メモと小ネタ帳

馬(スレイプニル)

2024/08/12 22:06
FF16
ロストウィングの村人たちはベレヌス戦役のことを話題にしており。
シドとジルとムーアと呼ばれる集落にて落ち合う手はずとなっていたクライヴはノースリーチに向かう関所が通れるようになった道中、彼らの話にも耳を傾けていた。
彼らは恐怖と共に吐き出す、あれは“災厄”以外の何物でもないと。
フェニックスゲートにおいて心からの叫びを出しているのにも関わらず身体が全くといっていいほど言う事を利かないあの日の惨劇、また2度目のガルーダとの戦いにおいても全くと言っていいほどのコントロールは効かず。意識が完全に飛んだ中で気が付くとシドの拠点にて横たわっていた。
一度は死なせてくれと逃げようとしたこの身ではあるがガブが未だにそんな俺の為に動いてくれていて。
シドとジルがいてくれたからこそ。
己がイフリートであると受け入れられた。
またシドの語るように何かがおかしい。この世界の現実もマーサを通して知った。真実を知りたいと告げるとシドはそれでいいと受け入れ、ジルはシドと誓ったクライヴを支えようと彼の手を取りお互いに強く握り合った。
シドの活動に加わりと正式に拠点の一員となった以上最後までやり通す決意を胸に秘めて。
もちろんそれは行動へと結びついてこそ意味がある。マザークリスタル破壊ともなるとドミナントとベアラーの状況はさらに厳しくなる。動ける時に情報を仕入れて置くに越したことはない。
トルガルもすぐ後ろにて彼らの会話に興味を示している。
「バハムートのドミナントに関してはここに来てすぐの頃に吟遊詩人が歌っていたな。オーディンのドミナントについては何か噂されていないか」
ウォールード王国の王様だ。
シドはそれ以上は何も言わなかった。
「ウォールード王国、灰の大陸を統一したということぐらいだな。オーク族をも制圧したとか。
こっちにはほとんど向こうの情報がない。マスターも知らんだろうよ」
オーディンの一撃はそれこそ一刀両断、バハムートが放つメガフレアと呼ばれる強力なエネルギーの塊をさえ断ち切る。もっとも断ち切られたメガフレアもそのまま消滅とはならず周囲の地形を向こう何十年も変えるほどの凄まじさだ。バハムート自身もオーディンの一撃を先手で読みその巨体に一撃も加えさせようとはしない。
戦場において優雅にそれでいて威厳と高貴そして他を寄せつかない力強い姿である巨体な竜―バハムートの素早さに追いつく様にスレイプニルと呼ばれる馬を戦地において駆け巡らせている。
再び顕現化する時が訪れたとして―。
彼らのそうした威力を断ち切ることは出来るのだろうか。
それと同時にどこかで予感がする、彼らと戦う時が来るのではと。
「それにしても馬か。チョコボとは違う生き物ではあるが…」
「言われて見るとウォールード王国の国旗でしか見たことがないな。戦地ともなれば駆り出されるのは馬(チョコボ)たちだしな…」
「オーディンの魔法の力で素早い、のかもな。馬(チョコボ)だって人が上手く扱わないとすぐ振り落としてくるしよ」
「確かにその可能性はある。念頭に置こう。助かった、行くぞトルガル」




その頃、ウォールード王国ー。


城内、バルナバスの寝室にてー。
スレイプニル「「「「「ここは右に」」」」」
スレイプニル「「「「「「そして左右に」」」」」」

バルナバス「‥‥何をしている」
分裂していたスレイプニル、一体に戻ってからー。
スレイプニル「あ、バルナバス様。いえ、ミュトスがバルナバス様の力に関心を示しているとあの御方から教えてもらいましたので。それがどれほどのものか、いざ対決する時が来たらたっぷりと味わってもらおうと」
バルナバス「‥‥好きにしろ」
スレイプニル「まあ、まだ覚醒したばかりで半顕現化段階ですからねえ。
でもこうして戦う時が来ると頭の中で考えるだけで楽しいものですよ。
この前のバハムートのドミナントも悪くなかったですし。あれは援軍が来ないと勝てない聖竜騎士団に問題がある」
バルナバス「…眠る」
スレイプニル「はい。久し振りにバルナバス様の本気が見られると思ったんですがね。残念です」



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