2021(04)
■交流係の憂鬱
++++
「最近どう? 変わったことはあった?」
「変わったことねー、あっ、もうちょっとしたらテスト期間に入るし、レポートとかが大変」
「たっちゃんレポートとか得意な方? 苦手な方?」
「あんまり得意じゃないかなー。テストの方がまだラクかも」
夏合宿で一緒の班になった1年4人で集まっての近況報告。冬になって寒くなったことだし、今回は鍋でも食べに行こうかということで、その前にいつものコーヒーショップに集合。何だかんだ話は尽きないし、話してる途中であれがやりたいとかこれがやりたいって話になったらその場所に移動して、遊んでから鍋行くかってことになってる。
最近だと年末年始を経て、どこの大学もテストが近くなっている。話を聞いた感じではやっぱり私立組の俺とたっちゃんが早くて、公立組のカノンとわかちゃんが1週遅いっていう感じなのかな。俺もちょこちょこレポートを書いてるんだけど、好きなことのレポートだとあっと言う間だからテストの方がめんどくさいかも。でも科目によりかな。
「カノンはどう?」
「つかさ、みんなんトコって年明けからも活動やってる?」
「ウチは年末で一旦終わりで、イベントがあればたまに招集がかかるらしいけど、来年の4月までは休みって感じかな」
「そう、ウチも緑ヶ丘と同じ感じらしいんだよな?」
「へー、そうなんだ。ウチは、ゆるっとやってるって感じかな。休みでもないけど、ステージが近いってワケじゃないからやることがある人が来るっていう感じなのかな」
「あれっ、そう言えばウチはどうなんだろう」
「わかちゃん大丈夫かよ」
「今度誰かに聞いてみないと。誰がいいかな、とりあえず千颯かなあ」
わかちゃんの天然は相変わらずだなあとみんなでケラケラ笑い合って、いろんな大学の活動の仕方を比べて感心している。向島のことは年末まで留学に行ってたから何となくわかってるけど、年が明けてからは公的な活動らしい活動はあまりないらしい。MBCCもMMPも昼放送も12月いっぱいで終わりで、年始からは休み。
「ほら、代替わりで3年生の先輩がいなくなったらウチは奈々先輩と俺しか残されてねーワケよ。まさにMMP存続の危機なワケだよ」
「ホント、向島は今が正念場だよなー。機材王国とまで呼ばれてインターフェイスでもめちゃくちゃ存在感のあった学校だけに」
「で、2人も1人も変わんねーし、先輩に許可取って空いた時間にちょこちょこ練習してんだよな」
「マジか、やるな。つかお前アナミキ両刀だから練習量も単純に2倍ってことだろ?」
「や、それはまだ2倍にはなってないけど、どっちも感覚が消えない程度にはやってて」
「カノンからはサークルを支える覚悟が滲み出てるよ」
「ホントに。俺だったら1人じゃ何も出来ないし、しようって気にもならないよ」
「たっちゃんはステージだから人数いねーと厳しいしそうなるって。ラジオは最悪1人でもやろうと思えば出来るし、とりあえず2人はいるから来期は一応何とかなるんだって。来期誰も入らなかった時がマジでヤバいけど」
「そうなったらいよいよ活動の継続自体も厳しいな」
「いや、人は積極的に勧誘していくけど、最悪の事態に陥るようなことがあればすがやんが最後の砦としてだな」
「おーい、まーた留学かよ~」
「半分MMPみたいなモンだろ!?」
MMPが最悪の事態にならないように俺は祈ることしか出来ないんだけど、マジで来年っつーか、4月からのことを考える時期に来てるんだなと。サークル室も大掃除を経て古いノートが自炊されてファイル化したし、みんな各々好きなCDをファイル化してMBCCのドライブにぶち込み始めた。サキは定例会での仕事を見据えて新しくバイトを始めたし。
カノンの動きはサークル加入の遅れを取り戻すと見るか、先を行く動きと見るかで変わりそうだけど、年末特番のこともあったしまた面白いことをそのうちやるのかなとは。俺個人としても何か頑張ることを見つけたいんだけど、サークル関係では何を頑張って行ったらいいのか、具体的な物がまだ見えない。
「そう言えば、星ヶ丘って彩人の話とか聞いてると結構ガツガツやってるイメージだけど、たっちゃんはゆるっとやってんのな」
