2018(04)
■インフルケアフルハートフル
++++
「菅野太一、ふっかーつ!」
「わ~、カンノ君よかったね~」
今日は伊東クンの部屋にIFサッカー部の有志が集まっている。目的は、まあ何かサッカー見ながらわいわいしようっていう、今日はやる方じゃなくて見る方がメインっていう感じ。伊東クン家のテレビって大きいし綺麗だしで、観戦には最高なんだよね。で、本日の主役はこの人。
「いや、マジでしんどかった。何なん!? マジでクソかよぶっ潰すぞって思ったよな。しんどくて起き上がれないし、何もする気力湧かないし。音が降ってきてもキーボードに触れない! しんどい!」
「でも、カンカンが元気になって良かったよ。ねえスガちゃん」
「バンドにしろ何にしろ、カンがいないと話が進まないからな」
「つかお前は何でフルってねーんだよふざけんな!」
「予防接種してたし、紅茶うがいとかも一応」
「紅茶うがい?」
「何か、星羅に勧められて。1杯目の紅茶を出し終わった後のティーバッグとかでも十分効果はありそうだからやらないよりはやれって」
「っざけんな結局惚気かよ! 表出ろ矢達磨にしてやる」
「近接職のクソAIMで矢達磨に出来るのかと。つか惚気ではない」
「彼女とのやり取りをいちいち惚気って言われる時の気持ち、わかるよスガちゃん」
「ありがとう、わかってくれるのはカズだけだ」
カンノ君がインフルエンザにかかってたそうなんだけど、そのカンノ君と一緒にいる時間の長いスガノ君は無事で。それは朝霞クンとも話してたんだけど、どうしてカンノ君は寝込んでスガノ君が無事なのかっていうのはカンノ君にとっても疑問だったみたいだね~。
スガノ君には最強の味方・星羅ちゃんがいるからっていうのも現時点でインフルをやってない理由としては大きそうだね。紅茶がインフルエンザの予防にいいんだとすれば、簡単だし試す価値はありそうだよね~。店のお客さんもチラッと言ってた気がするし。
「そう言えばさカズ、カズも今シーズンインフルまだ?」
「あーそうだね、まだだわ」
「行け、俺の残存ウイルス!」
「ちょっ、カンカンやめて! それやられたらマジで死ぬ!」
「インフルには特効薬あるからへーきへーき」
「いや、そうじゃなくて。死の季節がもうすぐそこまで来てるんだ。もしインフルと花粉症のダブルパンチになんてなってみろ。俺に明日はない」
「あ~、伊東クン花粉症で寝込んじゃうもんね~」
「そうなんだよよっぺ、大変なんだよ花粉症も」
「俺は花粉症じゃないからよくわかんないんだけど~、伊東クンが寝込んじゃったら彼女サンはど~なるの? 家事全般伊東クンに依存してるんデショ?」
「元々洗濯はそこまで出来なくないし、掃除は汚さないようにさせれば大丈夫。料理は最近少しずつ教えてるから、もし俺が死んでも飢え死にはしない。コンビニやスーパーの総菜を食べることが罪でもないしね」
朝霞クンが前に言ってたけど、作ってもらえる喜びを知ると、1人で食べるレトルト飯の侘びしさがより一層際立つんだそうだ。楽だし、美味しいんだけどね。それは朝霞クンが人と囲む食卓の方が好きだからじゃないって思ってたんだけど、伊東クンの彼女サンの方がその症状は深刻そうだよねって。
伊東クンのご飯って本当においしいんだよね。趣味に熱中してる彼女サンにちゃんとご飯を食べてほしいっていう思いで作り始めて、気付いたら凄い趣味になってたみたいなんだけど。俺が彼女サンだったら伊東クンのご飯が恋しくなっちゃうな。でも体がしんどいから無理は言えないしって1人でご飯食べるのかな。それって寂しいよね。
「つかさ、俺らは自宅生だからインフルになっても誰かいるけどさ、一人暮らしでやるとしんどいよな」
「カズには彼女がいるから問題ないな!」
「あー、でも仮に俺がインフルになったとしても、最初の2、3日は感染力強そうだし来させないかな」
「ちげーよカズ、最初の2、3日がしんどいから誰かにいてほしいんだって」
「経験者は語る」
「それな。でも家は家でめっちゃばい菌みたいな扱いされて部屋から出て来んなとか、俺が触ったところは除菌だ殺菌だとか言われたらさ、それはそれでしんどいぞ」
