2021
■つながれパッション!
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新年度になって2週間ほどが経とうとしている。MBCCには1年生が現段階で4人も入ってくれていて、みんなそれぞれ練習に励んだりして仲良くなっている。男子が3人と女子が1人。パート別にはアナミキどっちも2人ずつ。いい感じだね。
「こんにちはー」
「えっと、見学の子かな?」
「そうです。経営学部の依田くるみっていいます」
さて今日の活動を、と思っていると、また新たに見学の子がやってくる。4月の間はこんな感じで見に来てくれるような感じかな。活動報告などはやっててもらうことにして、こっちはこっちで見学の子の応対をする。
「そしたら、この辺に座ってもらって。荷物はこのラックに置いてもらって大丈夫です」
「はーい」
「改めて、MBCCの機材管理担当、2年の高木隆志です」
って言うか、最初に1年生の応対をしたからか、3年生の先輩がそれを完全に俺に投げるようになっちゃったんだよなあ。五島先輩が「1年の応対だったら高木が上手いことやってたぜー」って果林先輩とL先輩に言うモンだから、先輩たちそれを鵜呑みにしちゃってさ。
まあ、やってるうちにそれが体に沁みついちゃったのかな。新しい子が来ると「応対だなー」って思うようになっちゃった俺も俺なんだけど。そんな風に沁みついちゃってるもんだから、まあやりますよね。
「MBCCはラジオのことを中心にやってる放送サークルで、昼休みにも第1学食で番組をやってたりします。ちなみに、何を見てここに辿り着いたのかな」
「えっと、ポスターです」
「そっか。他にどこかサークル見学とか行ってるような感じかな」
「そうですねー。他にスイーツ研究会とか映研とかに行ってみたんですけど、今はまだいろいろ見て回ってる最中です」
「スイーツに映研……で、MBCC。共通する要素がわからないけど、いろんなことに興味があるのかな」
「あたし趣味でスイーツブログやってて、スイーツの断面動画とか撮ってるんです。映研に行ったのは映像のこととか勉強できるかなーって思ったんですけど、想像してたような感じじゃなかったなーと思って。ラジオのサークルに来たのは、人に発信するっていうことだから、ブログにも通じると思って。面白そうだなって思ったんです」
「そっか。今は活動報告をしてるから、とりあえずちょっと見学してもらって」
「わかりました」
どうやらこの子は趣味でブログをやっているということから、何か発信をするということに興味がある様子。その延長線でサークルを探してるのかな、スイーツに映研って。MBCCはそれらと比べると脇道に反れた感があるけど、興味の範疇ではあるみたいだね。
「そしたら、ファンフェスの班割りが出たし、それぞれ班長から連絡行ってると思うんでまた打ち合わせなどをして臨んでください」
「あの、高木先輩」
「何か気になった?」
「ファンフェスって花栄でやるファンタジックフェスタですか?」
「そうだよ。MBCCはインターフェイスっていう組織に入ってて、他校のサークルさんと合同で活動することもあるんだよ。ファンフェスでも大学混合で班を作って番組をやるっていう感じで出ることになってて」
「えーっ、他校の人ともお友達になれるんですか!? 凄いですー!」
「そうだね。他校の人とは初心者講習会とか夏合宿とかで一緒になるね」
「合宿!? 楽しそうですーっ! あたし、大学ではいーっぱいお友達を作りたくってー! えーっ、このサークルに入りますっ!」
何か、まだちゃんと何をやってるのかも見てないのに勢いでMBCCに入るって決めたみたいだけど、他校の人とも友達になれるっていうのがこの子にとって最大の魅力だったのかな? 見た感じ活発そうだもんね。明るく楽しく元気よくってタイプのさ。
「L先輩、この子、MBCCに入ってくれるみたいです」
「え、早いな」
「どうしましょうか。軽く練習風景でも見てもらいます? それとも1年生同士で話してもらいましょうか」
