2020(04)
■The stars link the stars
++++
「MMPってこんなに星の話をしてくれる人がいたんだ」
「この人は4年生の先輩だからこの番組もリアルタイムではないんだけど、流星群の時期とか冬とかは星の話になる傾向にあったって」
「へー、ちゃんと聞いたの初めてだけど、MMPの昼のラジオって結構面白いんだなー」
「だろ!? 奏多、ラジオは面白いんだよ!」
こないだ、自分の練習ついでにサークル室に奏多と鳥ちゃんを招いて、MMPってのはこういう活動をしていて、ラジオってのは可能性が無限大でこんなにも面白いんだっていうことを熱弁した。熱くなりすぎた感はあったし引かれてないかと思ったけど、今日もサークル室に落ち着いている。
今は天文部に所属している鳥ちゃんは、やっぱり星に関心がある。ゆくゆくはプラネタリウムのナレーションをやるのが夢なんだって。「ナレーションの練習も出来るし番組で星の布教も出来るからMMPと掛け持ったら?」って軽率に誘ったら、結構前向きに考えてくれてたみたくって。
2人に聞かせられるサンプル番組はないかなーと思って野坂先輩に相談してみた。こういう子がいてこれこれこういう……と事情を説明したら、野坂先輩が菜月先輩とやっていたっていう番組のファイルをくれた。菜月先輩は星や宇宙をテーマにした番組を、比較的高い頻度でやっていたそうなんだ。
「私、番組を聞きながら「あるある」って頷いてたし、こんな風に人を惹きつけられるような話が出来るようになりたいなあ」
「……春風、目に光が入り過ぎてて気色悪い」
「誰が気色悪いって!?」
「あーあー鳥ちゃん、落ち着いて。わかるよ、すげー番組聞いた後は俺もそんな感じになるもん」
「ありがとね希くん。まったく、バカ奏多!」
野坂先輩からもらった番組のファイルは6本。ナントカ流星群の極大が近いから空を見上げてみたらいいんじゃないとか、冬の澄んだ空気の下で空を見上げて、みたいな感じで星に触れている。科学とロマンをいい具合に混ぜてトークに落とし込んでるんだよな。とにかく上手い。
とにかく感じたのは、菜月先輩の安定感だ。番組のトータルタイムが30分00秒ピッタリなことにもまず引いてるんだけど、野坂先輩曰くそれは菜月先輩の技術によって可能になっているとの事らしい。3分間の持ち時間で、プラスマイナス5秒の範囲にトークを収める技術が凄いとか。
「かっすー」
「あん?」
「これって、どういう所作で番組が成ってんの?」
「機材的には――」
奏多は機械めいた物が好きなのか、サークル室に遊びに来たときも最初から機材に注目してたもんな。どれがどういう役割があって、と解説するところから始まったけど、説明がちょっと怪しかったからまた復習しとかないと。
「とまあ、こんな感じで」
「フェーダーの上げ下げって何か面白いよな」
「これをこうして、エコー」
「すげー! ユーチューバーみてー! えー、俺もやりたいなーラジオ」
「やったらいいんじゃね?」
「でも個人でやるほど思い切りがないんだよ。わかるか?」
「わからんでもない」
「春風がMMP入る流れになってんじゃん、えー、俺も乗じようかなー」
「え、お前鳥ちゃんの金魚のフン?」
「金魚のフンって言うな」
「あ、鳥のフンでいいのか」
「よくねーよ! どっちかって言うと機材が面白いってのと、お前がそこまで入れ込むモンがどんだけ面白いのか知りたいってのが強いかな」
「俺はどんどん面白いことを実験していく予定だからな! そのためなら緑ヶ丘だろうと何だろうと使ってやるんだ」
この秋学期、すがやんが留学してくるって聞いた時には昼放送の枠を埋めるために人を借りなきゃいけない状況なのに自分は何も出来なくて本当に悔しかった。技術だとかアイディアだとか、そういった物が全然足りてないんだなって。そりゃ1年の10月なんだから当然かもしれなかったけど、とにかくすげー悔しかった。
