2021
■２人定例会夏至カレー編
＋＋＋＋
「よーしッ！ それじゃあ２人定例会夏至カレー編スタートってことで、いただきまーすッ！」
「いただきまーす」
テーブルの上には、奈々のバターチキンカレーと私のビーフカレー。奈々から「夏至カレーの季節だからカレー食べよう」とお誘いがあって、１日フライングでカレーを食べに行くことに。結局夏至カレーって何なのかわからないけど、業者の陰謀とかじゃなくて個人の楽しみなんだっけ？
私がこの夏至カレーっていう行事？ を知ったのは、去年奈々のお姉さんの水鈴さんと知り合ったから。水鈴さんは今はタレントとしてお仕事をしていて、去年から夏至カレーイベントのMCもしてるんだっけ？ 動画サイトとかSNSでもカレー動画の司会をしてて、精力的だなあと思って見てる。
先輩ツテとかいろんな縁があって奈々とは普通に仲良くしてるし、奈々の家にも普通に遊びに行ったりするくらいにはいい関係なのかな。１人暮らしの家ならともかく家族もいる家に遊びに行くっていうのは大学生じゃなかなかないよね。てか今気付いたけど奈々がうちに遊びに来たことはあんまりない気がする。
「ところで青敬さんって夏合宿何人くらい出そう？」
「ウチは私込みで４人かな。向島さんは？」
「ウチはうち込みでも３人～」
「えっ。ウチより少ないって相当じゃない!?」
「向島の国力低下が取りざたされて久しいっす、うっすうっす」
バイト先でお世話になってた越谷さんっていう星ヶ丘の先輩がいる。その人もインターフェイスの関係筋の人だったんだけど、越谷さんから聞いてた話じゃ緑ヶ丘と向島っていう２校が実質的にインターフェイスを支えていて、ラジオの活動を引っ張っているっていう感じ。で、緑ヶ丘は硬派で堅実で、向島は軟派でトリッキーという大学の色があると。
特に向島は機材王国と呼ばれる程代々の人たちの能力が高かったらしいんだよね、特にミキサーの。それは今の３年生の先輩たちを見てもよくわかる。今の２年生ではその看板を１人で背負うことになってる奈々だけど、機材王国の名前どころか１年生がいなさ過ぎて来期が～って、AKBCでよく聞いてたような状況になってるよね。
「まあ、ウチのことは措いといて、青敬さんから出て来る子ってどんな子たち？ 次の対策委員で班決めするからさ。性格とかレベルとか、いろいろ聞いときたいかも」
「ああ、そうだね。じゃあ奈々に託しとくかー」
「話全然飛ぶけどあやめって牛肉好きだよね」
「好きだね。うちはミートイズパワーを地で行く姉妹だよ」
「かんなちゃんもお肉好きなんだねッ」
「でも牛肉ってやっぱちょっと高いからさ、たまにしか贅沢出来ないけどね」
「２人暮らしだもんねえ。あっ、２人で焼肉行ったりとかしないの？」
「前に１回行ったことはある。じゃなくて合宿の話でしょ？ まったく。奈々はほっといたらすぐ脱線するからー」
「MMPの性質っす」
バターチキンカレーみたいなのも美味しそうだなとは思ったけど、やっぱり最初に目に飛び込んで来たビーフカレーの字面の力だよね。牛。カレーとかカツとかハンバーグとかも美味しいとは思うけど、やっぱり理想は１枚まるっと焼いて食べる。これに尽きるんだけども財力がないと。機材も買いたいからね。
「えっと、うちから出る３人だね。当麻と雨竜と北星っていう３人組なんだけど」
「みんな男の子？ 初心者講習会には出てた？」
「出てた出てた。で、みんな男子」
「ああ！ 講習会に出てたなら全然イケるんじゃない？ どんな子がいるんだろ」
「当麻は３人組で一番の常識人だね。３人組って枠が無くてもごく普通の常識人だから、ご安心ください。パートはミキサー。ウチじゃドローン飛ばすの得意だけど、ラジオでドローンは飛ばさないもんね」
「うん、さすがに飛ばしてる人は見たことないね。そんなのやろうと思うのはヒロ先輩かタカティくらいじゃないかな。で、当麻クンはとにかくいい子と」
「そうだね。で、雨竜はとにかくうるさくて落ち着きがないから、結構強めに叱り付けてやってもらっても全然大丈夫」
