2020
■隙間ないガールズトーク
++++
「お邪魔しまーす」
「どーぞどーぞッ」
今日はうちにあやめが遊びに来た。あやめは青浪敬愛大学に通っていて、星港駅の近くで2人暮らしをしている。2人というのは、あやめと一緒に同じ青敬に通う双子のお姉ちゃん。お姉ちゃんとルームシェアをして生活してるんだって。
お姉ちゃんのかんなちゃんもあやめと同じ青敬の放送サークルに入ってるけど、インターフェイスの活動には参加してない。青敬さんは映像メインに活動する学校だから、ラジオの活動をやりに出て来てるあやめがアクティブって考え方なのかな。
インターフェイスでの関係や、うちのお姉ちゃんの関係であやめとは結構仲良くなっていて、たまにこうしてあやめがうちに遊びに来る。だから岡島家ではあやめちゃん来るなら今日はごちそうだねって感じ。うちの家族と一緒にご飯も食べるからね。
「あやめも大変だね。2人暮らしのいいところもあるだろうけど、これってどっちなのかな」
「さすがに毎回じゃないにせよ、空気を読んで何回かに1回は家を空けるっていうのもめんどくさいよね」
「まあそうだよねー」
こうしてあやめがうちに来るのは、大体かんなちゃんがデートの日。もしかしたらおうちに来るかもっていう可能性を考えて、何回かに1回はこうして家にいないようにしてるんだって。部屋でヘッドホンをして集中しててもその存在がうっすら気になったことがあったらしくて。
「ただいまー。あやめちゃーん、来てるねー」
「ミーちゃんおかえりーッ」
「あっ、水鈴さんお疲れさまでーす」
「ごゆっくりどうぞー。あやめちゃん、裕貴がめんどくさかったら言うんだよ。アタシがシメるからね」
「今のところまだ大丈夫でーす」
今帰って来たのがうちのお姉ちゃんのミーちゃんこと岡島水鈴。去年から本格的にタレントとして活動してるけど、今年からは現役大学生っていう肩書きが外れて本当にタレント一本でお仕事をしてる。今は夕方の情報番組でリポーターのお仕事とか、イベントMCの仕事とかがメイン。
ミーちゃんとあやめは雄平さんっていう先輩繋がりで知り合って仲良くなった。雄平さんはミーちゃんと同じ星ヶ丘の放送部で、あやめと同じバイト先で働いてた。今は実家のある光洋エリアに帰っちゃったけど、割と真面目に将来お義兄ちゃんにならないかなって思ってますッ!
実は、かんなちゃんが付き合ってる人っていうのがミーちゃんの友達の裕貴さん。ミーちゃんと雄平さん、それからあやめを含めたグループで会うことも結構あって、その中で距離感が縮まって~的な。くーッ、羨ましーッ!