でも、すがやんが実際に留学して来てからは、ちょっとずつ考えも変わって来た。自分には何が出来て、何が出来ないのか。他の人はどんな力があるのかっていうのを見て、それを組み合わせたらどんなことが出来るのかっていう方向にシフトしていったんだ。自分1人でやることと、みんなでやることはまた別って言うか。
「何かラジオやりたいわーってモチベ上がってんのにMMP自体は4月までやってないんだろ?」
「でもインターフェイスっていうのの活動で春の番組制作会とかもあるし、これからはいつでも誰とでも作品を作るっていう風潮っぽくなってるから、ここでやんなきゃいけないってワケでもないんだ。他校の人と組むことも出て来るし」
「へー、他の学校の人もいるんだ。尚更面白そう」
「MMPに入るのって希くんに言えば完了なの?」
「あ、2年生の先輩いるしその人には俺から言っとくよ。鳥ちゃんは女子だしきっと喜んでくれるかなー」
「え、男子は歓迎されない感じ? 先輩って女好きのナンパ野郎とか?」
「いや、男子でも全然歓迎だし、先輩は普通に女の人だよ。MMPは比率的に男の方が多くなるっぽくて、女子の人は女子を求める傾向にあるんだって。ゲッティングガールプロジェクトっていう新歓の企画があったとかなかったとか」
「あ、そういうことね」
「2人とも、改めてMMPでもよろしくな!」
「よろしくー」
「よろしくお願いします」
end.
++++
カノン、ゲッティング☆ガールプロジェクトはこの真ん中の☆が大事なんだぞ! それを抜かすと怒られるぞ~…! 書記ノートを読み込んで復習しよう
さて、時期外れと言えば時期外れですが、MMPにニューフェイスです。2人しか残らんわーって言ってたのに、始まりは4人からです。
ただ、春風&奏多は元いる場所との掛け持ち状態からのスタート。その辺の折り合いはどう付けていくのかしら。
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「MMPってこんなに星の話をしてくれる人がいたんだ」
「この人は4年生の先輩だからこの番組もリアルタイムではないんだけど、流星群の時期とか冬とかは星の話になる傾向にあったって」
「へー、ちゃんと聞いたの初めてだけど、MMPの昼のラジオって結構面白いんだなー」
「だろ!? 奏多、ラジオは面白いんだよ!」
こないだ、自分の練習ついでにサークル室に奏多と鳥ちゃんを招いて、MMPってのはこういう活動をしていて、ラジオってのは可能性が無限大でこんなにも面白いんだっていうことを熱弁した。熱くなりすぎた感はあったし引かれてないかと思ったけど、今日もサークル室に落ち着いている。
今は天文部に所属している鳥ちゃんは、やっぱり星に関心がある。ゆくゆくはプラネタリウムのナレーションをやるのが夢なんだって。「ナレーションの練習も出来るし番組で星の布教も出来るからMMPと掛け持ったら?」って軽率に誘ったら、結構前向きに考えてくれてたみたくって。
2人に聞かせられるサンプル番組はないかなーと思って野坂先輩に相談してみた。こういう子がいてこれこれこういう……と事情を説明したら、野坂先輩が菜月先輩とやっていたっていう番組のファイルをくれた。菜月先輩は星や宇宙をテーマにした番組を、比較的高い頻度でやっていたそうなんだ。
「私、番組を聞きながら「あるある」って頷いてたし、こんな風に人を惹きつけられるような話が出来るようになりたいなあ」
「……春風、目に光が入り過ぎてて気色悪い」
「誰が気色悪いって!?」
「あーあー鳥ちゃん、落ち着いて。わかるよ、すげー番組聞いた後は俺もそんな感じになるもん」
「ありがとね希くん。まったく、バカ奏多!」
野坂先輩からもらった番組のファイルは6本。ナントカ流星群の極大が近いから空を見上げてみたらいいんじゃないとか、冬の澄んだ空気の下で空を見上げて、みたいな感じで星に触れている。科学とロマンをいい具合に混ぜてトークに落とし込んでるんだよな。とにかく上手い。