「ああ、彩人の班はすっごい練習量だからねー。ウチは普通くらいだから、今の時期だとやったりやってなかったりするよ」
「へー、班によって違ったりするのかー。星ヶ丘ならではって感じだな」
「班によってやることも全然違うからね。バンドみたいな班もあるし。彩人のいる戸田班……あっ、今は源班だっけ。あの班はみんなインターフェイスに出るからラジオの練習もやってたりするし、マルチに何でもって感じだね。自前で機材も持ってるし凄いよ」
「そーいやラジオの機材っていくらくらいするんだろうな。何気なく使ってるけど」
「俺らが入学する前の話だけどさ、ウチから星ヶ丘とか青敬とかにラジオの機材一式譲ってそれでもまだ余裕があって、他の大学さんにもちょこちょこ機材分配してサークル室の断捨離したけどまだお下がりの機材が来たとかっていう話があるとかないとか」
「緑ヶ丘の財力ヤベー! ウチも新しい機材欲しいのに! 大学祭で稼いだけどまだ金がねーんだよ!」
「厳密にはMBCCじゃなくて社会学部のゼミの財力な」
財力の話になると生々しくなっちまうし、ついでに言えばインターフェイスの機材もウチの余りを出して新しくするのはどうかな的な話があるとかないとかって話だ。うん、俺は来期に向けてどう動いて行くのがいいのかな。今年の後半なんかは割とマジで交流係みたいな感じになってたから、進級したらアナウンサーとしてもちょっとは上手くならないとマズい。
「インターフェイス的に次って何だっけ、ファンフェス?」
「いや、春の番組制作会ってヤツ。ダブルトークの練習」
「ダブルトークか~、やったことねー」
「から練習すんだってよ」
end.
++++
すがやんは割と真面目にピントークよりもダブルトークのタテの方が得意そうだと思いました
1年生のまったり男子会はわかちゃんたっちゃんのゆるふわ組が良い味出してて欲しい。キャラを詰めたい。
カノンの頑張りで向島の存在感はどうなる。あと「半分MMPみたいなモン」は最早口癖だなあ
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「最近どう? 変わったことはあった?」
「変わったことねー、あっ、もうちょっとしたらテスト期間に入るし、レポートとかが大変」
「たっちゃんレポートとか得意な方? 苦手な方?」
「あんまり得意じゃないかなー。テストの方がまだラクかも」
夏合宿で一緒の班になった1年4人で集まっての近況報告。冬になって寒くなったことだし、今回は鍋でも食べに行こうかということで、その前にいつものコーヒーショップに集合。何だかんだ話は尽きないし、話してる途中であれがやりたいとかこれがやりたいって話になったらその場所に移動して、遊んでから鍋行くかってことになってる。
最近だと年末年始を経て、どこの大学もテストが近くなっている。話を聞いた感じではやっぱり私立組の俺とたっちゃんが早くて、公立組のカノンとわかちゃんが1週遅いっていう感じなのかな。俺もちょこちょこレポートを書いてるんだけど、好きなことのレポートだとあっと言う間だからテストの方がめんどくさいかも。でも科目によりかな。
「カノンはどう?」
「つかさ、みんなんトコって年明けからも活動やってる?」
「ウチは年末で一旦終わりで、イベントがあればたまに招集がかかるらしいけど、来年の4月までは休みって感じかな」
「そう、ウチも緑ヶ丘と同じ感じらしいんだよな?」
「へー、そうなんだ。ウチは、ゆるっとやってるって感じかな。休みでもないけど、ステージが近いってワケじゃないからやることがある人が来るっていう感じなのかな」
「あれっ、そう言えばウチはどうなんだろう」
「わかちゃん大丈夫かよ」
「今度誰かに聞いてみないと。誰がいいかな、とりあえず千颯かなあ」
わかちゃんの天然は相変わらずだなあとみんなでケラケラ笑い合って、いろんな大学の活動の仕方を比べて感心している。向島のことは年末まで留学に行ってたから何となくわかってるけど、年が明けてからは公的な活動らしい活動はあまりないらしい。MBCCもMMPも昼放送も12月いっぱいで終わりで、年始からは休み。
