2018(03)
■毎度毎度の冥途の土産
++++
「……最っ高…! カズさん! 絶対に勝てますよ!」
「さすがアヤちゃん、メイクも完璧で」
「って言うか、俺まだ自分で見てないんですけど」
「見て!」
慧梨夏に言われるがままに、姿見で自分の姿を確認してみる。えっと、どちら様ですか?
「でもねアヤちゃん、まだ5日あるでしょ? ここからさらに磨きに磨いてさらなる女子にしていくの!」
「さすがたまちゃん! あくなき向上心!」
鏡の中には、ニットワンピースを着てメイクもバッチリ決めた女の子がいる。ただ、この女の子は慧梨夏とアヤさんによってこれでもかとカスタムされた俺の姿なのだ。当然、髪もアヤさん自前のウィッグで仮に増設してますよね。
アヤさんは知る人ぞ知るコスプレイヤーで、その知り合いの中には女装レイヤーなる人もいるそうだ。男と女ではメイク方法なんかもいろいろ違うそうで、アヤさんはそういう人から女装メイク術を学んで来てくれていたそうだ。
ただ、学祭当日はアヤさんも星大の学祭で忙しいそうだから、その技は慧梨夏に受け継がれることになった。で、今日がその練習日ってワケだ。ついでだから衣装合わせもしてみようかっていう感じで女子2人のおもちゃになっているのであった。
「って言うかカズさん、私が持ってる各種衣装着てみませんか? って言うか、着てもらっていいですか? あわよくば私と合わせてもらって……」
「えっとアヤさん、そのカメラは……」
「コス用の一眼です」
「えっと、俺は素人で……そこまでガチるような物ではないかと……」
「一生のお願いです! どうかこの綾瀬めと合わせていただけないでしょうか!」
「カズ~、アヤちゃんがそこまで言ってくれてるのに~。その界隈の人なら絶対断らないよ」
「いや、俺はその界隈の人じゃないけどな!」
まあ、何やかんや少しだけ着てみることにしましたよね。一応版権ものじゃないのにしておきましょうか、などとアヤさんは揚々と衣装を選んでいる。と言うかやたら荷物が多いなとは思ってたんだよな。まさかこういうことだったとは。
手渡されたのは白と黒の何かひらひらした服。それに袖を通したら、あれよあれよとその他小物を飾り付けられていきましたよね。って言うか気付いたらアヤさんの前でパンイチになっても全然気にされてないしな!
「じゃーん! たまちゃんどう!? ハロウィンシーズンだし、ゾンビメイドと吸血鬼!」
「カズがメイドさんでアヤちゃんが吸血鬼なのね。って言うかさすがアヤちゃん、イケメン過ぎて…!」
「それな。アヤさんがイケメン過ぎてヤバい」
「え、極上の美少女がそれ言いますか?」
「目の保養感ハンパないわ~……うちのためだけのパレードじゃないですか…! アヤちゃんカメラ貸してください、撮ります。簡単に教えてもらっていい?」
「えっとねー」
で、吸血鬼のアヤさんと何枚か写真を撮りますよね。最初はただ立って簡単にポーズ取ってるだけだったけど、そのうちどんどんエスカレートしてきて首筋に牙を立てられちゃったりもして、何かすげードキドキしてましたよね! 慧梨夏も興奮してるし。
「ホントダメ~! これで1冊本が出来る~!」
「雨宮先生これで1冊本出してくださいよ~!」
「出すぅ~! って言うかカズさ、浅浦クンに吸血鬼のコスを」
「却下。って言うかさ、お前も何かやったらいいんじゃねーの」
「えっ、うちは見てるだけで楽しいので」
「ナイスですカズさん! あのねたまちゃん、私ね、ぜひたまちゃんにやって欲しいヤツがあってね! これは絶対たまちゃんにやって欲しいの! 衣装ならあります! ねっ、カズさんたまちゃんのコスプレ見たいですよね!」
「見たいなー、慧梨夏のコスプレ見たいなー」
「さっ、たまちゃん行きますよ!」
「あ~れ~」
――というワケであれよあれよとアヤさんに拉致られる慧梨夏であった。キッチンでごそごそと着替えているようだけど、何が出て来るんだ。まあ、純粋にアヤさんが楽しみたいだけのヤツかな。
「じゃーん!」
「おー、ドレスな」
「巨乳でポニーテールとか絶対たまちゃんの素材で完璧に再現出来ると思って! 髪の色だけがネックだったけどその辺はまあご愛嬌ということでね」
「待ってアヤちゃん、これはホントダメ、恥ずかしい」
「えー、可愛いのに」
「胸がさ」
「このはち切れんばかりのおっぱいと谷間がいいんじゃない! ねえカズさん!」
「最高」
「このおっぱい星人!」
慧梨夏が着て来たのは胸元が大きく露出した黒いドレス。これがダメだったらこっちの方がいいかな、なんて言いながらアヤさんは慧梨夏に布面積がほとんどない服(と言うか紐?)を差し出す。
その紐っぽい服(?)を慧梨夏が拒否したら、今度は俺に回って来そうになるから油断も隙もない。その後、一通り着る物を着た後は1周回ってクッソ真面目に学祭の女装ミスコンに向けた戦略会議になってたんですから呆れて物も言えませんね!
end.
++++
毎度お馴染みいち氏が慧梨夏に遊ばれている回ですが、今回はカナコが参戦している様子。まあ、本職だもんなあ
そして自ら雨宮先生に燃料を投下していくスタイルのカナコであった。雨宮先生本当にこれで1冊作るもんなあ
って言うかいち氏カナコの前でパンイチになってたんかい そのうち普通に着替えさせられるようになったんやろな
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「……最っ高…! カズさん! 絶対に勝てますよ!」
「さすがアヤちゃん、メイクも完璧で」
「って言うか、俺まだ自分で見てないんですけど」
「見て!」
慧梨夏に言われるがままに、姿見で自分の姿を確認してみる。えっと、どちら様ですか?
