2021
■女子の化けの皮
++++
顔合わせの第一印象は、これはなかなか難しいかもしれないということ。ハナはゲンゴローが班長の5班で、サキと一緒。サキは打ち合わせとかで自己主張出来るかわからないし、一応知った人と一緒にしておこうかってことでハナと一緒になったみたい。その心配はまあわかる。
だけど、サキはただ大人しいだけで他に何か難があるとかではない。いや、まあ、パッと見の印象で他の子たちに難があるというワケでもないんだけど、一筋縄でも行かなさそうだなって感じ? しょぼんですよ。MBCCだとか、身内にいない感じの子との接し方って手探りになるよね。
「えっと、ペアは俺と七海、ハナちゃんと萌香、それからエマとサキっていう感じになります」
「そういうことだから、萌香、よろしく」
「どーも」
挨拶してるのにふいっと目線を逸らして気だるげにどーもって返されると、ムッとするのは別にハナだけじゃないよね? インターフェイスの現場じゃなくて、緑大の中だったら間違いなくブチ切れてますけど? しょぼーん。
「わたくしの相手はサキですのね。わたくし、ラジオの経験はあまりありませんの。ですから、いろいろ教えていただけるとありがたく存じますわ」
「ああ、うん、よろしく」
サキはエマとの1年生ペアになった。エマはお嬢様っていう感じの子。青女には本物のお嬢様がまあまあいるって話だけど、そんなお嬢様の中の1人なのかもしれない。ペアの相手に対する態度としては、いいんじゃないかな。サキは上手くやれるといいけど。
何と言うか、和気あいあいと言うには微妙な空気の中、初回の顔合わせはおしまい。次回以降どうなっていくのかなというのが本音だけど。あと、ペア打ち合わせが不安でならない。奈々にどういう感じの子なのか改めて聞いとかないとなー。扱い方の取説じゃないけどさ。
「それじゃ、お疲れさまでしたー」
「お疲れさまでーす」
「ごきげんよう」
はーっ……。はい。花栄はいろんな路線の乗り換え地点だから、帰りは結構バラバラ。豊葦方面に向かって行くのは、ハナと萌香。まあ、会話はないよね。別にいいんだけどさ。もうすぐ電車が来ますとアナウンスが流れて、ちょっとホッとする。スーッと電車がやってきて、それに乗り込む。早く帰ろ。
で、何故か隣に立ってるんだよな~。解散したでしょ? 我が道を行きますって感じでさっさと行ったのもそっちじゃんね~え~。微妙な空気感がすっごいしょぼんなんですけど~。誰かー、助けてー。なーなー。
「インターフェイスってこんな感じなんです?」
「こんな感じっていうのは?」
「楽しいって聞いてたんですけど、現状あんまり楽しくないし」
「初回だし、みんな初対面だからそんなモンでしょ。これからこれから」
「イケメンがいるって聞いてたのに、班にいるのはオタクかちんちくりんだし。ハズレ掴まされたわ」
え、っと~……どういうスタンスなんですかねこの子。この感じだと、出会い目的なのかな? イケメンがいないから楽しくなかったみたいなことかな。イケメンがいないから不貞腐れたような態度だったと。あ~、わかったかも。多分そうだ。
「あと、あの女マジでなくないですか? お嬢様ぶって媚びてんじゃねーよって感じですよね」
「別に、大学によっては本物のお嬢様がいるのも普通なんでしょ? 向島エリアのことはよくわかんないけど」
「あ、先輩田舎の人なんだ!? じゃあああいうのに騙されても仕方ないですね~。あれは男に媚びてるんですよ! でも、男なら誰でもいいっていうスタンスには引いたわ~。どうせ男を狙いに行くならもっとレベルを上げないと。ああいうしょうもない男に媚びても労力のムダなんで~」
