーゆーところがいいなって思ったの?」
「知的で、落ち着いてていいなって思って。あと単純に背高くて格好いいんで彼女いないなら早く攻めないとって思って」
「レナは恋愛に積極的な方なんだね」
「うん、私は結構ガツガツ行く方」
「って言うか単純にレナから攻められたらその気がなくてもオチるッ! だって千颯、レナだよッ!? 今のインターフェイスで一番のクールビューティーで、バイク乗ってて、ライダースがイケイケで、バリバリの理系の才女! えーん天は二物も三物も与えたんだー」
「天が二物も三物も与えたのは春風じゃないですか?」
「あっそれもそうッ!」
「あの透明感はインターフェイスでナンバーワンだし、背高いし運動出来るし、天体観測が趣味でパッと見おしとやかなのに実は空手経験者で家が整備工場で車バイク機械大好きで、ご飯いっぱい食べてる姿が可愛いって…! 可愛すぎて倒れそうですよねえ奈々先輩! 春風は可愛いんですよ!」
「全くもって同意ッ! とりぃのMMP加入によってゲッティング☆ガールプロジェクトは完遂されたと言っていいですよね菜月先輩ッ!」
「そう言えば奈々先輩、思い出したんですけど菜月先輩ってホントに最強ですよね。クールでありながら透明感を兼ね備えてて、ラジオの実力者としてのカリスマ性」
「菜月先輩は神です」
真顔で奈々先輩はそう言うけど、向島は当然として、緑ヶ丘にもその名前と伝説は轟いているし、すがやんつてにいろいろな逸話を聞いている。缶蹴りの日くらいしか関わりを持たなかった私たちにとっても伝説は伝説として刻み込まれている。あの人は神です。同士疑惑もあるし。
「レナ、この間卒業した先輩でウチにも凄い美人の先輩がいたんだよ」
「えっそうなの? 星大の先輩はあんまりわかんないや」
「あっ千颯、福井先輩じゃないッ!?」
「そうですそうです」
「福井先輩もスラーッとしてて、メイクもめっちゃ上手いしファッションもセンスいいし激烈な美人なんだよーッ、で、とにかく寡黙!」
「そうなんですよ。今は大学院に進まれたそうですけど、西海のコミュニティラジオ局でバイトしてるらしいですね」
「えっ!? FMにしうみ!?」
「だね」
「じゃサキの先輩じゃん」
「俺はあんまり会ったこともないんだけど、他の先輩たちから聞く話では一言で刺すっていう感じだそうで」
「あっわかるわかるッ」
「あと、ダーツと麻雀を嗜まれるそうで」
「ダーツと麻雀!? 憧れるなあ。私も興味ある」
「あ、わかった。菜月先輩と福井先輩ってめっちゃ仲良かったんだけど、激烈美人のクールビューティーと、透明感ある可愛い美人のコンビって今で言うレナととりぃだ。わかった、すっきりしたーッ」
そんな激烈なレジェンドと並べられてしまうにはレベルが違いすぎないかと思うけど、アニメやマンガなどでタイトルやシーズンが変わっても前にあった要素を残して匂わせる手法のヤツかと納得した。でも菜月先輩のポジションに春風が転生した説はアツい、同じ向島だけに。
「レナレナ、うちが菜月先輩の何がどう神なのかっていう第一印象のエピソードがあってねッ」
「よっぽど凄かったんでしょうね」
「当時のMMPはとにかく女子を取ってくぞーッていうスタンスで化けの皮を被ってたんだよみんな」
「まあ最初のうちはそうなりますよ」
「俺もちょっとわかります。ウチでもそうです」
「えっ星大でも?」
「星大は変人が多いので」
「あっ」
「すみません。奈々先輩、話の続きを」
「そうね。化けの皮を被ってたんだけど、何だったかな、とにかく野坂先輩が何かをやらかしたんだよね。その野坂先輩をイスから立たせて壁に押しつけるじゃん」
「まさかの女子からの壁ドンですか?」
「そのドンの仕方がピンヒールでガッ!」
「おおーっ」
「菜月先輩の代名詞と言えばローキックだからねえ。あのピンヒールドンを見てナニこの先輩カッコイーッ! ってなってMMPに入ることを決めたっていう経緯があってねッ」
「野坂先輩も俺たちの学年から見れば激烈なレジェンドなのに」
「野坂先輩が何をしたのかが気になる」
「何かしたんだと思うけど、ウチの先輩ってりっちゃん先輩以外基本的に愚民だからよくあることだし」
その後は、私と千颯の知らないあの頃のインターフェイスの話を奈々先輩から聞いていた。あの先輩がどう凄くて、どういう雰囲気で、今には何が受け継がれて、どう変わって、みたいなことを。1年違うだけでインターフェイスという組織の雰囲気がこうも違うかととても関心を持って聞くことが出来た。
さて、そんな流れで今も続くファンタジックフェスタのDJブース。全員ラジオメイン校だからと余裕かましてたけど、実はこの編成、ちっとも余裕じゃないと気付く。ラジオメイン校のメンバーが揃うということは、一定以上の物が求められているということ。気付くのがやや遅かった。
「奈々先輩、大人の事情でウチの班の番組が急に100分になったりしませんよね?」
「さすがに大丈夫なはずッ! ……うん、大丈夫なはず? でも何かあった場合のリカバリーを求められるのってウチのような気がしてきたーッ! ミキサーの腕が問われるーッ! えっ何なの? ミドリの陰謀!? 助けてーッ、神ーッ!」
end.
++++
実は恋バナしてる場合じゃなかった。
大学構成的にはPhase1FF高崎班(A:高崎・坂井さん/M:りっちゃん)と同じ編成。
あと星大に変人が多いのはガチ。話の上では最近おとなしいけどこれはガチ。ソースはフェーズ1情報センター。
(phase3)
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