2021
■班長6人出揃って
++++
「対策委員です。初心者講習会も終わって、次辺りで夏合宿の班割りを決める段階に入って来るかなと。そういうことで、各大学で参加者を募って下さい」
そういう季節になって来たんだねと思う。初心者講習会が終わって、いよいよ対策委員としての活動の山場、夏合宿に向けて動いて行くことになる。夏合宿は日程と講師を決めて、班を決めて、その班でやる番組の練習をしたりしているとなかなかにタイトなスケジュールになっていくんだね。
対策委員主催の夏合宿は、昔はスキー場DJに行ける人を選ぶ選抜試験みたいな性質があったそうだけど、今では技術向上という目的はそのままに、各大学の交流という性質が強くなってきてるのかな。昔は今より物凄くガツガツやってて、物凄く殺伐としていたという話だ。その空気が変わったのもこの数年のこと。
「大体の目安でいいんだけど、参加者って何人ぐらい出揃いそうかな?」
「エイジ、何人ぐらいだろうね」
「まあ、ウチは9人か10人くらいじゃないかっていう」
「さすが緑ヶ丘。奈々は?」
「3年生の先輩を数えなければ、出ても3人かなって」
「向島さんはちょっと厳しそうだね」
各大学で何人くらい参加者が出そうかという目安を出して、いくつ班が出来そうかということだとか、何人くらいで宿を取っておけばいいのかということを決めていくみたいだ。夏合宿の班は大体6人編成で、アナウンサーとミキサーが半々の3人ずつ。班長は対策委員の中から選ぶって感じになっている。
班編成は、緑ヶ丘と向島っていう、日頃からラジオのことをやってる大学の人が日頃ラジオのことをやっていない大学の人をリードするっていう感じで決まることが多い。どこの大学からどれくらいの人が出て来るのかっていうのも班編成をする上では結構大事になって来るみたいだ。班編成の作業は結構悩みのタネだとか。
「聞いた感じだと出来て6班くらいかな?」
「そうだな。30人以上36人以下っつー感じで。全体で6班で行くことにして、こっちは班長を決めたらいいっていう」
「それで、対策委員は7人いるね。誰かに副班長に回ってもらおう。それから、基本的には対策委員以外の2年生に副班長をお願いするような感じになるかな」
「で、俺らの誰に副班長に回ってもらうかっつー話なー」
「まあ、現状わかばかなとは思うけど。わかば、それとも班長やる?」
「あの、その……私には、少し荷が重いかと……」
「なっちゃん去年の秋にABCに入ってるから夏合宿も出てないし、フツーに副班長でいいと思いまーす」
「そしたら、エージの班の副班長になるかな」
「そっか、対策委員って意外にアナウンサーいないのか」
「そうだね。さすがにサドニナとは一緒に出来ないから」
「わかった」
例によって班決めには一定のルールがあるということで、ミキサーのわかばは自動的にアナウンサーが班長を務める班の副班長になってもらうことになった。だけど、今の対策委員のアナウンサーはエイジとサドニナの2人だけ。さすがに同じ青女さん同士で同じ班になるのも、ということで実質的に消去法でエイジの班に入ることになった。
俺たちも普通に班長になることになったんだけど、まずは誰が副班長になってくれるかというところ。対策委員以外の2年生って言っても実際に出て来るのは定例会に出てる子が主だろうから、その辺りの顔ぶれを考えて。まあ、俺は同じMBCCのハナちゃんとミキサーのあやめ以外の誰かと組むんだろうなとは。性別的にミドリもなさそうだけど。
「班長って具体的にどんな仕事するんだろ」
「主にスケジュール管理じゃね? 番組の方針とかはみんなで話し合って決めるっていう。打ち合わせの日程をどうしてくかってトコだと思うべ」
「そっか。そのくらいだったらまあ。何とかなりそうかなあ」
去年、俺は果林先輩の後ろにくっついて歩いてたけど、班長の仕事ってどんな感じなんだろうっていう意識は全くなかったもんなあ。でも、去年の夏合宿はとにかく楽しくやらせてもらってたなあっていう記憶が前面に来る。多分それは同じ班だったゲンゴローも一緒だと思う。