田舎の人なのは事実だけど、何か、話を聞いてたらだんだん腹が立って来た。友達とか後輩がナチュラルにディスられてるのもだけど、何様のつもりなんだろうって。まあ、一応番組をやる上ではペアだから、ここは穏便にしとくけど。合宿が終わるころにはブチ切れてそう。
「って言うか、誰から何を聞いてインターフェイスの雰囲気を妄想したの?」
「私~、ラジオはバドミントンサークルと掛け持ってるんですけど、バドの方の先輩が、ラジオのサークルは美男美女がいるって言っててぇ。イケメンも多いとかでー。でも実際もそんなじゃなかったし、ウソつかまされたわーって。サークル室に案内してくれた4年生の人はちょっと可愛かったけど、女子は別にいいかなーって」
「まあ、ハナはもう聞いちゃったからどうでもいいけど、他の人の前じゃ一応普通に取り繕った方がいいよ。不貞腐れた態度のブサイクな子は、仮にイケメンがいても相手にされないっしょ」
「ブサイク!? 誰に物を言ってんのこのチビ!」
「別に萌香とは言ってないけど。でも、ハナをチビって言ったことは覚えとくね。それじゃ、次の打ち合わせでねー」
やっと車を停めてる青池に辿り着いて、電車から降りることが出来た。事実にしても、チビって言われると腹が立つんだよね~…! やっぱ奈々にあの子の扱い方を聞かないとな~。って言うか、仮にイケメンがいてもあの子には紹介しない方がいいし、男子には気を付けてって言っとかなきゃ。
「講習会にも出てなくて、態度は悪くて? あーもーどーする?」
end.
++++
ハナちゃんの受難編。ただし、ハナちゃんはそれなりにちゃんと(?)ブチ切れる方なので、今後はペア打ち合わせなどで毒を吐きまくる可能性?
今年は青女を少し強化しているので、サキとエマの打ち合わせの光景などもやりたい。面白そう。
エイハナとかハナナナとかでブチ切れのおハナもやりたい。愚痴られたみんながどう宥めるのかが見ものですね
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顔合わせの第一印象は、これはなかなか難しいかもしれないということ。ハナはゲンゴローが班長の5班で、サキと一緒。サキは打ち合わせとかで自己主張出来るかわからないし、一応知った人と一緒にしておこうかってことでハナと一緒になったみたい。その心配はまあわかる。
だけど、サキはただ大人しいだけで他に何か難があるとかではない。いや、まあ、パッと見の印象で他の子たちに難があるというワケでもないんだけど、一筋縄でも行かなさそうだなって感じ? しょぼんですよ。MBCCだとか、身内にいない感じの子との接し方って手探りになるよね。
「えっと、ペアは俺と七海、ハナちゃんと萌香、それからエマとサキっていう感じになります」
「そういうことだから、萌香、よろしく」
「どーも」
挨拶してるのにふいっと目線を逸らして気だるげにどーもって返されると、ムッとするのは別にハナだけじゃないよね? インターフェイスの現場じゃなくて、緑大の中だったら間違いなくブチ切れてますけど? しょぼーん。
「わたくしの相手はサキですのね。わたくし、ラジオの経験はあまりありませんの。ですから、いろいろ教えていただけるとありがたく存じますわ」
「ああ、うん、よろしく」
サキはエマとの1年生ペアになった。エマはお嬢様っていう感じの子。青女には本物のお嬢様がまあまあいるって話だけど、そんなお嬢様の中の1人なのかもしれない。ペアの相手に対する態度としては、いいんじゃないかな。サキは上手くやれるといいけど。
何と言うか、和気あいあいと言うには微妙な空気の中、初回の顔合わせはおしまい。次回以降どうなっていくのかなというのが本音だけど。あと、ペア打ち合わせが不安でならない。奈々にどういう感じの子なのか改めて聞いとかないとなー。扱い方の取説じゃないけどさ。
「それじゃ、お疲れさまでしたー」
「お疲れさまでーす」
「ごきげんよう」