「あー、そうだな。今いる1年と顔合わせしといた方がいいかもな」
「そしたら、今いる1年生の子を紹介するね。こっちから、佐々木陸くん。彼のDJネームはササ。それから篠木智也くん。彼はシノ。栗山玲那さん。彼女はレナ。で、隅っこにいるのが佐崎大樹くん、サキだね」
「へー、ササキ君がいっぱいいるんですねー」
「そうなんだよ」
「あたしは依田くるみですっ、よろしくーっ!」
「おっ、よろしくなー!」
ノリが一番近そうなのはシノかな? 明るく元気なキャラとの相性的にも。ササとレナはサークル比で落ち着いた感じと言うか、現段階ではクールだなっていう印象。で、サキだ。サキは口数も少ないし表情も乏しい。大人し過ぎて心配になってくる。
「で、番組をやるに当たってDJネームっていうのを決めてるんだ。あだ名があるならそれを使ってもいいし、新しく考えるもよし。名前でそのままやってる子もいるけど、どうする?」
「あたし、特にあだ名もないですしブログのHNと一緒にするのもなー……あたし、そのまま“くるみ”でやっていこうと思います」
「そっか。そういうことなら改めてよろしくね」
「はいっ!」
1年生が5人か。なかなか賑やかになりそうだ。サークル室の大掃除をしてなかったらこれだけの人数は入らなかっただろうなあ。それはそうと、まだまだ1年生が来る可能性は残っている。応対の仕事も、もうしばらく。
end.
++++
くるちゃんがMBCCに加入しました。やっていることと言うよりは他校の人とも知り合えるというところが魅力だったのはくるちゃんらしい
去年のこの時期の話でササがいち浅とご飯食べながら話してるっていうのがあって、今は5人いますって言ってたんだよね。すがやんはいつ来たのよ
でもすがやんは考古学研究会とかそういうサークルも見に行ってそうだしどうやってMBCCに辿り着くのかが謎だわ
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新年度になって2週間ほどが経とうとしている。MBCCには1年生が現段階で4人も入ってくれていて、みんなそれぞれ練習に励んだりして仲良くなっている。男子が3人と女子が1人。パート別にはアナミキどっちも2人ずつ。いい感じだね。
「こんにちはー」
「えっと、見学の子かな?」
「そうです。経営学部の依田くるみっていいます」
さて今日の活動を、と思っていると、また新たに見学の子がやってくる。4月の間はこんな感じで見に来てくれるような感じかな。活動報告などはやっててもらうことにして、こっちはこっちで見学の子の応対をする。
「そしたら、この辺に座ってもらって。荷物はこのラックに置いてもらって大丈夫です」
「はーい」
「改めて、MBCCの機材管理担当、2年の高木隆志です」
って言うか、最初に1年生の応対をしたからか、3年生の先輩がそれを完全に俺に投げるようになっちゃったんだよなあ。五島先輩が「1年の応対だったら高木が上手いことやってたぜー」って果林先輩とL先輩に言うモンだから、先輩たちそれを鵜呑みにしちゃってさ。
まあ、やってるうちにそれが体に沁みついちゃったのかな。新しい子が来ると「応対だなー」って思うようになっちゃった俺も俺なんだけど。そんな風に沁みついちゃってるもんだから、まあやりますよね。
「MBCCはラジオのことを中心にやってる放送サークルで、昼休みにも第1学食で番組をやってたりします。ちなみに、何を見てここに辿り着いたのかな」
「えっと、ポスターです」
「そっか。他にどこかサークル見学とか行ってるような感じかな」
「そうですねー。他にスイーツ研究会とか映研とかに行ってみたんですけど、今はまだいろいろ見て回ってる最中です」
「スイーツに映研……で、MBCC。共通する要素がわからないけど、いろんなことに興味があるのかな」