「叱り付けて、メンタルバキバキになったりしない？ そういうのダメな子いるでしょ？」
「全然へーき。ってかちょっとやそっとじゃ懲りないから」
「ああ、そういう。元気な子なんだね」
「良く言えばね」
ここまでは、どこの大学にも割といそうな２人を紹介。常識人と元気な子と。問題は北星だよね。誰にどう預かってもらうかっていう。さすがに私と同じ班にはならないだろうし。どうしたものかなあ。
「で、北星なんだけど……この子がねえ、ウチでもちょっと……うん」
「えっ、そんなヤバい子なの？」
「映像編集技術は頭一つ二つ抜けてるガチ勢なんだよ？ だけど、それに能力や生活を全振りしてて、日常生活がすっごく残念と言うか……まあ、優しいいい子ではあるんだけど……如何せん、ねえ」
「つまり朝霞先輩みたいなこと？ 朝霞先輩もステージに何もかもを全振りしてて日常生活が破綻してたって雄平さんが嘆いてたってミーちゃんから聞いてるけど」
「ああ！ それっぽい人いた！ そうそう！ タイプ的には近いかも！ よかったー、インターフェイスに前例がいて！」
それっぽい人のおかげで北星をインターフェイスに出すのも何となく不安が薄れた気がする。うん、やっぱインターフェイスのキャラの濃さったらマジパねえっすねハマちゃん先輩！ あー、安心したらカレーが美味しくなってきた！
end.
＋＋＋＋
厳密にはちょっと違うけど、インターフェイス的にはタイプが近い認定をされてしまったＰさんと北星である。まあ、興味対象に生活を全振りは共通点か
フライング夏至カレーの奈々とあやめである。忘れかけてたけどこの２人こっしーさんやら水鈴さんやら共通の縁はなかなかに多い。
変なことをやろうと思うのは大体ヒロかタカちゃんかという奈々の認識は大体合ってる。そういや明日ヒロ誕だな
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「よーしッ！ それじゃあ２人定例会夏至カレー編スタートってことで、いただきまーすッ！」
「いただきまーす」
テーブルの上には、奈々のバターチキンカレーと私のビーフカレー。奈々から「夏至カレーの季節だからカレー食べよう」とお誘いがあって、１日フライングでカレーを食べに行くことに。結局夏至カレーって何なのかわからないけど、業者の陰謀とかじゃなくて個人の楽しみなんだっけ？
私がこの夏至カレーっていう行事？ を知ったのは、去年奈々のお姉さんの水鈴さんと知り合ったから。水鈴さんは今はタレントとしてお仕事をしていて、去年から夏至カレーイベントのMCもしてるんだっけ？ 動画サイトとかSNSでもカレー動画の司会をしてて、精力的だなあと思って見てる。
先輩ツテとかいろんな縁があって奈々とは普通に仲良くしてるし、奈々の家にも普通に遊びに行ったりするくらいにはいい関係なのかな。１人暮らしの家ならともかく家族もいる家に遊びに行くっていうのは大学生じゃなかなかないよね。てか今気付いたけど奈々がうちに遊びに来たことはあんまりない気がする。
「ところで青敬さんって夏合宿何人くらい出そう？」
「ウチは私込みで４人かな。向島さんは？」
「ウチはうち込みでも３人～」
「えっ。ウチより少ないって相当じゃない!?」
「向島の国力低下が取りざたされて久しいっす、うっすうっす」
バイト先でお世話になってた越谷さんっていう星ヶ丘の先輩がいる。その人もインターフェイスの関係筋の人だったんだけど、越谷さんから聞いてた話じゃ緑ヶ丘と向島っていう２校が実質的にインターフェイスを支えていて、ラジオの活動を引っ張っているっていう感じ。で、緑ヶ丘は硬派で堅実で、向島は軟派でトリッキーという大学の色があると。
特に向島は機材王国と呼ばれる程代々の人たちの能力が高かったらしいんだよね、特にミキサーの。それは今の３年生の先輩たちを見てもよくわかる。今の２年生ではその看板を１人で背負うことになってる奈々だけど、機材王国の名前どころか１年生がいなさ過ぎて来期が～って、AKBCでよく聞いてたような状況になってるよね。