はーっ……。はい。花栄はいろんな路線の乗り換え地点だから、帰りは結構バラバラ。豊葦方面に向かって行くのは、ハナと萌香。まあ、会話はないよね。別にいいんだけどさ。もうすぐ電車が来ますとアナウンスが流れて、ちょっとホッとする。スーッと電車がやってきて、それに乗り込む。早く帰ろ。
で、何故か隣に立ってるんだよな~。解散したでしょ? 我が道を行きますって感じでさっさと行ったのもそっちじゃんね~え~。微妙な空気感がすっごいしょぼんなんですけど~。誰かー、助けてー。なーなー。
「インターフェイスってこんな感じなんです?」
「こんな感じっていうのは?」
「楽しいって聞いてたんですけど、現状あんまり楽しくないし」
「初回だし、みんな初対面だからそんなモンでしょ。これからこれから」
「イケメンがいるって聞いてたのに、班にいるのはオタクかちんちくりんだし。ハズレ掴まされたわ」
え、っと~……どういうスタンスなんですかねこの子。この感じだと、出会い目的なのかな? イケメンがいないから楽しくなかったみたいなことかな。イケメンがいないから不貞腐れたような態度だったと。あ~、わかったかも。多分そうだ。
「あと、あの女マジでなくないですか? お嬢様ぶって媚びてんじゃねーよって感じですよね」
「別に、大学によっては本物のお嬢様がいるのも普通なんでしょ? 向島エリアのことはよくわかんないけど」
「あ、先輩田舎の人なんだ!? じゃあああいうのに騙されても仕方ないですね~。あれは男に媚びてるんですよ! でも、男なら誰でもいいっていうスタンスには引いたわ~。どうせ男を狙いに行くならもっとレベルを上げないと。ああいうしょうもない男に媚びても労力のムダなんで~」
田舎の人なのは事実だけど、何か、話を聞いてたらだんだん腹が立って来た。友達とか後輩がナチュラルにディスられてるのもだけど、何様のつもりなんだろうって。まあ、一応番組をやる上ではペアだから、ここは穏便にしとくけど。合宿が終わるころにはブチ切れてそう。
「って言うか、誰から何を聞いてインターフェイスの雰囲気を妄想したの?」
「私~、ラジオはバドミントンサークルと掛け持ってるんですけど、バドの方の先輩が、ラジオのサークルは美男美女がいるって言っててぇ。イケメンも多いとかでー。でも実際もそんなじゃなかったし、ウソつかまされたわーって。サークル室に案内してくれた4年生の人はちょっと可愛かったけど、女子は別にいいかなーって」
「まあ、ハナはもう聞いちゃったからどうでもいいけど、他の人の前じゃ一応普通に取り繕った方がいいよ。不貞腐れた態度のブサイクな子は、仮にイケメンがいても相手にされないっしょ」
「ブサイク!? 誰に物を言ってんのこのチビ!」
「別に萌香とは言ってないけど。でも、ハナをチビって言ったことは覚えとくね。それじゃ、次の打ち合わせでねー」
やっと車を停めてる青池に辿り着いて、電車から降りることが出来た。事実にしても、チビって言われると腹が立つんだよね~…! やっぱ奈々にあの子の扱い方を聞かないとな~。って言うか、仮にイケメンがいてもあの子には紹介しない方がいいし、男子には気を付けてって言っとかなきゃ。
「講習会にも出てなくて、態度は悪くて? あーもーどーする?」
end.
++++
ハナちゃんの受難編。ただし、ハナちゃんはそれなりにちゃんと(?)ブチ切れる方なので、今後はペア打ち合わせなどで毒を吐きまくる可能性?
今年は青女を少し強化しているので、サキとエマの打ち合わせの光景などもやりたい。面白そう。
エイハナとかハナナナとかでブチ切れのおハナもやりたい。愚痴られたみんながどう宥めるのかが見ものですね
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