2022
■How to Survive
++++
「奈々先輩、今日は何の議題っすか! オーキャンすか作品出展すか」
「オープンキャンパスも作品出展もあるんだけど、大学祭で何をするかっていうことをちゃんと決めて正式にブース申し込みしなきゃいけないんだよッ」
「それは一大事っす!」
オープンキャンパスの公開生放送やインターフェイスの作品出展がありなかなか忙しい現在のMMPですが、さらに先のことも考えなければなりませんでした。それが大学祭のことです。大学祭自体はまだもう少し先ですが、書類提出などの期限はそれなりに迫っていたようなのです。
「去年は来期に向けた資金調達をメインにしてたからDJブースを中止したけど、さすがに今年はDJブースをやりたいし、今年やらないとそれを知ってる人がいなくなっちゃうからやらなきゃなとは思ってて」
「そう、それですがやんと話しながらちょっと考えてたんすけど聞いてもらっていーすか奈々先輩! いいこと思いついたんすよ!」
「いいよ。どんなアイディア?」
「緑ヶ丘って毎年DJと食品の2ブース体制で回してるそーなんすよ。番組やってる隣のテントで焼きそば焼いてーって感じで。で、今年のMMPならナチュラルに11人いるし、ワンチャンやれんじゃね? って思ったんすよ。鳥ちゃんはロボコンあるし忙しいと思うんすけど、そんだけいりゃ全員いなくても回んないかなって」
「まあ、理論上ラジオに2人、食品も2人か3人いりゃ十分だわな」
「そーなんだよ」
放送サークルとしてはラジオをやりたいというのはもちろんですし、食品ブースを出すというのも大学祭の醍醐味だと思います。確かに今年は11人のメンバーがいるので上手く計画を立てれば回せる可能性は大いにあると思います。
そして、奈々先輩がいらっしゃるうちに大学祭でのDJブースがどんなものであるのかということを継承しなければならないというのもあります。革新や刷新も大事ですが、文化の継承などもやはり大切だと思います。これまでの歴史となると、奈々先輩に頼るしかないのです。
「奈々先輩、ちなみに去年はどんな食品を出したんですか?」
「去年はフライドポテトだねッ! 何でか知らないけど星大さんでジャガイモが無限に出たとかでそれを引き取って、元手タダだったからすっごい利益が出て。そっか! りっちゃん先輩と圭斗先輩がいなくなったけど、殿とパロが来てくれたから調理場のパワーは落ちてないんだッ!」
「おいおい奈々さん、俺もいるんだぜ? でも食品出すなら料理スキルは確かに大事だ。奈々さん、ちなみにすけど、大学祭では番組や調理の他にどんな準備が必要とかってあるんすか? 今のうちに洗いざらい出しといて、適材適所の奴に覚悟させときましょ」
「えっとね、番組と調理の他でしょ…? あっ! お店の看板! 2つテント出すなら2つ分要るしタイムテーブル立てるならそれも要る!」
「で、それに必要なスキルは?」
「画力と工作スキルかな? 今まではそれを菜月先輩がぜーんぶ1人でやってたから正直うちもノウハウの継承はあんま出来てなくって」
「画力と工作? だったらウチの誇る収納班でいーじゃないすか」
「そうですよ奈々先輩。ジュンの画力とツッツのDIY力があれば素敵な看板が出来ますよ。……と、こちらで勝手に盛り上がってしまっていますが、ジュンとツッツはそれで大丈夫ですか?」
「えっと、看板に特別な仕掛けを付けたりなどは……」
「ううん!? 普通でいいよッ!」
「なら、寸法が分かれば簡単に出来ると思います」
「おー、さすがツッツ。ジュンはどうだ?」
「書く内容が決まっているのであれば、そのように描かせてもらいますけど」
殿とパロには食品ブースの側で期待がかかりますし、菜月先輩からの技術継承に失敗したと奈々先輩が仰る装飾用看板の件も、ジュンとツッツの2人で大丈夫でしょう。これを見て、ジャックとうっしーが何やらひそひそと話しているようですが。
「どーするジャック、俺ら今んトコただのザコやぞ」
「料理も看板もダメなら番組でどーにかするしかないんだろうけど」
「安心してくれジャック。ジャックには他の誰にも出来ない大事な仕事があるから」