「奈々は最近どう?」
「最近~? 何もないよ。何もなさ過ぎてカラッカラだわ」
「別に恋バナだけじゃなくていいよ」
「あ、そう言えばハマちゃん先輩あの人凄ない? こないだファンフェスの打ち合わせだったんだけど、ラジコンレースに発展してさ」
「え、何をどうしたらラジコンレースに発展するの…?」
「操縦がマジパない! ドローン操縦で鍛えた指捌き俺マジパねえ! ……ってさ」
「ハマちゃん先輩はああいうのが得意なんだよ。射的とかも神級だし、サバゲーとかもやるし」
ファンフェスでは布ヘアバンドと「マジパねえ!」が口癖な青敬のハマちゃん先輩率いる班に属することになったんだけど、去年の夏合宿のこともあったし正直ちょっと心配してたんだよね。突然「中継やるぞ!」って言いださないかーとか。
「番組は至って普通だけど、ハマちゃん先輩が自由だしゴティ先輩も乗るからねえ」
「番組はねえ、ウチは凄いよ」
「そっちの班誰いたっけ」
「つばめ先輩が班長で、ヒロ先輩とおハナ」
「ヒロ先輩って単語だけで凄いの意味が大分怖いんですけどッ!?」
「さすが、大正解。ヒロ先輩の思い付きで中継やることになったよね。つばめ先輩が、やるならやっていいけどちゃんとやれって」
「つばめ先輩て何でも出来ちゃう人だもんねッ……」
「そうそう。私はあんまり心配しなくていいからって言ってくれてるけど、ヒロ先輩と組むピントークが怖すぎる…!」
「あ、それウチの先輩たちもみんな怖がってるからあやめの恐怖も正しいよ」
「向島の人ですら怖いってそんなのもう無理じゃない!?」
ぶっちゃけヒロ先輩を制御出来る人って野坂先輩くらいしかいないような気がするんだよね。お互い番組でペアを組むのは嫌がってるけど、組んだら何だかんだ野坂先輩のペースな感じがする。他の人をブンブン振り回すヒロ先輩が、野坂先輩に対してだけは歯が立ってない的な。
「ヒロ先輩の扱い方はそれこそ野坂先輩に聞くしかないっすわ……」
「やっぱり野坂先輩が神なんじゃん! 同じ班になりたかった~!」
「――って、班決めのときにいましたよね? 夏で同じ班だったからダメですねって言われてましたねッ!」
「知ってます!」
こんな感じのお喋りを夜通し続けるのがこのお泊り会の醍醐味。夕飯を食べて、文鳥のピー子ちゃんを愛でて、お風呂に入ってなどなどをして布団を敷いてからが本番的な? うっすうっす。
end.
++++
あやめが奈々宅に遊びに来ました。軽く水鈴さんの紹介や星ヶ丘の先輩たちのお話も少々。懐かしいねこっしーさんと萩さん。
FFハマ班は去年の夏合宿果林班を彷彿とする自由っぷり。ラジコン大会か。奈々も何だかんだノリそうだけど、モモはそういうの大丈夫なのか…?
そしてヒロという単語だけで「凄い」の意味が一気に恐怖に変わるんだからマジパねえっすわ
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「お邪魔しまーす」
「どーぞどーぞッ」
今日はうちにあやめが遊びに来た。あやめは青浪敬愛大学に通っていて、星港駅の近くで2人暮らしをしている。2人というのは、あやめと一緒に同じ青敬に通う双子のお姉ちゃん。お姉ちゃんとルームシェアをして生活してるんだって。
お姉ちゃんのかんなちゃんもあやめと同じ青敬の放送サークルに入ってるけど、インターフェイスの活動には参加してない。青敬さんは映像メインに活動する学校だから、ラジオの活動をやりに出て来てるあやめがアクティブって考え方なのかな。
インターフェイスでの関係や、うちのお姉ちゃんの関係であやめとは結構仲良くなっていて、たまにこうしてあやめがうちに遊びに来る。だから岡島家ではあやめちゃん来るなら今日はごちそうだねって感じ。うちの家族と一緒にご飯も食べるからね。
「あやめも大変だね。2人暮らしのいいところもあるだろうけど、これってどっちなのかな」
「さすがに毎回じゃないにせよ、空気を読んで何回かに1回は家を空けるっていうのもめんどくさいよね」
「まあそうだよねー」
こうしてあやめがうちに来るのは、大体かんなちゃんがデートの日。もしかしたらおうちに来るかもっていう可能性を考えて、何回かに1回はこうして家にいないようにしてるんだって。部屋でヘッドホンをして集中しててもその存在がうっすら気になったことがあったらしくて。
「ただいまー。あやめちゃーん、来てるねー」
「ミーちゃんおかえりーッ」
「あっ、水鈴さんお疲れさまでーす」
「ごゆっくりどうぞー。あやめちゃん、裕貴がめんどくさかったら言うんだよ。アタシがシメるからね」
「今のところまだ大丈夫でーす」
今帰って来たのがうちのお姉ちゃんのミーちゃんこと岡島水鈴。去年から本格的にタレントとして活動してるけど、今年からは現役大学生っていう肩書きが外れて本当にタレント一本でお仕事をしてる。今は夕方の情報番組でリポーターのお仕事とか、イベントMCの仕事とかがメイン。
ミーちゃんとあやめは雄平さんっていう先輩繋がりで知り合って仲良くなった。雄平さんはミーちゃんと同じ星ヶ丘の放送部で、あやめと同じバイト先で働いてた。今は実家のある光洋エリアに帰っちゃったけど、割と真面目に将来お義兄ちゃんにならないかなって思ってますッ!