「経験者は語る」
「それな」
「朝霞クンが今週インフルで寝込んでるんだけど、一人暮らしだしやっぱ大変そうでさ。1週間外に出なくて大丈夫なように買い出しだけはしておいたけど、大丈夫かなあ朝霞クン」
「医者には行ったんだろ? なら問題ないって」
「それはそうなんだけど、ちょっと良くなったら絶対物書きの作業を再開するじゃん朝霞クン。何か最近新しく趣味の物書きも始めたみたいだし。インフル休みを趣味の時間をもらいましたみたいな感じに捉えてそうで」
この俺の心配には、みんな朝霞クンのことを知ってるから納得して「あー……」と呆れたような、ですよねーというような目で声を揃えた。朝霞クンてインフルよりも書く手を止めたら死ぬみたいな思考回路の持ち主だから困っちゃうんだよね。趣味だからあまりとやかく言えないし。
「伊東クンならそういう心配の経験あるデショ? 彼女サンも趣味にどっぷりの人だし~」
「心配の経験どころか、毎日だよね。ほっとくと食わないし、寝ないし」
「どうやって食べさせて、寝させてるの?」
「寝させる方法を聞くのは野暮だろ洋平」
「ちょっとカンカン!? 野暮なことなんかしてないからね!?」
「ほーん、ドスケベなおっぱい星人が野暮なことをしないんですかね~? いやー残念だ、エロ小僧のカズだったら俺とベッドで以下略くらいのことは言ってくれると思ってたのになー」
「カンノ君、復活したらちょっと下衆くなってるね~」
「さっきからカンを見てて思ったのは、今いる箱とキャラが合致してない」
「要約すると、まだ本調子ではない、でオッケ~?」
「それでいいと思う」
end.
++++
IFサッカー部だよ! カンDがインフルから復活。と言うことは残りのUSDXメンバーも続々復活してくるかしら。
多分、朝霞Pの趣味の書き物の件でスガカンは(察し)ってなってたんやろな。完全にレイ君ですやん的な
そういや今年はまだ慧梨夏と朝霞Pの邂逅の件やってないですね。そろそろやっておきたい。
.
++++
「菅野太一、ふっかーつ!」
「わ~、カンノ君よかったね~」
今日は伊東クンの部屋にIFサッカー部の有志が集まっている。目的は、まあ何かサッカー見ながらわいわいしようっていう、今日はやる方じゃなくて見る方がメインっていう感じ。伊東クン家のテレビって大きいし綺麗だしで、観戦には最高なんだよね。で、本日の主役はこの人。
「いや、マジでしんどかった。何なん!? マジでクソかよぶっ潰すぞって思ったよな。しんどくて起き上がれないし、何もする気力湧かないし。音が降ってきてもキーボードに触れない! しんどい!」
「でも、カンカンが元気になって良かったよ。ねえスガちゃん」
「バンドにしろ何にしろ、カンがいないと話が進まないからな」
「つかお前は何でフルってねーんだよふざけんな!」
「予防接種してたし、紅茶うがいとかも一応」
「紅茶うがい?」
「何か、星羅に勧められて。1杯目の紅茶を出し終わった後のティーバッグとかでも十分効果はありそうだからやらないよりはやれって」
「っざけんな結局惚気かよ! 表出ろ矢達磨にしてやる」
「近接職のクソAIMで矢達磨に出来るのかと。つか惚気ではない」
「彼女とのやり取りをいちいち惚気って言われる時の気持ち、わかるよスガちゃん」
「ありがとう、わかってくれるのはカズだけだ」
カンノ君がインフルエンザにかかってたそうなんだけど、そのカンノ君と一緒にいる時間の長いスガノ君は無事で。それは朝霞クンとも話してたんだけど、どうしてカンノ君は寝込んでスガノ君が無事なのかっていうのはカンノ君にとっても疑問だったみたいだね~。
スガノ君には最強の味方・星羅ちゃんがいるからっていうのも現時点でインフルをやってない理由としては大きそうだね。紅茶がインフルエンザの予防にいいんだとすれば、簡単だし試す価値はありそうだよね~。店のお客さんもチラッと言ってた気がするし。
「そう言えばさカズ、カズも今シーズンインフルまだ?」
「あーそうだね、まだだわ」
