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Second contact.
神々の戦いが舞台となったこの世界。
秩序と混沌が渦巻く中、この世界に喚ばれた戦士達が日夜戦いを繰り返していた。
この三人以外にも各地に仲間が散らばって戦っている。
そして、この戦いが終わらなければ元居た世界へ帰ることができない。
世界の背景はわかったが、それではなぜ戦う力を持たないキリカがこの世界に足を踏み込んでしまったのか。
その話はまた別物であった。彼らが言うには戦いの最中、異次元の歪にバッツが飲み込まれてしまったそうだ。秩序の神であるコスモスに居場所を尋ねたところ、彼は予想だにしない世界へ飛ばされてしまったと。
「いきなり知らない世界に来て不安じゃなかったの?」
「全然。まあ、そういうのに慣れてるし。今更だと思った」
流石、クリスタルの戦士とでも言うべきか。バッツのけろりとした様子にそういえばとキリカは古い記憶を思い起こした。
バッツの居た世界では確か第三世界まで存在している。第二世界へは隕石内から。自分には到底真似できないなとキリカは彼の横顔を見つめる。少し動く度に耳たぶのピアスが揺れる。
ここまで恰好良かっただろうか。服装も当時の記憶とはだいぶ違う。記憶の中のバッツ・クラウザーは青い衣服に赤いマントを翻している。他と比べると地味といえば地味だが、そこが好きだった。しかし、我ながら二頭身キャラクターをよく好きになったものだ。しかも初恋で。
「で、コスモスが何とかしてくれるだろうって思ってたから、その世界でとりあえず暮らしてたってわけ」
「完全に人任せだな」
「……バーテンダー、まったく違和感なかったわ」
「だろ?客受けも良かったしなー。んで、キリカを背負ってタクシーまで連れて行こうとしたら…こっちに戻ってきた」
つまりだ。この世界の秩序の神はバッツの居場所を特定し、こちらへ連れ戻そうとした際に傍に居たキリカまで連れて来てしまった。
同じ結論に至ったのかスコールがぽつりと低い声でつぶやく。キリカは彼の私服をよく覚えていた。確かSEEDの制服もあったはずだとそれほど古くない記憶を手繰り寄せる。
「巻き込まれたのか」
「…ちょ、ちょっと待ってよ。だって、私…みんなと違って戦う力なんて持ってない。ただの一般人、足手まといになるだけよ」
二十数年間、卒なく過ごしてきた。その中で武器を持って戦うなんて経験は全くない。
彼らについていったとしても、すぐに怪我を負ってしまう。最悪の場合も考えられる。
「でもなあ…戦いが終わるまでは此処から帰れないし」
「帰せるならとっくにコスモスが帰しているだろうしな」
「だよな」
スコールとジタンが互いに顔を見合わせ、頷いた。二人とも悪気があって言っているわけではない。よくよく考えた上での発言だ。その証拠に二人の難しい顔で腕を組んで悩んでいるようだった。
そんな悩む二人をよそに、場の暗い空気を払拭するような明るい笑みをバッツが見せた。
「なに真剣に悩んでるんだよ。大丈夫だって!俺が守るから心配無用だ」
「巻き込んだ張本人が言う台詞か」と二人は呆れ返っていた。
にぱっと快活に笑うバッツを間近で見たキリカの顔が熱を帯びる。嬉しい台詞ではあるが大変恥ずかしい様子で曖昧な返事をしていた。
神々の戦いが舞台となったこの世界。
秩序と混沌が渦巻く中、この世界に喚ばれた戦士達が日夜戦いを繰り返していた。
この三人以外にも各地に仲間が散らばって戦っている。
そして、この戦いが終わらなければ元居た世界へ帰ることができない。
世界の背景はわかったが、それではなぜ戦う力を持たないキリカがこの世界に足を踏み込んでしまったのか。
その話はまた別物であった。彼らが言うには戦いの最中、異次元の歪にバッツが飲み込まれてしまったそうだ。秩序の神であるコスモスに居場所を尋ねたところ、彼は予想だにしない世界へ飛ばされてしまったと。
「いきなり知らない世界に来て不安じゃなかったの?」
「全然。まあ、そういうのに慣れてるし。今更だと思った」
流石、クリスタルの戦士とでも言うべきか。バッツのけろりとした様子にそういえばとキリカは古い記憶を思い起こした。
バッツの居た世界では確か第三世界まで存在している。第二世界へは隕石内から。自分には到底真似できないなとキリカは彼の横顔を見つめる。少し動く度に耳たぶのピアスが揺れる。
ここまで恰好良かっただろうか。服装も当時の記憶とはだいぶ違う。記憶の中のバッツ・クラウザーは青い衣服に赤いマントを翻している。他と比べると地味といえば地味だが、そこが好きだった。しかし、我ながら二頭身キャラクターをよく好きになったものだ。しかも初恋で。
「で、コスモスが何とかしてくれるだろうって思ってたから、その世界でとりあえず暮らしてたってわけ」
「完全に人任せだな」
「……バーテンダー、まったく違和感なかったわ」
「だろ?客受けも良かったしなー。んで、キリカを背負ってタクシーまで連れて行こうとしたら…こっちに戻ってきた」
つまりだ。この世界の秩序の神はバッツの居場所を特定し、こちらへ連れ戻そうとした際に傍に居たキリカまで連れて来てしまった。
同じ結論に至ったのかスコールがぽつりと低い声でつぶやく。キリカは彼の私服をよく覚えていた。確かSEEDの制服もあったはずだとそれほど古くない記憶を手繰り寄せる。
「巻き込まれたのか」
「…ちょ、ちょっと待ってよ。だって、私…みんなと違って戦う力なんて持ってない。ただの一般人、足手まといになるだけよ」
二十数年間、卒なく過ごしてきた。その中で武器を持って戦うなんて経験は全くない。
彼らについていったとしても、すぐに怪我を負ってしまう。最悪の場合も考えられる。
「でもなあ…戦いが終わるまでは此処から帰れないし」
「帰せるならとっくにコスモスが帰しているだろうしな」
「だよな」
スコールとジタンが互いに顔を見合わせ、頷いた。二人とも悪気があって言っているわけではない。よくよく考えた上での発言だ。その証拠に二人の難しい顔で腕を組んで悩んでいるようだった。
そんな悩む二人をよそに、場の暗い空気を払拭するような明るい笑みをバッツが見せた。
「なに真剣に悩んでるんだよ。大丈夫だって!俺が守るから心配無用だ」
「巻き込んだ張本人が言う台詞か」と二人は呆れ返っていた。
にぱっと快活に笑うバッツを間近で見たキリカの顔が熱を帯びる。嬉しい台詞ではあるが大変恥ずかしい様子で曖昧な返事をしていた。