「でもねアヤちゃん、まだ5日あるでしょ? ここからさらに磨きに磨いてさらなる女子にしていくの!」
「さすがたまちゃん! あくなき向上心!」
鏡の中には、ニットワンピースを着てメイクもバッチリ決めた女の子がいる。ただ、この女の子は慧梨夏とアヤさんによってこれでもかとカスタムされた俺の姿なのだ。当然、髪もアヤさん自前のウィッグで仮に増設してますよね。
アヤさんは知る人ぞ知るコスプレイヤーで、その知り合いの中には女装レイヤーなる人もいるそうだ。男と女ではメイク方法なんかもいろいろ違うそうで、アヤさんはそういう人から女装メイク術を学んで来てくれていたそうだ。
ただ、学祭当日はアヤさんも星大の学祭で忙しいそうだから、その技は慧梨夏に受け継がれることになった。で、今日がその練習日ってワケだ。ついでだから衣装合わせもしてみようかっていう感じで女子2人のおもちゃになっているのであった。
「って言うかカズさん、私が持ってる各種衣装着てみませんか? って言うか、着てもらっていいですか? あわよくば私と合わせてもらって……」
「えっとアヤさん、そのカメラは……」
「コス用の一眼です」
「えっと、俺は素人で……そこまでガチるような物ではないかと……」
「一生のお願いです! どうかこの綾瀬めと合わせていただけないでしょうか!」
「カズ~、アヤちゃんがそこまで言ってくれてるのに~。その界隈の人なら絶対断らないよ」
「いや、俺はその界隈の人じゃないけどな!」
まあ、何やかんや少しだけ着てみることにしましたよね。一応版権ものじゃないのにしておきましょうか、などとアヤさんは揚々と衣装を選んでいる。と言うかやたら荷物が多いなとは思ってたんだよな。まさかこういうことだったとは。
手渡されたのは白と黒の何かひらひらした服。それに袖を通したら、あれよあれよとその他小物を飾り付けられていきましたよね。って言うか気付いたらアヤさんの前でパンイチになっても全然気にされてないしな!
「じゃーん! たまちゃんどう!? ハロウィンシーズンだし、ゾンビメイドと吸血鬼!」
「カズがメイドさんでアヤちゃんが吸血鬼なのね。って言うかさすがアヤちゃん、イケメン過ぎて…!」
「それな。アヤさんがイケメン過ぎてヤバい」
「え、極上の美少女がそれ言いますか?」
「目の保養感ハンパないわ~……うちのためだけのパレードじゃないですか…! アヤちゃんカメラ貸してください、撮ります。簡単に教えてもらっていい?」
「えっとねー」
で、吸血鬼のアヤさんと何枚か写真を撮りますよね。最初はただ立って簡単にポーズ取ってるだけだったけど、そのうちどんどんエスカレートしてきて首筋に牙を立てられちゃったりもして、何かすげードキドキしてましたよね! 慧梨夏も興奮してるし。
「ホントダメ~! これで1冊本が出来る~!」
「雨宮先生これで1冊本出してくださいよ~!」
「出すぅ~! って言うかカズさ、浅浦クンに吸血鬼のコスを」
「却下。って言うかさ、お前も何かやったらいいんじゃねーの」
「えっ、うちは見てるだけで楽しいので」
「ナイスですカズさん! あのねたまちゃん、私ね、ぜひたまちゃんにやって欲しいヤツがあってね! これは絶対たまちゃんにやって欲しいの! 衣装ならあります! ねっ、カズさんたまちゃんのコスプレ見たいですよね!」
「見たいなー、慧梨夏のコスプレ見たいなー」
「さっ、たまちゃん行きますよ!」
「あ~れ~」
――というワケであれよあれよとアヤさんに拉致られる慧梨夏であった。キッチンでごそごそと着替えているようだけど、何が出て来るんだ。まあ、純粋にアヤさんが楽しみたいだけのヤツかな。
「じゃーん!」
「おー、ドレスな」
「巨乳でポニーテールとか絶対たまちゃんの素材で完璧に再現出来ると思って! 髪の色だけがネックだったけどその辺はまあご愛嬌ということでね」
「待ってアヤちゃん、これはホントダメ、恥ずかしい」
「えー、可愛いのに」
「胸がさ」
「このはち切れんばかりのおっぱいと谷間がいいんじゃない! ねえカズさん!」
「最高」
「このおっぱい星人!」
慧梨夏が着て来たのは胸元が大きく露出した黒いドレス。これがダメだったらこっちの方がいいかな、なんて言いながらアヤさんは慧梨夏に布面積がほとんどない服(と言うか紐?)を差し出す。
その紐っぽい服(?)を慧梨夏が拒否したら、今度は俺に回って来そうになるから油断も隙もない。その後、一通り着る物を着た後は1周回ってクッソ真面目に学祭の女装ミスコンに向けた戦略会議になってたんですから呆れて物も言えませんね!
end.
++++
毎度お馴染みいち氏が慧梨夏に遊ばれている回ですが、今回はカナコが参戦している様子。まあ、本職だもんなあ
そして自ら雨宮先生に燃料を投下していくスタイルのカナコであった。雨宮先生本当にこれで1冊作るもんなあ
って言うかいち氏カナコの前でパンイチになってたんかい そのうち普通に着替えさせられるようになったんやろな
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