とにかく感じたのは、菜月先輩の安定感だ。番組のトータルタイムが30分00秒ピッタリなことにもまず引いてるんだけど、野坂先輩曰くそれは菜月先輩の技術によって可能になっているとの事らしい。3分間の持ち時間で、プラスマイナス5秒の範囲にトークを収める技術が凄いとか。
「かっすー」
「あん?」
「これって、どういう所作で番組が成ってんの?」
「機材的には――」
奏多は機械めいた物が好きなのか、サークル室に遊びに来たときも最初から機材に注目してたもんな。どれがどういう役割があって、と解説するところから始まったけど、説明がちょっと怪しかったからまた復習しとかないと。
「とまあ、こんな感じで」
「フェーダーの上げ下げって何か面白いよな」
「これをこうして、エコー」
「すげー! ユーチューバーみてー! えー、俺もやりたいなーラジオ」
「やったらいいんじゃね?」
「でも個人でやるほど思い切りがないんだよ。わかるか?」
「わからんでもない」
「春風がMMP入る流れになってんじゃん、えー、俺も乗じようかなー」
「え、お前鳥ちゃんの金魚のフン?」
「金魚のフンって言うな」
「あ、鳥のフンでいいのか」
「よくねーよ! どっちかって言うと機材が面白いってのと、お前がそこまで入れ込むモンがどんだけ面白いのか知りたいってのが強いかな」
「俺はどんどん面白いことを実験していく予定だからな! そのためなら緑ヶ丘だろうと何だろうと使ってやるんだ」
この秋学期、すがやんが留学してくるって聞いた時には昼放送の枠を埋めるために人を借りなきゃいけない状況なのに自分は何も出来なくて本当に悔しかった。技術だとかアイディアだとか、そういった物が全然足りてないんだなって。そりゃ1年の10月なんだから当然かもしれなかったけど、とにかくすげー悔しかった。
でも、すがやんが実際に留学して来てからは、ちょっとずつ考えも変わって来た。自分には何が出来て、何が出来ないのか。他の人はどんな力があるのかっていうのを見て、それを組み合わせたらどんなことが出来るのかっていう方向にシフトしていったんだ。自分1人でやることと、みんなでやることはまた別って言うか。
「何かラジオやりたいわーってモチベ上がってんのにMMP自体は4月までやってないんだろ?」
「でもインターフェイスっていうのの活動で春の番組制作会とかもあるし、これからはいつでも誰とでも作品を作るっていう風潮っぽくなってるから、ここでやんなきゃいけないってワケでもないんだ。他校の人と組むことも出て来るし」
「へー、他の学校の人もいるんだ。尚更面白そう」
「MMPに入るのって希くんに言えば完了なの?」
「あ、2年生の先輩いるしその人には俺から言っとくよ。鳥ちゃんは女子だしきっと喜んでくれるかなー」
「え、男子は歓迎されない感じ? 先輩って女好きのナンパ野郎とか?」
「いや、男子でも全然歓迎だし、先輩は普通に女の人だよ。MMPは比率的に男の方が多くなるっぽくて、女子の人は女子を求める傾向にあるんだって。ゲッティングガールプロジェクトっていう新歓の企画があったとかなかったとか」
「あ、そういうことね」
「2人とも、改めてMMPでもよろしくな!」
「よろしくー」
「よろしくお願いします」
end.
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カノン、ゲッティング☆ガールプロジェクトはこの真ん中の☆が大事なんだぞ! それを抜かすと怒られるぞ~…! 書記ノートを読み込んで復習しよう
さて、時期外れと言えば時期外れですが、MMPにニューフェイスです。2人しか残らんわーって言ってたのに、始まりは4人からです。
ただ、春風&奏多は元いる場所との掛け持ち状態からのスタート。その辺の折り合いはどう付けていくのかしら。
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