2020
■URASHIMA BEATS!
++++
律から「お前そろそろこっちの活動にも顔を出せ」と言われ、今日は久々にMMPのサークル室に顔を出す。やっぱり向島のサークル室は元々の敷地が広いし人が少ない分余計に広く感じて――……って。
「え、ええーっ!?」
「野坂、ウルサイ」
「誰!? 何か増えてるんだけど」
「お前が緑ヶ丘に浮気してる間に増えた1年生スよ。あ、カノン、萌香、これがこないだから言ってたもう1人のミキサーの野坂スわ」
「春日井希です」
「露崎萌香です」
「あ、遅ればせながら、野坂雅史です」
キャップを被ったスポーティーな感じの男子と、何かくしゅくしゅっとした感じの髪型をした女子が1人ずつ。律の話ではもうDJネームやパートも決まっていて、男子の方が春日井のんたんの略でカノン、女子の方は捻りなく萌香になったそうだ。
カノンの方は正式に加入していて、萌香の方はお試し参加の真っ最中とのこと。何でも、2人はバドサーに既に加入していて、そっちの活動と被った時は来たい方に来るというスタンスのようだ。で、先週来たこの2人について何が衝撃的だったって。
「菜月先輩がわざわざ引率を担当してくださっていただと…!?」
「やァー、お前は緑ヶ丘かーって言ってヤしたよ」
「くそ…! 菜月先輩にお会いする絶好のチャンスだったにも関わらず俺は何故ここにいなかった!」
「緑ヶ丘に浮気してたからッしょ」
「いや、断じて浮気ではない。パソコンを絡めた機材事情が楽しすぎるとか実戦練習がガツガツ出来るとか講習内容の相談が出来るからであって、断じて浮気などでは。そう、潜入調査だこれは!」
「やァー、言い訳っつーのは大体最初が建て前だと思うンすけど、最初に本音をガッツリ言ってるンすよねェー」
緑ヶ丘の機材事情はインターフェイスでも最先端を行く。何せ、Lがやろうとしてるインターフェイスの機材改革、その実験場でもあるからな。Lが開発してる曲検索アプリについて話し合うのも楽しくて楽しくてだな……。
何せ、MMPでも代替わり直後、機材管理担当になって俺が最初にやったのがMDストックリストの書式変更だ。紙のリストがあまりに見づらく、フォントや枠の幅などを触って少し見やすくした。本当はコード組んでガツガツやりたかったけど、保守面を考えてやめてたのに緑ヶ丘じゃやってやがるし!
「いやあ、そうか。とうとうMMPにも1年生が」
「そーゆーコトなンで、講習会が終わったらちゃんとこっちに来るンすよ、野坂」
「まあ、それは。今緑ヶ丘に行ってるのも講習会のためであってだな」
「その割に、緑ヶ丘が開いてる日は毎回行ってる気がするンすよねェー。活動日がダブってるからかなァー、ここで野坂を見るのは何回振りスかねェー」
「サーセンした!」
何ならガチでMMPメンバーより緑ヶ丘勢の方が会ってるしな。緑ヶ丘の1年生とも結構仲良くなったし、顔と名前もきちんと一致するようになってるっていう。まあ、こっちの2・3年生に関しては今まで嫌になるほど会ってるしな。1年生が来たとなればまた事情は変わるし。
何度も言うけど、あくまで俺が緑ヶ丘に行っているのは初心者講習会の講習内容の相談だとか、見本番組の打ち合わせと練習のためだ。講習会が終われば緑ヶ丘に行く理由は一応なくなるワケで、今まで通りこっちでの活動に戻ることにはなりますよ。
「でもなあ、正直俺今期は昼放送もやれてないし、何すんのっていうのが本音ではある」
「や、お前には1年生の育成という大事な大事な仕事がある」
「俺だけの仕事じゃないだろ」
「そースけど、この2人は初心者講習会には参加しないことが決まってヤすから、お前から改めて講習をだな」
「え、講習会来ないの?」
「先にバドサーの方で予定があるンだそースよ」
「ほーん」
「よろしくお願いします!」
掛け持ちを悪いとは言わないけど、あくまでMMPはサブ的扱いなのかと思うと「ふーん」って感じも少し。まあ、来てくれただけいいと思わないといけないんだろうけど。俺が言うのも難だけど、この調子だと週に1回来たらいい方かな。フォードアウトしないことを祈ろう。