「ホントっすかカノン先輩! 何でも言ってください!」
「食品ブースをやるに当たって一番大事なのが、大学近くの拠点なんだよなー。だけど、ウチのメンバーは自宅生がほとんどじゃんな」
「あ、つまりうちでいろいろやるってことすか?」
「そういうこと。あと、大学祭の直前は冷蔵庫なんかも占拠することになるんでその辺ちょっと融通をお願いしたいっす」
「マジすか、了解っす」
「あとジャックは車があるのも強いよッ! DJブースをやるときはここから下まで荷物持ってかなきゃだから、必然的にドライバーをお願いすることにはなるね」
「よーしザコからイチ抜けー! うっしーザコ乙!」
「うっさいわ! お喋り袋は楽しい番組をやるんが存在価値なんや! つか元々俺が収納班のリーダーやし!」
「完全にツッツに持ってかれてるけどな」
「お前ー! 人が一番気にしとるところをー!」
ジャックとうっしーの口喧嘩を見てパロとツッツがあわあわと困っている様子ですが、ジュンと殿は全く動じていないので、その辺りも性格でしょうか。うーん。ですが、私も役割については考えてしまいますね。ロボット大戦に出場することもあり穴を開けることも多くなりそうですし。
「あ、えーと、大学祭のアイディアの話はまだ終わってないんすけど、あー……これ、聞いてもらえる状況じゃないな?」
「かっすードンマイ」
「あッ! もしかしなくてもオープンキャンパスでも目隠し用の装飾が必要だったかもッ! 紙買って来て作らなきゃッ!」
「おわーっ、一大事じゃないすか!」
「えっと、俺、オープンキャンパスは番組ないので良ければ今から作りますけど」
「ジュン、頼める?」
「はい。ジャック、悪いけど購買まで乗せて欲しい」
「オッケー了解。よーし行くぞー!」
end.
++++
9月も地味に忙しいので下宿生がいつ帰っていいかわからないのがMMP。
ジャックとうっしーはひたすら賑やかしに徹して欲しいような気がする。あとのメンバー油断すると口数少ないんだよ
(phase3)
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「奈々先輩、今日は何の議題っすか! オーキャンすか作品出展すか」
「オープンキャンパスも作品出展もあるんだけど、大学祭で何をするかっていうことをちゃんと決めて正式にブース申し込みしなきゃいけないんだよッ」
「それは一大事っす!」
オープンキャンパスの公開生放送やインターフェイスの作品出展がありなかなか忙しい現在のMMPですが、さらに先のことも考えなければなりませんでした。それが大学祭のことです。大学祭自体はまだもう少し先ですが、書類提出などの期限はそれなりに迫っていたようなのです。
「去年は来期に向けた資金調達をメインにしてたからDJブースを中止したけど、さすがに今年はDJブースをやりたいし、今年やらないとそれを知ってる人がいなくなっちゃうからやらなきゃなとは思ってて」
「そう、それですがやんと話しながらちょっと考えてたんすけど聞いてもらっていーすか奈々先輩! いいこと思いついたんすよ!」
「いいよ。どんなアイディア?」
「緑ヶ丘って毎年DJと食品の2ブース体制で回してるそーなんすよ。番組やってる隣のテントで焼きそば焼いてーって感じで。で、今年のMMPならナチュラルに11人いるし、ワンチャンやれんじゃね? って思ったんすよ。鳥ちゃんはロボコンあるし忙しいと思うんすけど、そんだけいりゃ全員いなくても回んないかなって」
「まあ、理論上ラジオに2人、食品も2人か3人いりゃ十分だわな」
「そーなんだよ」
放送サークルとしてはラジオをやりたいというのはもちろんですし、食品ブースを出すというのも大学祭の醍醐味だと思います。確かに今年は11人のメンバーがいるので上手く計画を立てれば回せる可能性は大いにあると思います。
そして、奈々先輩がいらっしゃるうちに大学祭でのDJブースがどんなものであるのかということを継承しなければならないというのもあります。革新や刷新も大事ですが、文化の継承などもやはり大切だと思います。これまでの歴史となると、奈々先輩に頼るしかないのです。
「奈々先輩、ちなみに去年はどんな食品を出したんですか?」