実は、かんなちゃんが付き合ってる人っていうのがミーちゃんの友達の裕貴さん。ミーちゃんと雄平さん、それからあやめを含めたグループで会うことも結構あって、その中で距離感が縮まって~的な。くーッ、羨ましーッ!
「奈々は最近どう?」
「最近~? 何もないよ。何もなさ過ぎてカラッカラだわ」
「別に恋バナだけじゃなくていいよ」
「あ、そう言えばハマちゃん先輩あの人凄ない? こないだファンフェスの打ち合わせだったんだけど、ラジコンレースに発展してさ」
「え、何をどうしたらラジコンレースに発展するの…?」
「操縦がマジパない! ドローン操縦で鍛えた指捌き俺マジパねえ! ……ってさ」
「ハマちゃん先輩はああいうのが得意なんだよ。射的とかも神級だし、サバゲーとかもやるし」
ファンフェスでは布ヘアバンドと「マジパねえ!」が口癖な青敬のハマちゃん先輩率いる班に属することになったんだけど、去年の夏合宿のこともあったし正直ちょっと心配してたんだよね。突然「中継やるぞ!」って言いださないかーとか。
「番組は至って普通だけど、ハマちゃん先輩が自由だしゴティ先輩も乗るからねえ」
「番組はねえ、ウチは凄いよ」
「そっちの班誰いたっけ」
「つばめ先輩が班長で、ヒロ先輩とおハナ」
「ヒロ先輩って単語だけで凄いの意味が大分怖いんですけどッ!?」
「さすが、大正解。ヒロ先輩の思い付きで中継やることになったよね。つばめ先輩が、やるならやっていいけどちゃんとやれって」
「つばめ先輩て何でも出来ちゃう人だもんねッ……」
「そうそう。私はあんまり心配しなくていいからって言ってくれてるけど、ヒロ先輩と組むピントークが怖すぎる…!」
「あ、それウチの先輩たちもみんな怖がってるからあやめの恐怖も正しいよ」
「向島の人ですら怖いってそんなのもう無理じゃない!?」
ぶっちゃけヒロ先輩を制御出来る人って野坂先輩くらいしかいないような気がするんだよね。お互い番組でペアを組むのは嫌がってるけど、組んだら何だかんだ野坂先輩のペースな感じがする。他の人をブンブン振り回すヒロ先輩が、野坂先輩に対してだけは歯が立ってない的な。
「ヒロ先輩の扱い方はそれこそ野坂先輩に聞くしかないっすわ……」
「やっぱり野坂先輩が神なんじゃん! 同じ班になりたかった~!」
「――って、班決めのときにいましたよね? 夏で同じ班だったからダメですねって言われてましたねッ!」
「知ってます!」
こんな感じのお喋りを夜通し続けるのがこのお泊り会の醍醐味。夕飯を食べて、文鳥のピー子ちゃんを愛でて、お風呂に入ってなどなどをして布団を敷いてからが本番的な? うっすうっす。
end.
++++
あやめが奈々宅に遊びに来ました。軽く水鈴さんの紹介や星ヶ丘の先輩たちのお話も少々。懐かしいねこっしーさんと萩さん。
FFハマ班は去年の夏合宿果林班を彷彿とする自由っぷり。ラジコン大会か。奈々も何だかんだノリそうだけど、モモはそういうの大丈夫なのか…?
そしてヒロという単語だけで「凄い」の意味が一気に恐怖に変わるんだからマジパねえっすわ
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