青海波と花浅葱
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ヒロインside
『……暑い』
毎日毎日、茹だるように暑くて。
エアコンの当たりすぎも良くないとは思いつつ、点けなければ生活していけないこの頃。
…でも、電気代も嵩むから、悩みどころである。
「シャワーでも浴びれば気化熱で少し冷えるかもな」
『んぅ…』
真君の提案に賛成しつつも、動きたくないとも思ってしまう。
ああでも、冷房に当たり続けるなら体は温めなくちゃいけない。少しの暑さは我慢する、というのならベタつく汗は流さなければならない。
『……真くん、先にシャワーして。私、飲み物冷やしてるから』
どうせお湯を浴びるなら。
シャワーの後のドリンクは絶品だし、何か冷しておこう…なんて。ふらっとキッチンへ向かう。
(お風呂あがりに冷たい…牛乳?)
(炭酸もいいなぁ、爽やかなの)
(色も涼やかだといい)
カクテルグラスを2つ、冷凍庫へ。
レモン風味の炭酸水を冷蔵庫へ。
棚の奥にあるブルーハワイのシロップをキッチンテーブルへ。
(…今年はプールも海も無いんだから)
(なんか雰囲気の出るものつけよう)
(アイスクリームあるし、さくらんぼの缶詰もある)
(そうだ、お洒落なグルグルしたストローもある)
頭の中で完成させて。
真くんがシャワー終わって出てきたら一緒に飲もう、と。後は注ぐだけの状態。
なのに。
「なぁ」
シャワーに行った彼は、変わらぬ姿でキッチンに現れる。
『あれ?シャワーは?』
「いや?バスタブに水張ったから一緒に入ろうと思って」
『えっ…』
「この前買ったブルーラグーンの入浴剤あったろ?あれもいれて、雰囲気だけ室内プール」
『入る!!ね、飲み物も持ってくから、水着だして』
「は、水着も着るのかよ」
『お風呂じゃなくてプールなんでしょ?』
「はいはい。脱衣所に出しとくから、気を付けて運べよ」
(…どこも行けなくていいや)
(2人っきりの夏、悪くない)
カクテルグラスに細かい氷を半分まで。
それが浸るくらいのブルーハワイ。
マドラーとストローを交差するように刺して、伝わせるように炭酸水を注ぐ。
後は混ぜずに、上にバニラアイス。更にその上にさくらんぼ。あればカットレモンなんかも綺麗だったなぁ。
とにかく、白・透明・青の層になった2つのドリンクを持ってバスルームへ。
『わぁ!綺麗な色。これはお風呂じゃなくてプールだね』
「中々いい青だよな。…そのドリンクも負けてないぞ。なんだその“涼しい”をそのまま飲み物にしたグラスは」
『クリームブルーソーダ!ね、氷が溶けないうちに飲もう?』
まさか、この年でお風呂プールが楽しいなんて。
(彼がいれば)
(私はきっと何処でも幸せに生きていける)
fin
『……暑い』
毎日毎日、茹だるように暑くて。
エアコンの当たりすぎも良くないとは思いつつ、点けなければ生活していけないこの頃。
…でも、電気代も嵩むから、悩みどころである。
「シャワーでも浴びれば気化熱で少し冷えるかもな」
『んぅ…』
真君の提案に賛成しつつも、動きたくないとも思ってしまう。
ああでも、冷房に当たり続けるなら体は温めなくちゃいけない。少しの暑さは我慢する、というのならベタつく汗は流さなければならない。
『……真くん、先にシャワーして。私、飲み物冷やしてるから』
どうせお湯を浴びるなら。
シャワーの後のドリンクは絶品だし、何か冷しておこう…なんて。ふらっとキッチンへ向かう。
(お風呂あがりに冷たい…牛乳?)
(炭酸もいいなぁ、爽やかなの)
(色も涼やかだといい)
カクテルグラスを2つ、冷凍庫へ。
レモン風味の炭酸水を冷蔵庫へ。
棚の奥にあるブルーハワイのシロップをキッチンテーブルへ。
(…今年はプールも海も無いんだから)
(なんか雰囲気の出るものつけよう)
(アイスクリームあるし、さくらんぼの缶詰もある)
(そうだ、お洒落なグルグルしたストローもある)
頭の中で完成させて。
真くんがシャワー終わって出てきたら一緒に飲もう、と。後は注ぐだけの状態。
なのに。
「なぁ」
シャワーに行った彼は、変わらぬ姿でキッチンに現れる。
『あれ?シャワーは?』
「いや?バスタブに水張ったから一緒に入ろうと思って」
『えっ…』
「この前買ったブルーラグーンの入浴剤あったろ?あれもいれて、雰囲気だけ室内プール」
『入る!!ね、飲み物も持ってくから、水着だして』
「は、水着も着るのかよ」
『お風呂じゃなくてプールなんでしょ?』
「はいはい。脱衣所に出しとくから、気を付けて運べよ」
(…どこも行けなくていいや)
(2人っきりの夏、悪くない)
カクテルグラスに細かい氷を半分まで。
それが浸るくらいのブルーハワイ。
マドラーとストローを交差するように刺して、伝わせるように炭酸水を注ぐ。
後は混ぜずに、上にバニラアイス。更にその上にさくらんぼ。あればカットレモンなんかも綺麗だったなぁ。
とにかく、白・透明・青の層になった2つのドリンクを持ってバスルームへ。
『わぁ!綺麗な色。これはお風呂じゃなくてプールだね』
「中々いい青だよな。…そのドリンクも負けてないぞ。なんだその“涼しい”をそのまま飲み物にしたグラスは」
『クリームブルーソーダ!ね、氷が溶けないうちに飲もう?』
まさか、この年でお風呂プールが楽しいなんて。
(彼がいれば)
(私はきっと何処でも幸せに生きていける)
fin