旧:短編まとめ
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《想いの行き先》ヒロイン独白
赤井さんが、好きだった。
ずっと好きだった。
今も好きなはずで、付き合っているはずで。
だから、
今、笑えない。
君の為に休みを取った。
君は急な仕事で休めなくなった。
君が熱を出したから徹夜で病院に連れていった。
熱が下がっても痛む喉から出るのは愚痴だった。
今度は私が熱を出したけど君には言わなかった。
だって君からの愚痴はまだ続いている。
また君に合わせて休みを取った。
また君は用事が出来てしまった。
『…苦しい』
私は、君が好き。
だから、
君と会う休みを取る為に10連勤にも耐えた。
夜勤明けに君の家と病院を往復すれば寝ずの出勤だった。
声を出したくない、頻繁に話しかけられる、喉が痛い、休みが潰れた。その言葉を聞く私も熱が出てた。でも休めなかった。
周りに頼んで1ヶ月前から取ってた休みが、一週間前に入った用事で潰された。
『私と君の好きは違うのですか』
休みは私が合わせて当たり前ですか。
私が君に尽くすのは当然ですか。
ありがとうを期待してはいけませんか。
私を優先してはもらえませんか。
謝ってすらもらえませんか。
『…それとも…近くに居られればいいと願った私の我が儘ですか』
これは近づいたんですか。
私の想いは伝わってるんですか。
「起きてるか」
『…珍しい、メールしてくるなんて。…起きてます』
「電話する」
『な、…わ、本当にきた。もしもし…』
「喉、治った」
『良かったですね』
「…お前、声おかしいな。移したか」
『大丈夫、です』
「………」
『…多分』
「いい。無理するな。少し、声が聞きたかっただけだから」
『…』
「治ったら、来月末いい日休み取れよ。連休取れたら俺も合わせて休み取るから」
『…いいんですか?』
「埋め合わせくらいさせろ、恋人なんだから」
私は君が好き。ずっと大好き。
だから、今、まだ泣かない。
『…楽しみにしてます』
「ああ。……そろそろ切る。早くそれ治せよ。じゃ」
『は、い…また』
「……おやすみ」
『おやすみなさい』
「愛してる」
『!』
私は君が大好きだ。私だって愛してる。
だから、今、笑えた。
(何時だってほだされる)
Fin