君の
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《君の唇》※R15
彼の唇は薄い。形も、色素も。
組み敷かれたこの状況で、観察する余裕のある自分の冷静さに感心してしまう。
「随分と余裕そうだな」
『余裕なわけじゃないよ、凄くドキドキしてる』
ベッドで仰向けになる私と、私をまたぐように覆いかぶさる彼。
いつもよりずっと近い距離に心臓は悲鳴を上げている。
でも、それ以上に心が悟っているのかもしれない。
「それは、これから起こることへの羞恥か?それとも恐怖か?…ああ、期待もあるか」
男と女がベッドに居たら、健全じゃないことが起こって当然なのだ。
薄い唇が楽しそうに三日月を描く。
『全部かな。でも思い残すことがないようにしたいから…』
「思い残す…?」
『うん。どうせ殺されるなら、好きな人に抱かれてからがいい』
私は、組織に潜入した"元"ビユロウだ。正義の仲間を裏切って、組織に情報を流した最低な女。
ライがFBIだとばらして、彼らの作戦を失敗させた今…私はもう必要ない。
用心深い彼が私を生かしておく意味がない。
『それからなら私は一切抵抗しないし、後悔もしないよ』
弧を描いていた唇は、いつの間にか一文字に結ばれていて。
小さな舌打ちとは裏腹に、彼の手が優しく私の頭を撫でた。
「上等な心意気だな…。だが生憎、殺す気もねぇし、死なせる気もねぇよ」
そのまま滑るように彼の親指が私の瞼を撫でていく。
視界からきれいな銀髪も緑の瞳も消えて、唇に少しひんやりした感触。
それが離れて行って、再び彼を視界に捉えれば、唇は弧を取り戻していた。
『…ジンは、そんな甘い人間じゃないよ』
「ああ、俺も驚いてるぜ?いつもならとっくに拷問にでもかけてバラしてる頃だからな」
『だったら…』
「だがな、お前はどうも特別らしい」
"[#dn=2#]…"
と、耳元にすり寄られた私になす術はない。
信じようと疑おうと、私は彼の掌の上。
チロリとその舌で耳を舐めあげられれば、どうにもならない体はビクつく。
『嘘でも、嬉しいよ』
「…嘘、か」
彼の横をするりと銀髪が流れ落ちて私の頬を撫でた。
それをかき上げながら、悲しげに歪められた表情。
しかしそれは一瞬の出来事で、先程よりずっと綺麗で悪戯で妖艶な笑みを浮かべる唇があって。
「言葉で言っても信じちゃくれねぇか。まあ、そうだろうな」
すごくすごく楽しそうに。また、ひどくひどく愛しそうに。
目を細めた彼が近づいて。
再び唇に何かが重なる感触がした。
「なら、体で教えるしかねぇな」
二回目の君の唇は、一回目よりとても熱かった
(その温度で、君が本気なのだと知った)
(君にも私の体温で伝わるだろうか)
(どれだけ君に本気なのか)
.
彼の唇は薄い。形も、色素も。
組み敷かれたこの状況で、観察する余裕のある自分の冷静さに感心してしまう。
「随分と余裕そうだな」
『余裕なわけじゃないよ、凄くドキドキしてる』
ベッドで仰向けになる私と、私をまたぐように覆いかぶさる彼。
いつもよりずっと近い距離に心臓は悲鳴を上げている。
でも、それ以上に心が悟っているのかもしれない。
「それは、これから起こることへの羞恥か?それとも恐怖か?…ああ、期待もあるか」
男と女がベッドに居たら、健全じゃないことが起こって当然なのだ。
薄い唇が楽しそうに三日月を描く。
『全部かな。でも思い残すことがないようにしたいから…』
「思い残す…?」
『うん。どうせ殺されるなら、好きな人に抱かれてからがいい』
私は、組織に潜入した"元"ビユロウだ。正義の仲間を裏切って、組織に情報を流した最低な女。
ライがFBIだとばらして、彼らの作戦を失敗させた今…私はもう必要ない。
用心深い彼が私を生かしておく意味がない。
『それからなら私は一切抵抗しないし、後悔もしないよ』
弧を描いていた唇は、いつの間にか一文字に結ばれていて。
小さな舌打ちとは裏腹に、彼の手が優しく私の頭を撫でた。
「上等な心意気だな…。だが生憎、殺す気もねぇし、死なせる気もねぇよ」
そのまま滑るように彼の親指が私の瞼を撫でていく。
視界からきれいな銀髪も緑の瞳も消えて、唇に少しひんやりした感触。
それが離れて行って、再び彼を視界に捉えれば、唇は弧を取り戻していた。
『…ジンは、そんな甘い人間じゃないよ』
「ああ、俺も驚いてるぜ?いつもならとっくに拷問にでもかけてバラしてる頃だからな」
『だったら…』
「だがな、お前はどうも特別らしい」
"[#dn=2#]…"
と、耳元にすり寄られた私になす術はない。
信じようと疑おうと、私は彼の掌の上。
チロリとその舌で耳を舐めあげられれば、どうにもならない体はビクつく。
『嘘でも、嬉しいよ』
「…嘘、か」
彼の横をするりと銀髪が流れ落ちて私の頬を撫でた。
それをかき上げながら、悲しげに歪められた表情。
しかしそれは一瞬の出来事で、先程よりずっと綺麗で悪戯で妖艶な笑みを浮かべる唇があって。
「言葉で言っても信じちゃくれねぇか。まあ、そうだろうな」
すごくすごく楽しそうに。また、ひどくひどく愛しそうに。
目を細めた彼が近づいて。
再び唇に何かが重なる感触がした。
「なら、体で教えるしかねぇな」
二回目の君の唇は、一回目よりとても熱かった
(その温度で、君が本気なのだと知った)
(君にも私の体温で伝わるだろうか)
(どれだけ君に本気なのか)
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