「あーッ! 野坂先輩じゃないですかッ!」
「あれあれ~? どちらさまでしたっけ~。見たことあるような顔ですけど~」
「こーた、お前なあ……」
「野坂先輩、話には聞いてますよッ! 緑ヶ丘でめちゃくちゃ打ち合わせてるそうじゃないですかッ!」
「それはもう」
「何なら対策委員の奈々より野坂の方がここに来てないっていう現象が起きてヤしてねェー」
「え、対策委員大丈夫か? 会議やってる?」
「やってますよッ! 大丈夫ですッ!」
「あ、ノサカやん。今日はおるんや」
主に俺の所為だけど、久し振りにここで全員が揃ったような気がする。うん、まあ、俺の所為なんだけど。久し振りに来たからと言って特にやってることが変わってないのがさすがのクオリティだなと思うし、1年生が来たからと言って変わることでもないんだろうなあ。
「っつーコトなンで、野坂がどんだけ緑ヶ丘でやってるのかを見るために15分番組でも見せてもらいヤしょーかァー」
「なんでそうなるんだよ!」
end.
++++
ノサカが久々にMMPに帰って来たのですが、浦島状態になったらしい。そらなるわなあ。しかし1年生に対する感情がドライなのが気になる。
りっちゃんが代表らしい仕事をしっかりとやっていますね。さすが菜圭の見込んだ男よ。漢と書いて男のヤツ。ラブ&ピース。
MMP3年4人がただただ下衆な話をしてるだけのクズ話も久々にやりたいものだ……この4人テンポいいんですよ
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律から「お前そろそろこっちの活動にも顔を出せ」と言われ、今日は久々にMMPのサークル室に顔を出す。やっぱり向島のサークル室は元々の敷地が広いし人が少ない分余計に広く感じて――……って。
「え、ええーっ!?」
「野坂、ウルサイ」
「誰!? 何か増えてるんだけど」
「お前が緑ヶ丘に浮気してる間に増えた1年生スよ。あ、カノン、萌香、これがこないだから言ってたもう1人のミキサーの野坂スわ」
「春日井希です」
「露崎萌香です」
「あ、遅ればせながら、野坂雅史です」
キャップを被ったスポーティーな感じの男子と、何かくしゅくしゅっとした感じの髪型をした女子が1人ずつ。律の話ではもうDJネームやパートも決まっていて、男子の方が春日井のんたんの略でカノン、女子の方は捻りなく萌香になったそうだ。
カノンの方は正式に加入していて、萌香の方はお試し参加の真っ最中とのこと。何でも、2人はバドサーに既に加入していて、そっちの活動と被った時は来たい方に来るというスタンスのようだ。で、先週来たこの2人について何が衝撃的だったって。
「菜月先輩がわざわざ引率を担当してくださっていただと…!?」
「やァー、お前は緑ヶ丘かーって言ってヤしたよ」
「くそ…! 菜月先輩にお会いする絶好のチャンスだったにも関わらず俺は何故ここにいなかった!」
「緑ヶ丘に浮気してたからッしょ」
「いや、断じて浮気ではない。パソコンを絡めた機材事情が楽しすぎるとか実戦練習がガツガツ出来るとか講習内容の相談が出来るからであって、断じて浮気などでは。そう、潜入調査だこれは!」
「やァー、言い訳っつーのは大体最初が建て前だと思うンすけど、最初に本音をガッツリ言ってるンすよねェー」
緑ヶ丘の機材事情はインターフェイスでも最先端を行く。何せ、Lがやろうとしてるインターフェイスの機材改革、その実験場でもあるからな。Lが開発してる曲検索アプリについて話し合うのも楽しくて楽しくてだな……。
何せ、MMPでも代替わり直後、機材管理担当になって俺が最初にやったのがMDストックリストの書式変更だ。紙のリストがあまりに見づらく、フォントや枠の幅などを触って少し見やすくした。本当はコード組んでガツガツやりたかったけど、保守面を考えてやめてたのに緑ヶ丘じゃやってやがるし!
