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君の名前を呼ぶ-終焉-
身体が動かせなかった。横たわったまま、指先一つ動かすことができない。
意識がぷつ、ぷつと途切れそうになるのを必死に繋ぎ止める。それが出来た所でどうしようもないのだけど。
手足が石にでもなったかのように重い。少し、少しだけでいいから動いて。そうすれば、あの人に手が届くのよ。
私の目と鼻の先にあの人がいる。傷だらけの身体を仰向けにして、瞼が閉じられていた。まるで、眠っているようだった。息をしているのかどうかもわからない。
どうして、どうして……こんなのあんまりよ。
信じていたのに。貴方は仲間じゃなかったの。何度裏切れば気が済むのよ。
「バッツ」
辛うじてまだ声を出すことができた。蚊の鳴くようなか細い声だけど。
どれだけ待っても、彼の返事は聞こえなかった。
「ごめんなさい。私のせいで、貴方が……私さえ居なければ」
私を庇わなければあの場を凌げたかもしれないのに。
やっぱり足手まといにしかならなかった。
本当に、ごめんなさい。
フィルムのネガが焼けるように視界が欠けていく。
最期に見たのは眩い光に包まれる彼の姿だった。
「どうか彼らと共に……お願いです、貴女の力を貸してください」
私は目覚めるのが他の皆よりも少しだけ遅かったという。
秩序の聖域は静けさに包まれていて、女神コスモスの声が凛と響き渡った。
最初は何が起きているのか理解不能だった。私は確かにあの時、生命の終わりを迎えた。
竜騎士の裏切りがあり、私のせいで彼が倒れたことも、はっきりと覚えている。
「…どういうことなんですか。私、死んだはずじゃ」
「貴女は前回の戦いの記憶が残っているのですね」
「ぜん…かい?」
体が粟立つような感覚がした。
なに、これ。
「全てお話しましょう。どうか、落ち着いて聞いてください」
女神から語られた真実。
私は言葉を失う以外、術が見つからなかった。
終焉を迎えたはずの物語がまた幕を開ける。
身体が動かせなかった。横たわったまま、指先一つ動かすことができない。
意識がぷつ、ぷつと途切れそうになるのを必死に繋ぎ止める。それが出来た所でどうしようもないのだけど。
手足が石にでもなったかのように重い。少し、少しだけでいいから動いて。そうすれば、あの人に手が届くのよ。
私の目と鼻の先にあの人がいる。傷だらけの身体を仰向けにして、瞼が閉じられていた。まるで、眠っているようだった。息をしているのかどうかもわからない。
どうして、どうして……こんなのあんまりよ。
信じていたのに。貴方は仲間じゃなかったの。何度裏切れば気が済むのよ。
「バッツ」
辛うじてまだ声を出すことができた。蚊の鳴くようなか細い声だけど。
どれだけ待っても、彼の返事は聞こえなかった。
「ごめんなさい。私のせいで、貴方が……私さえ居なければ」
私を庇わなければあの場を凌げたかもしれないのに。
やっぱり足手まといにしかならなかった。
本当に、ごめんなさい。
フィルムのネガが焼けるように視界が欠けていく。
最期に見たのは眩い光に包まれる彼の姿だった。
「どうか彼らと共に……お願いです、貴女の力を貸してください」
私は目覚めるのが他の皆よりも少しだけ遅かったという。
秩序の聖域は静けさに包まれていて、女神コスモスの声が凛と響き渡った。
最初は何が起きているのか理解不能だった。私は確かにあの時、生命の終わりを迎えた。
竜騎士の裏切りがあり、私のせいで彼が倒れたことも、はっきりと覚えている。
「…どういうことなんですか。私、死んだはずじゃ」
「貴女は前回の戦いの記憶が残っているのですね」
「ぜん…かい?」
体が粟立つような感覚がした。
なに、これ。
「全てお話しましょう。どうか、落ち着いて聞いてください」
女神から語られた真実。
私は言葉を失う以外、術が見つからなかった。
終焉を迎えたはずの物語がまた幕を開ける。