さすがに去年と今年ではメンバーも違うし、全く同じように出来るとは思わない。だけど、せめて楽しかったなあと思って終われれば幸いだなっていう気持ちはある。そういった意味では、班運営の理想の形を既に見せてもらっている。こういうところでも果林先輩は俺のお手本だ。
「合宿の日程は例年通り8月末で、具体的には25日か26日からの2泊3日か、30日からの2泊3日っていう感じになるのかな。でも、9月跨ぎっていうのはちょっと遅いかなという気もするし」
「まあ、3日目は半日で終わりだし、26、27、28でいいべ? 25日ってのは体感としてちょっと早いっていう」
「うん、26くらいが丁度いいんじゃない?」
「そしたら26日からの3日間で参加者を募りましょう。ゲンゴロー、参加費に関しては機材保障費のこともあるし少しは安く出来そう?」
「そしたら今から計算してみようか。少なく見て30人で計算するね」
いよいよ本格的に合宿に向けて動き始めたなっていう感じがする。どんな人たちが集まって、どんな班になって、どんな番組を作るのかっていうのが楽しみだ。もちろん対策委員としての準備もあるし、バタバタはするんだろうけど。
「あとは講師を誰にお願いしたらいいかっていう話だね」
「誰かいい人いるかな?」
「ワンチャン今年もダイさんにお願いするって手段もあるっす、うっすうっす」
end.
++++
対策委員の活動の本丸、夏合宿に向けて本格的に動き出しました。大体何人出て来るのかなあと予測を立てるのもワクワク。
どんな経緯でなっちゃんが副班長になったのかなっていうところをちょいだし。冷静に考えたらサドニナの言った通りなっちゃん夏合宿初だったわ
講師問題はどうやってああいう感じに着地したのかっていうのもまた見てみたいし、それは近いうちにもやれそうかな?
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「対策委員です。初心者講習会も終わって、次辺りで夏合宿の班割りを決める段階に入って来るかなと。そういうことで、各大学で参加者を募って下さい」
そういう季節になって来たんだねと思う。初心者講習会が終わって、いよいよ対策委員としての活動の山場、夏合宿に向けて動いて行くことになる。夏合宿は日程と講師を決めて、班を決めて、その班でやる番組の練習をしたりしているとなかなかにタイトなスケジュールになっていくんだね。
対策委員主催の夏合宿は、昔はスキー場DJに行ける人を選ぶ選抜試験みたいな性質があったそうだけど、今では技術向上という目的はそのままに、各大学の交流という性質が強くなってきてるのかな。昔は今より物凄くガツガツやってて、物凄く殺伐としていたという話だ。その空気が変わったのもこの数年のこと。
「大体の目安でいいんだけど、参加者って何人ぐらい出揃いそうかな?」
「エイジ、何人ぐらいだろうね」
「まあ、ウチは9人か10人くらいじゃないかっていう」
「さすが緑ヶ丘。奈々は?」
「3年生の先輩を数えなければ、出ても3人かなって」
「向島さんはちょっと厳しそうだね」
各大学で何人くらい参加者が出そうかという目安を出して、いくつ班が出来そうかということだとか、何人くらいで宿を取っておけばいいのかということを決めていくみたいだ。夏合宿の班は大体6人編成で、アナウンサーとミキサーが半々の3人ずつ。班長は対策委員の中から選ぶって感じになっている。
班編成は、緑ヶ丘と向島っていう、日頃からラジオのことをやってる大学の人が日頃ラジオのことをやっていない大学の人をリードするっていう感じで決まることが多い。どこの大学からどれくらいの人が出て来るのかっていうのも班編成をする上では結構大事になって来るみたいだ。班編成の作業は結構悩みのタネだとか。
「聞いた感じだと出来て6班くらいかな?」
「そうだな。30人以上36人以下っつー感じで。全体で6班で行くことにして、こっちは班長を決めたらいいっていう」