「あたし趣味でスイーツブログやってて、スイーツの断面動画とか撮ってるんです。映研に行ったのは映像のこととか勉強できるかなーって思ったんですけど、想像してたような感じじゃなかったなーと思って。ラジオのサークルに来たのは、人に発信するっていうことだから、ブログにも通じると思って。面白そうだなって思ったんです」
「そっか。今は活動報告をしてるから、とりあえずちょっと見学してもらって」
「わかりました」
どうやらこの子は趣味でブログをやっているということから、何か発信をするということに興味がある様子。その延長線でサークルを探してるのかな、スイーツに映研って。MBCCはそれらと比べると脇道に反れた感があるけど、興味の範疇ではあるみたいだね。
「そしたら、ファンフェスの班割りが出たし、それぞれ班長から連絡行ってると思うんでまた打ち合わせなどをして臨んでください」
「あの、高木先輩」
「何か気になった?」
「ファンフェスって花栄でやるファンタジックフェスタですか?」
「そうだよ。MBCCはインターフェイスっていう組織に入ってて、他校のサークルさんと合同で活動することもあるんだよ。ファンフェスでも大学混合で班を作って番組をやるっていう感じで出ることになってて」
「えーっ、他校の人ともお友達になれるんですか!? 凄いですー!」
「そうだね。他校の人とは初心者講習会とか夏合宿とかで一緒になるね」
「合宿!? 楽しそうですーっ! あたし、大学ではいーっぱいお友達を作りたくってー! えーっ、このサークルに入りますっ!」
何か、まだちゃんと何をやってるのかも見てないのに勢いでMBCCに入るって決めたみたいだけど、他校の人とも友達になれるっていうのがこの子にとって最大の魅力だったのかな? 見た感じ活発そうだもんね。明るく楽しく元気よくってタイプのさ。
「L先輩、この子、MBCCに入ってくれるみたいです」
「え、早いな」
「どうしましょうか。軽く練習風景でも見てもらいます? それとも1年生同士で話してもらいましょうか」
「あー、そうだな。今いる1年と顔合わせしといた方がいいかもな」
「そしたら、今いる1年生の子を紹介するね。こっちから、佐々木陸くん。彼のDJネームはササ。それから篠木智也くん。彼はシノ。栗山玲那さん。彼女はレナ。で、隅っこにいるのが佐崎大樹くん、サキだね」
「へー、ササキ君がいっぱいいるんですねー」
「そうなんだよ」
「あたしは依田くるみですっ、よろしくーっ!」
「おっ、よろしくなー!」
ノリが一番近そうなのはシノかな? 明るく元気なキャラとの相性的にも。ササとレナはサークル比で落ち着いた感じと言うか、現段階ではクールだなっていう印象。で、サキだ。サキは口数も少ないし表情も乏しい。大人し過ぎて心配になってくる。
「で、番組をやるに当たってDJネームっていうのを決めてるんだ。あだ名があるならそれを使ってもいいし、新しく考えるもよし。名前でそのままやってる子もいるけど、どうする?」
「あたし、特にあだ名もないですしブログのHNと一緒にするのもなー……あたし、そのまま“くるみ”でやっていこうと思います」
「そっか。そういうことなら改めてよろしくね」
「はいっ!」
1年生が5人か。なかなか賑やかになりそうだ。サークル室の大掃除をしてなかったらこれだけの人数は入らなかっただろうなあ。それはそうと、まだまだ1年生が来る可能性は残っている。応対の仕事も、もうしばらく。
end.
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くるちゃんがMBCCに加入しました。やっていることと言うよりは他校の人とも知り合えるというところが魅力だったのはくるちゃんらしい
去年のこの時期の話でササがいち浅とご飯食べながら話してるっていうのがあって、今は5人いますって言ってたんだよね。すがやんはいつ来たのよ
でもすがやんは考古学研究会とかそういうサークルも見に行ってそうだしどうやってMBCCに辿り着くのかが謎だわ
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