「ほら、代替わりで3年生の先輩がいなくなったらウチは奈々先輩と俺しか残されてねーワケよ。まさにMMP存続の危機なワケだよ」
「ホント、向島は今が正念場だよなー。機材王国とまで呼ばれてインターフェイスでもめちゃくちゃ存在感のあった学校だけに」
「で、2人も1人も変わんねーし、先輩に許可取って空いた時間にちょこちょこ練習してんだよな」
「マジか、やるな。つかお前アナミキ両刀だから練習量も単純に2倍ってことだろ?」
「や、それはまだ2倍にはなってないけど、どっちも感覚が消えない程度にはやってて」
「カノンからはサークルを支える覚悟が滲み出てるよ」
「ホントに。俺だったら1人じゃ何も出来ないし、しようって気にもならないよ」
「たっちゃんはステージだから人数いねーと厳しいしそうなるって。ラジオは最悪1人でもやろうと思えば出来るし、とりあえず2人はいるから来期は一応何とかなるんだって。来期誰も入らなかった時がマジでヤバいけど」
「そうなったらいよいよ活動の継続自体も厳しいな」
「いや、人は積極的に勧誘していくけど、最悪の事態に陥るようなことがあればすがやんが最後の砦としてだな」
「おーい、まーた留学かよ~」
「半分MMPみたいなモンだろ!?」
MMPが最悪の事態にならないように俺は祈ることしか出来ないんだけど、マジで来年っつーか、4月からのことを考える時期に来てるんだなと。サークル室も大掃除を経て古いノートが自炊されてファイル化したし、みんな各々好きなCDをファイル化してMBCCのドライブにぶち込み始めた。サキは定例会での仕事を見据えて新しくバイトを始めたし。
カノンの動きはサークル加入の遅れを取り戻すと見るか、先を行く動きと見るかで変わりそうだけど、年末特番のこともあったしまた面白いことをそのうちやるのかなとは。俺個人としても何か頑張ることを見つけたいんだけど、サークル関係では何を頑張って行ったらいいのか、具体的な物がまだ見えない。
「そう言えば、星ヶ丘って彩人の話とか聞いてると結構ガツガツやってるイメージだけど、たっちゃんはゆるっとやってんのな」
「ああ、彩人の班はすっごい練習量だからねー。ウチは普通くらいだから、今の時期だとやったりやってなかったりするよ」
「へー、班によって違ったりするのかー。星ヶ丘ならではって感じだな」
「班によってやることも全然違うからね。バンドみたいな班もあるし。彩人のいる戸田班……あっ、今は源班だっけ。あの班はみんなインターフェイスに出るからラジオの練習もやってたりするし、マルチに何でもって感じだね。自前で機材も持ってるし凄いよ」
「そーいやラジオの機材っていくらくらいするんだろうな。何気なく使ってるけど」
「俺らが入学する前の話だけどさ、ウチから星ヶ丘とか青敬とかにラジオの機材一式譲ってそれでもまだ余裕があって、他の大学さんにもちょこちょこ機材分配してサークル室の断捨離したけどまだお下がりの機材が来たとかっていう話があるとかないとか」
「緑ヶ丘の財力ヤベー! ウチも新しい機材欲しいのに! 大学祭で稼いだけどまだ金がねーんだよ!」
「厳密にはMBCCじゃなくて社会学部のゼミの財力な」
財力の話になると生々しくなっちまうし、ついでに言えばインターフェイスの機材もウチの余りを出して新しくするのはどうかな的な話があるとかないとかって話だ。うん、俺は来期に向けてどう動いて行くのがいいのかな。今年の後半なんかは割とマジで交流係みたいな感じになってたから、進級したらアナウンサーとしてもちょっとは上手くならないとマズい。
「インターフェイス的に次って何だっけ、ファンフェス?」
「いや、春の番組制作会ってヤツ。ダブルトークの練習」
「ダブルトークか~、やったことねー」
「から練習すんだってよ」
end.
++++
すがやんは割と真面目にピントークよりもダブルトークのタテの方が得意そうだと思いました
1年生のまったり男子会はわかちゃんたっちゃんのゆるふわ組が良い味出してて欲しい。キャラを詰めたい。
カノンの頑張りで向島の存在感はどうなる。あと「半分MMPみたいなモン」は最早口癖だなあ
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