「行け、俺の残存ウイルス!」
「ちょっ、カンカンやめて! それやられたらマジで死ぬ!」
「インフルには特効薬あるからへーきへーき」
「いや、そうじゃなくて。死の季節がもうすぐそこまで来てるんだ。もしインフルと花粉症のダブルパンチになんてなってみろ。俺に明日はない」
「あ~、伊東クン花粉症で寝込んじゃうもんね~」
「そうなんだよよっぺ、大変なんだよ花粉症も」
「俺は花粉症じゃないからよくわかんないんだけど~、伊東クンが寝込んじゃったら彼女サンはど~なるの? 家事全般伊東クンに依存してるんデショ?」
「元々洗濯はそこまで出来なくないし、掃除は汚さないようにさせれば大丈夫。料理は最近少しずつ教えてるから、もし俺が死んでも飢え死にはしない。コンビニやスーパーの総菜を食べることが罪でもないしね」
朝霞クンが前に言ってたけど、作ってもらえる喜びを知ると、1人で食べるレトルト飯の侘びしさがより一層際立つんだそうだ。楽だし、美味しいんだけどね。それは朝霞クンが人と囲む食卓の方が好きだからじゃないって思ってたんだけど、伊東クンの彼女サンの方がその症状は深刻そうだよねって。
伊東クンのご飯って本当においしいんだよね。趣味に熱中してる彼女サンにちゃんとご飯を食べてほしいっていう思いで作り始めて、気付いたら凄い趣味になってたみたいなんだけど。俺が彼女サンだったら伊東クンのご飯が恋しくなっちゃうな。でも体がしんどいから無理は言えないしって1人でご飯食べるのかな。それって寂しいよね。
「つかさ、俺らは自宅生だからインフルになっても誰かいるけどさ、一人暮らしでやるとしんどいよな」
「カズには彼女がいるから問題ないな!」
「あー、でも仮に俺がインフルになったとしても、最初の2、3日は感染力強そうだし来させないかな」
「ちげーよカズ、最初の2、3日がしんどいから誰かにいてほしいんだって」
「経験者は語る」
「それな。でも家は家でめっちゃばい菌みたいな扱いされて部屋から出て来んなとか、俺が触ったところは除菌だ殺菌だとか言われたらさ、それはそれでしんどいぞ」
「経験者は語る」
「それな」
「朝霞クンが今週インフルで寝込んでるんだけど、一人暮らしだしやっぱ大変そうでさ。1週間外に出なくて大丈夫なように買い出しだけはしておいたけど、大丈夫かなあ朝霞クン」
「医者には行ったんだろ? なら問題ないって」
「それはそうなんだけど、ちょっと良くなったら絶対物書きの作業を再開するじゃん朝霞クン。何か最近新しく趣味の物書きも始めたみたいだし。インフル休みを趣味の時間をもらいましたみたいな感じに捉えてそうで」
この俺の心配には、みんな朝霞クンのことを知ってるから納得して「あー……」と呆れたような、ですよねーというような目で声を揃えた。朝霞クンてインフルよりも書く手を止めたら死ぬみたいな思考回路の持ち主だから困っちゃうんだよね。趣味だからあまりとやかく言えないし。
「伊東クンならそういう心配の経験あるデショ? 彼女サンも趣味にどっぷりの人だし~」
「心配の経験どころか、毎日だよね。ほっとくと食わないし、寝ないし」
「どうやって食べさせて、寝させてるの?」
「寝させる方法を聞くのは野暮だろ洋平」
「ちょっとカンカン!? 野暮なことなんかしてないからね!?」
「ほーん、ドスケベなおっぱい星人が野暮なことをしないんですかね~? いやー残念だ、エロ小僧のカズだったら俺とベッドで以下略くらいのことは言ってくれると思ってたのになー」
「カンノ君、復活したらちょっと下衆くなってるね~」
「さっきからカンを見てて思ったのは、今いる箱とキャラが合致してない」
「要約すると、まだ本調子ではない、でオッケ~?」
「それでいいと思う」
end.
++++
IFサッカー部だよ! カンDがインフルから復活。と言うことは残りのUSDXメンバーも続々復活してくるかしら。
多分、朝霞Pの趣味の書き物の件でスガカンは(察し)ってなってたんやろな。完全にレイ君ですやん的な
そういや今年はまだ慧梨夏と朝霞Pの邂逅の件やってないですね。そろそろやっておきたい。
.