「いやあ、そうか。とうとうMMPにも1年生が」
「そーゆーコトなンで、講習会が終わったらちゃんとこっちに来るンすよ、野坂」
「まあ、それは。今緑ヶ丘に行ってるのも講習会のためであってだな」
「その割に、緑ヶ丘が開いてる日は毎回行ってる気がするンすよねェー。活動日がダブってるからかなァー、ここで野坂を見るのは何回振りスかねェー」
「サーセンした!」
何ならガチでMMPメンバーより緑ヶ丘勢の方が会ってるしな。緑ヶ丘の1年生とも結構仲良くなったし、顔と名前もきちんと一致するようになってるっていう。まあ、こっちの2・3年生に関しては今まで嫌になるほど会ってるしな。1年生が来たとなればまた事情は変わるし。
何度も言うけど、あくまで俺が緑ヶ丘に行っているのは初心者講習会の講習内容の相談だとか、見本番組の打ち合わせと練習のためだ。講習会が終われば緑ヶ丘に行く理由は一応なくなるワケで、今まで通りこっちでの活動に戻ることにはなりますよ。
「でもなあ、正直俺今期は昼放送もやれてないし、何すんのっていうのが本音ではある」
「や、お前には1年生の育成という大事な大事な仕事がある」
「俺だけの仕事じゃないだろ」
「そースけど、この2人は初心者講習会には参加しないことが決まってヤすから、お前から改めて講習をだな」
「え、講習会来ないの?」
「先にバドサーの方で予定があるンだそースよ」
「ほーん」
「よろしくお願いします!」
掛け持ちを悪いとは言わないけど、あくまでMMPはサブ的扱いなのかと思うと「ふーん」って感じも少し。まあ、来てくれただけいいと思わないといけないんだろうけど。俺が言うのも難だけど、この調子だと週に1回来たらいい方かな。フォードアウトしないことを祈ろう。
「あーッ! 野坂先輩じゃないですかッ!」
「あれあれ~? どちらさまでしたっけ~。見たことあるような顔ですけど~」
「こーた、お前なあ……」
「野坂先輩、話には聞いてますよッ! 緑ヶ丘でめちゃくちゃ打ち合わせてるそうじゃないですかッ!」
「それはもう」
「何なら対策委員の奈々より野坂の方がここに来てないっていう現象が起きてヤしてねェー」
「え、対策委員大丈夫か? 会議やってる?」
「やってますよッ! 大丈夫ですッ!」
「あ、ノサカやん。今日はおるんや」
主に俺の所為だけど、久し振りにここで全員が揃ったような気がする。うん、まあ、俺の所為なんだけど。久し振りに来たからと言って特にやってることが変わってないのがさすがのクオリティだなと思うし、1年生が来たからと言って変わることでもないんだろうなあ。
「っつーコトなンで、野坂がどんだけ緑ヶ丘でやってるのかを見るために15分番組でも見せてもらいヤしょーかァー」
「なんでそうなるんだよ!」
end.
++++
ノサカが久々にMMPに帰って来たのですが、浦島状態になったらしい。そらなるわなあ。しかし1年生に対する感情がドライなのが気になる。
りっちゃんが代表らしい仕事をしっかりとやっていますね。さすが菜圭の見込んだ男よ。漢と書いて男のヤツ。ラブ&ピース。
MMP3年4人がただただ下衆な話をしてるだけのクズ話も久々にやりたいものだ……この4人テンポいいんですよ
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