「まあ、ウチのことは措いといて、青敬さんから出て来る子ってどんな子たち？ 次の対策委員で班決めするからさ。性格とかレベルとか、いろいろ聞いときたいかも」
「ああ、そうだね。じゃあ奈々に託しとくかー」
「話全然飛ぶけどあやめって牛肉好きだよね」
「好きだね。うちはミートイズパワーを地で行く姉妹だよ」
「かんなちゃんもお肉好きなんだねッ」
「でも牛肉ってやっぱちょっと高いからさ、たまにしか贅沢出来ないけどね」
「２人暮らしだもんねえ。あっ、２人で焼肉行ったりとかしないの？」
「前に１回行ったことはある。じゃなくて合宿の話でしょ？ まったく。奈々はほっといたらすぐ脱線するからー」
「MMPの性質っす」
バターチキンカレーみたいなのも美味しそうだなとは思ったけど、やっぱり最初に目に飛び込んで来たビーフカレーの字面の力だよね。牛。カレーとかカツとかハンバーグとかも美味しいとは思うけど、やっぱり理想は１枚まるっと焼いて食べる。これに尽きるんだけども財力がないと。機材も買いたいからね。
「えっと、うちから出る３人だね。当麻と雨竜と北星っていう３人組なんだけど」
「みんな男の子？ 初心者講習会には出てた？」
「出てた出てた。で、みんな男子」
「ああ！ 講習会に出てたなら全然イケるんじゃない？ どんな子がいるんだろ」
「当麻は３人組で一番の常識人だね。３人組って枠が無くてもごく普通の常識人だから、ご安心ください。パートはミキサー。ウチじゃドローン飛ばすの得意だけど、ラジオでドローンは飛ばさないもんね」
「うん、さすがに飛ばしてる人は見たことないね。そんなのやろうと思うのはヒロ先輩かタカティくらいじゃないかな。で、当麻クンはとにかくいい子と」
「そうだね。で、雨竜はとにかくうるさくて落ち着きがないから、結構強めに叱り付けてやってもらっても全然大丈夫」
「叱り付けて、メンタルバキバキになったりしない？ そういうのダメな子いるでしょ？」
「全然へーき。ってかちょっとやそっとじゃ懲りないから」
「ああ、そういう。元気な子なんだね」
「良く言えばね」
ここまでは、どこの大学にも割といそうな２人を紹介。常識人と元気な子と。問題は北星だよね。誰にどう預かってもらうかっていう。さすがに私と同じ班にはならないだろうし。どうしたものかなあ。
「で、北星なんだけど……この子がねえ、ウチでもちょっと……うん」
「えっ、そんなヤバい子なの？」
「映像編集技術は頭一つ二つ抜けてるガチ勢なんだよ？ だけど、それに能力や生活を全振りしてて、日常生活がすっごく残念と言うか……まあ、優しいいい子ではあるんだけど……如何せん、ねえ」
「つまり朝霞先輩みたいなこと？ 朝霞先輩もステージに何もかもを全振りしてて日常生活が破綻してたって雄平さんが嘆いてたってミーちゃんから聞いてるけど」
「ああ！ それっぽい人いた！ そうそう！ タイプ的には近いかも！ よかったー、インターフェイスに前例がいて！」
それっぽい人のおかげで北星をインターフェイスに出すのも何となく不安が薄れた気がする。うん、やっぱインターフェイスのキャラの濃さったらマジパねえっすねハマちゃん先輩！ あー、安心したらカレーが美味しくなってきた！
end.
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厳密にはちょっと違うけど、インターフェイス的にはタイプが近い認定をされてしまったＰさんと北星である。まあ、興味対象に生活を全振りは共通点か
フライング夏至カレーの奈々とあやめである。忘れかけてたけどこの２人こっしーさんやら水鈴さんやら共通の縁はなかなかに多い。
変なことをやろうと思うのは大体ヒロかタカちゃんかという奈々の認識は大体合ってる。そういや明日ヒロ誕だな
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