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男子会
夜の空は雲一つなく、小さな星が幾つも瞬いていた。夜空のキャンバスに星と星の間を線で繋ぎ、星座を浮かべる。木々を揺らす風に耳を傾けながら焚火の前で見張りをする。それが自分の見張り当番の時の定番だったのだが、今夜に限ってなぜかキリカを除いたメンバーが焚火をぐるりと囲んだ状態で揃っていた。
今夜の見張り番であるバッツは重々しい雰囲気の二人にどうしたのかと尋ねる。
「さっきジタンと交代したばかりだろ?」
「いい機会だからお前に話があるんだ」
「話?」
話を持ち込もうとしているジタンよりも隣が不機嫌オーラ全開で両手を顔の前で組むように肘をつくスコールが気になる。普段の倍は凄みがあるという突っ込みをあえてしなかった。彼らを不快にするような思いをさせただろか。考えてもみるが思い当たる節はない。
「……俺、何かした?」
「バッツ、お前キリカにデート申し込んだらしいな」
「え、ああ」
「…で、プランは練ってあるのか」
「なにも?」
「だからっ、お前は!何も考えずに行動すんなっ!」
あくまで声量を抑えた叫び声。ジタンは両手で頭を抱えて項垂れた。とぼけた表情一つの男に腹が立つというもの。
「なんでジタンが怒るんだよ」
「怒りたくもなるって…なあ、スコール」
不機嫌な彼も同様の理由で怒っているのか。それはそれで珍しいのだが、ただ単に先ほどジタンに叩き起こされて眠いだけのようだった。焚火の明かりすら寝起きには眩しいのか、片手で顔全体を覆っている。
「ノープランのお前の為にだな。俺たちが良い場所を考えてやろうって話だよ」
「……俺は付き合わされているだけだ。勝手にやってくれ」
「まあそう言わずに協力してやろうぜ?いい加減こいつら見てるとイライラしてくるんだよ」
くっ付きそうでくっ付かない、傍から見てもお互いを好いているというのに。もどかしくて仕方がないとジタンは思っていた。当の本人がこの調子だ。これでは成就するものもしない。
「大体、デートの場所だって考えてねえんだろ」
「んー…まあ、そうだな特には。一緒にいるだけで楽しいからいいかなーって」
「信じられねえ…女の子とデートする時は普通色々考えるもんだろ。なあ?」
「……壁と話していればいいだろ」
ぼそりと呟かれた声は低い。隣にいたジタンには聞こえていたが、バッツに至っては届いてすらいなかった。
「とにかく!場所の候補としては景色のいいトコがいいんじゃないか?」
「景色のいい所…そういえば前に自然に囲まれてると癒されるって言ってたな」
「じゃあ決まりだな。見晴らしのいい丘とか湖とか」
「花畑。…花畑がいいんじゃないか」
なんだかんだで話し合いに参加しているスコールなのだが、発言が少々おかしいのは寝ぼけているせいか。彼の口から花畑なんて単語が飛び出してくること自体に驚きを隠せない。しかも真顔で言うものだから、恐怖すら感じる。
「スコール、どうした。いいアイディアだけど、お前からそんな単語出てくると思ってもいなかったぜ」
「世界を花でいっぱいにして、敵の戦意を削ぐ作戦だ」
「スコール…寝た方がいいんじゃないか?明日だって早いだろー」
「誰の為に起きてると思ってんだよ!」
夜遅くまで続いた男性陣による会議のせいで、翌日のスコールの機嫌が最悪だったと言う。
夜の空は雲一つなく、小さな星が幾つも瞬いていた。夜空のキャンバスに星と星の間を線で繋ぎ、星座を浮かべる。木々を揺らす風に耳を傾けながら焚火の前で見張りをする。それが自分の見張り当番の時の定番だったのだが、今夜に限ってなぜかキリカを除いたメンバーが焚火をぐるりと囲んだ状態で揃っていた。
今夜の見張り番であるバッツは重々しい雰囲気の二人にどうしたのかと尋ねる。
「さっきジタンと交代したばかりだろ?」
「いい機会だからお前に話があるんだ」
「話?」
話を持ち込もうとしているジタンよりも隣が不機嫌オーラ全開で両手を顔の前で組むように肘をつくスコールが気になる。普段の倍は凄みがあるという突っ込みをあえてしなかった。彼らを不快にするような思いをさせただろか。考えてもみるが思い当たる節はない。
「……俺、何かした?」
「バッツ、お前キリカにデート申し込んだらしいな」
「え、ああ」
「…で、プランは練ってあるのか」
「なにも?」
「だからっ、お前は!何も考えずに行動すんなっ!」
あくまで声量を抑えた叫び声。ジタンは両手で頭を抱えて項垂れた。とぼけた表情一つの男に腹が立つというもの。
「なんでジタンが怒るんだよ」
「怒りたくもなるって…なあ、スコール」
不機嫌な彼も同様の理由で怒っているのか。それはそれで珍しいのだが、ただ単に先ほどジタンに叩き起こされて眠いだけのようだった。焚火の明かりすら寝起きには眩しいのか、片手で顔全体を覆っている。
「ノープランのお前の為にだな。俺たちが良い場所を考えてやろうって話だよ」
「……俺は付き合わされているだけだ。勝手にやってくれ」
「まあそう言わずに協力してやろうぜ?いい加減こいつら見てるとイライラしてくるんだよ」
くっ付きそうでくっ付かない、傍から見てもお互いを好いているというのに。もどかしくて仕方がないとジタンは思っていた。当の本人がこの調子だ。これでは成就するものもしない。
「大体、デートの場所だって考えてねえんだろ」
「んー…まあ、そうだな特には。一緒にいるだけで楽しいからいいかなーって」
「信じられねえ…女の子とデートする時は普通色々考えるもんだろ。なあ?」
「……壁と話していればいいだろ」
ぼそりと呟かれた声は低い。隣にいたジタンには聞こえていたが、バッツに至っては届いてすらいなかった。
「とにかく!場所の候補としては景色のいいトコがいいんじゃないか?」
「景色のいい所…そういえば前に自然に囲まれてると癒されるって言ってたな」
「じゃあ決まりだな。見晴らしのいい丘とか湖とか」
「花畑。…花畑がいいんじゃないか」
なんだかんだで話し合いに参加しているスコールなのだが、発言が少々おかしいのは寝ぼけているせいか。彼の口から花畑なんて単語が飛び出してくること自体に驚きを隠せない。しかも真顔で言うものだから、恐怖すら感じる。
「スコール、どうした。いいアイディアだけど、お前からそんな単語出てくると思ってもいなかったぜ」
「世界を花でいっぱいにして、敵の戦意を削ぐ作戦だ」
「スコール…寝た方がいいんじゃないか?明日だって早いだろー」
「誰の為に起きてると思ってんだよ!」
夜遅くまで続いた男性陣による会議のせいで、翌日のスコールの機嫌が最悪だったと言う。