「去年はフライドポテトだねッ! 何でか知らないけど星大さんでジャガイモが無限に出たとかでそれを引き取って、元手タダだったからすっごい利益が出て。そっか! りっちゃん先輩と圭斗先輩がいなくなったけど、殿とパロが来てくれたから調理場のパワーは落ちてないんだッ!」
「おいおい奈々さん、俺もいるんだぜ? でも食品出すなら料理スキルは確かに大事だ。奈々さん、ちなみにすけど、大学祭では番組や調理の他にどんな準備が必要とかってあるんすか? 今のうちに洗いざらい出しといて、適材適所の奴に覚悟させときましょ」
「えっとね、番組と調理の他でしょ…? あっ! お店の看板! 2つテント出すなら2つ分要るしタイムテーブル立てるならそれも要る!」
「で、それに必要なスキルは?」
「画力と工作スキルかな? 今まではそれを菜月先輩がぜーんぶ1人でやってたから正直うちもノウハウの継承はあんま出来てなくって」
「画力と工作? だったらウチの誇る収納班でいーじゃないすか」
「そうですよ奈々先輩。ジュンの画力とツッツのDIY力があれば素敵な看板が出来ますよ。……と、こちらで勝手に盛り上がってしまっていますが、ジュンとツッツはそれで大丈夫ですか?」
「えっと、看板に特別な仕掛けを付けたりなどは……」
「ううん!? 普通でいいよッ!」
「なら、寸法が分かれば簡単に出来ると思います」
「おー、さすがツッツ。ジュンはどうだ?」
「書く内容が決まっているのであれば、そのように描かせてもらいますけど」
殿とパロには食品ブースの側で期待がかかりますし、菜月先輩からの技術継承に失敗したと奈々先輩が仰る装飾用看板の件も、ジュンとツッツの2人で大丈夫でしょう。これを見て、ジャックとうっしーが何やらひそひそと話しているようですが。
「どーするジャック、俺ら今んトコただのザコやぞ」
「料理も看板もダメなら番組でどーにかするしかないんだろうけど」
「安心してくれジャック。ジャックには他の誰にも出来ない大事な仕事があるから」
「ホントっすかカノン先輩! 何でも言ってください!」
「食品ブースをやるに当たって一番大事なのが、大学近くの拠点なんだよなー。だけど、ウチのメンバーは自宅生がほとんどじゃんな」
「あ、つまりうちでいろいろやるってことすか?」
「そういうこと。あと、大学祭の直前は冷蔵庫なんかも占拠することになるんでその辺ちょっと融通をお願いしたいっす」
「マジすか、了解っす」
「あとジャックは車があるのも強いよッ! DJブースをやるときはここから下まで荷物持ってかなきゃだから、必然的にドライバーをお願いすることにはなるね」
「よーしザコからイチ抜けー! うっしーザコ乙!」
「うっさいわ! お喋り袋は楽しい番組をやるんが存在価値なんや! つか元々俺が収納班のリーダーやし!」
「完全にツッツに持ってかれてるけどな」
「お前ー! 人が一番気にしとるところをー!」
ジャックとうっしーの口喧嘩を見てパロとツッツがあわあわと困っている様子ですが、ジュンと殿は全く動じていないので、その辺りも性格でしょうか。うーん。ですが、私も役割については考えてしまいますね。ロボット大戦に出場することもあり穴を開けることも多くなりそうですし。
「あ、えーと、大学祭のアイディアの話はまだ終わってないんすけど、あー……これ、聞いてもらえる状況じゃないな?」
「かっすードンマイ」
「あッ! もしかしなくてもオープンキャンパスでも目隠し用の装飾が必要だったかもッ! 紙買って来て作らなきゃッ!」
「おわーっ、一大事じゃないすか!」
「えっと、俺、オープンキャンパスは番組ないので良ければ今から作りますけど」
「ジュン、頼める?」
「はい。ジャック、悪いけど購買まで乗せて欲しい」
「オッケー了解。よーし行くぞー!」
end.
++++
9月も地味に忙しいので下宿生がいつ帰っていいかわからないのがMMP。
ジャックとうっしーはひたすら賑やかしに徹して欲しいような気がする。あとのメンバー油断すると口数少ないんだよ
(phase3)
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