「それで、対策委員は7人いるね。誰かに副班長に回ってもらおう。それから、基本的には対策委員以外の2年生に副班長をお願いするような感じになるかな」
「で、俺らの誰に副班長に回ってもらうかっつー話なー」
「まあ、現状わかばかなとは思うけど。わかば、それとも班長やる?」
「あの、その……私には、少し荷が重いかと……」
「なっちゃん去年の秋にABCに入ってるから夏合宿も出てないし、フツーに副班長でいいと思いまーす」
「そしたら、エージの班の副班長になるかな」
「そっか、対策委員って意外にアナウンサーいないのか」
「そうだね。さすがにサドニナとは一緒に出来ないから」
「わかった」
例によって班決めには一定のルールがあるということで、ミキサーのわかばは自動的にアナウンサーが班長を務める班の副班長になってもらうことになった。だけど、今の対策委員のアナウンサーはエイジとサドニナの2人だけ。さすがに同じ青女さん同士で同じ班になるのも、ということで実質的に消去法でエイジの班に入ることになった。
俺たちも普通に班長になることになったんだけど、まずは誰が副班長になってくれるかというところ。対策委員以外の2年生って言っても実際に出て来るのは定例会に出てる子が主だろうから、その辺りの顔ぶれを考えて。まあ、俺は同じMBCCのハナちゃんとミキサーのあやめ以外の誰かと組むんだろうなとは。性別的にミドリもなさそうだけど。
「班長って具体的にどんな仕事するんだろ」
「主にスケジュール管理じゃね? 番組の方針とかはみんなで話し合って決めるっていう。打ち合わせの日程をどうしてくかってトコだと思うべ」
「そっか。そのくらいだったらまあ。何とかなりそうかなあ」
去年、俺は果林先輩の後ろにくっついて歩いてたけど、班長の仕事ってどんな感じなんだろうっていう意識は全くなかったもんなあ。でも、去年の夏合宿はとにかく楽しくやらせてもらってたなあっていう記憶が前面に来る。多分それは同じ班だったゲンゴローも一緒だと思う。
さすがに去年と今年ではメンバーも違うし、全く同じように出来るとは思わない。だけど、せめて楽しかったなあと思って終われれば幸いだなっていう気持ちはある。そういった意味では、班運営の理想の形を既に見せてもらっている。こういうところでも果林先輩は俺のお手本だ。
「合宿の日程は例年通り8月末で、具体的には25日か26日からの2泊3日か、30日からの2泊3日っていう感じになるのかな。でも、9月跨ぎっていうのはちょっと遅いかなという気もするし」
「まあ、3日目は半日で終わりだし、26、27、28でいいべ? 25日ってのは体感としてちょっと早いっていう」
「うん、26くらいが丁度いいんじゃない?」
「そしたら26日からの3日間で参加者を募りましょう。ゲンゴロー、参加費に関しては機材保障費のこともあるし少しは安く出来そう?」
「そしたら今から計算してみようか。少なく見て30人で計算するね」
いよいよ本格的に合宿に向けて動き始めたなっていう感じがする。どんな人たちが集まって、どんな班になって、どんな番組を作るのかっていうのが楽しみだ。もちろん対策委員としての準備もあるし、バタバタはするんだろうけど。
「あとは講師を誰にお願いしたらいいかっていう話だね」
「誰かいい人いるかな?」
「ワンチャン今年もダイさんにお願いするって手段もあるっす、うっすうっす」
end.
++++
対策委員の活動の本丸、夏合宿に向けて本格的に動き出しました。大体何人出て来るのかなあと予測を立てるのもワクワク。
どんな経緯でなっちゃんが副班長になったのかなっていうところをちょいだし。冷静に考えたらサドニナの言った通りなっちゃん夏合宿初だったわ
講師問題はどうやってああいう感じに着地したのかっていうのもまた見てみたいし、それは近いうちにもやれそうかな?
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