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おひさま
暖かい日差しが降り注いでいた。先程まで氷のステージにいた為、この陽気はとてもありがたい。
乱闘のステージから戻ってきたソニックは日差しの中でうんと伸びをした。
肩を揉み解しながら三角屋根の小さな一軒家に向かっていく。
玄関の戸をノックしようとしたが、裏庭から声が聞こえてきたのでそちらに回ることにする。
「ピッカー!」
「What!?」
ソニックが裏庭に回ると、突然ピカチュウが飛び出してきた。
その後ろにムックル、ブイゼルと続いて駆けて行く。彼らはそのまま野原へと向かっていった。
「お疲れ様ソニック」
「Thanks.それにしても、ピカチュウ達はどうしたんだ?」
「さっきまでブラッシングしてあげてたの」
「それでゴキゲンだったっていうわけか」
庭にあるベンチに座っているキリカの手にはブラシ。
そういえば横切ったピカチュウ達の毛並みが綺麗だったとソニックは思い出した。
ふとキリカの視線がソニックの頭上に向けられた。
あまりにも彼女が凝視してくるので、どうしたのかとソニックが尋ねる。
「オレに何かついてるのか?」
「あ、えっと…言いにくいんだけど。頭に逆毛が」
「No!そういうのは早く言ってくれ!」
慌てて頭を押さえて逆毛を直そうとするが、手を放せばぴょんと毛が跳ね返る。
さっきの乱闘で強風に吹かれたせいで毛並みが乱れたのだろう。
キリカが自分の横をポンと叩いて示した。
「座って。直してあげるよ」
「Ah...悪いな」
「気にしないで」
隣に腰掛けたソニックの頭をブラシで梳いていく。
これがまた意外と頑固で何回か梳いただけでは直らなかった。
ブラシで毛を梳く度に、ソニックの両耳がぴょこ、ぴょこと上下していた。
それを見ていたキリカが一度手を止める。
「くすぐったい?」
「いや。なんでだ?」
「さっきから耳がぴょこぴょこしてるから」
「あーこれは」
ぺたりと伏せた耳をキリカが指先で撫でる。
まるで犬猫を見るように微笑んだ。
「ソニックかわいい」
「おいおい、男にカワイイはないだろ」
「ごめんごめん」
逆毛を何度もブラシで撫で付けて、ようやく元通りの毛並みに戻った。
「ついでにブラッシングしてあげるよ」
「頼むよ。さっきの乱闘のせいで自慢の毛並みが台無しだ」
今度は横になってとキリカが膝の上を叩いた。
さっきもピカチュウ達にこうしてもらい、ブラッシングをしたのだと言う。
照れて頬を掻いていたソニックだが、結局は折れてキリカの膝に頭を乗せた。
頭から丁寧にブラシをかけていきハリネズミの特徴であるトゲを梳かしていく。
「手、刺さない様に気をつけてくれよ」
「大丈夫。意外と柔らかいから」
ハリネズミのトゲは一本一本の毛がまとまっているもの。
慌てて手を突っ込まない限り、刺すということはない。
一般的にハリネズミは警戒している時に毛並みを逆立てる。
今のソニックは全体的に毛並みが落ち着いていた。安心しているのだろうか。
口では言わないが、やはりくすぐったいのだろう。時折耳がぴょこんと動いていた。
「どこか気になるところ、ある?」
「ん…特にない」
ソニックは大きな欠伸を一つ漏らした。
目を瞑っては開け、瞑っては開けを繰り返している。
晴れた日特有の匂いが鼻を掠めていた。
「眠いなら寝ててもいいよ」
「ああ。…キリカ」
「ん?」
まどろみながら紡ぐ言葉はゆっくりであった。
誰かの側がこんなにも温かいとは思いもしなかった。
「キリカは太陽の匂いがする。…落ち着くし、安心する」
その声が小さかった為、手を止めて聞き返すキリカ。
だがソニックの目は閉じていて返事はなかった。
呼吸の度に上下する体を撫でながらキリカも微笑む。
「おやすみ」
暖かい日差しが降り注いでいた。先程まで氷のステージにいた為、この陽気はとてもありがたい。
乱闘のステージから戻ってきたソニックは日差しの中でうんと伸びをした。
肩を揉み解しながら三角屋根の小さな一軒家に向かっていく。
玄関の戸をノックしようとしたが、裏庭から声が聞こえてきたのでそちらに回ることにする。
「ピッカー!」
「What!?」
ソニックが裏庭に回ると、突然ピカチュウが飛び出してきた。
その後ろにムックル、ブイゼルと続いて駆けて行く。彼らはそのまま野原へと向かっていった。
「お疲れ様ソニック」
「Thanks.それにしても、ピカチュウ達はどうしたんだ?」
「さっきまでブラッシングしてあげてたの」
「それでゴキゲンだったっていうわけか」
庭にあるベンチに座っているキリカの手にはブラシ。
そういえば横切ったピカチュウ達の毛並みが綺麗だったとソニックは思い出した。
ふとキリカの視線がソニックの頭上に向けられた。
あまりにも彼女が凝視してくるので、どうしたのかとソニックが尋ねる。
「オレに何かついてるのか?」
「あ、えっと…言いにくいんだけど。頭に逆毛が」
「No!そういうのは早く言ってくれ!」
慌てて頭を押さえて逆毛を直そうとするが、手を放せばぴょんと毛が跳ね返る。
さっきの乱闘で強風に吹かれたせいで毛並みが乱れたのだろう。
キリカが自分の横をポンと叩いて示した。
「座って。直してあげるよ」
「Ah...悪いな」
「気にしないで」
隣に腰掛けたソニックの頭をブラシで梳いていく。
これがまた意外と頑固で何回か梳いただけでは直らなかった。
ブラシで毛を梳く度に、ソニックの両耳がぴょこ、ぴょこと上下していた。
それを見ていたキリカが一度手を止める。
「くすぐったい?」
「いや。なんでだ?」
「さっきから耳がぴょこぴょこしてるから」
「あーこれは」
ぺたりと伏せた耳をキリカが指先で撫でる。
まるで犬猫を見るように微笑んだ。
「ソニックかわいい」
「おいおい、男にカワイイはないだろ」
「ごめんごめん」
逆毛を何度もブラシで撫で付けて、ようやく元通りの毛並みに戻った。
「ついでにブラッシングしてあげるよ」
「頼むよ。さっきの乱闘のせいで自慢の毛並みが台無しだ」
今度は横になってとキリカが膝の上を叩いた。
さっきもピカチュウ達にこうしてもらい、ブラッシングをしたのだと言う。
照れて頬を掻いていたソニックだが、結局は折れてキリカの膝に頭を乗せた。
頭から丁寧にブラシをかけていきハリネズミの特徴であるトゲを梳かしていく。
「手、刺さない様に気をつけてくれよ」
「大丈夫。意外と柔らかいから」
ハリネズミのトゲは一本一本の毛がまとまっているもの。
慌てて手を突っ込まない限り、刺すということはない。
一般的にハリネズミは警戒している時に毛並みを逆立てる。
今のソニックは全体的に毛並みが落ち着いていた。安心しているのだろうか。
口では言わないが、やはりくすぐったいのだろう。時折耳がぴょこんと動いていた。
「どこか気になるところ、ある?」
「ん…特にない」
ソニックは大きな欠伸を一つ漏らした。
目を瞑っては開け、瞑っては開けを繰り返している。
晴れた日特有の匂いが鼻を掠めていた。
「眠いなら寝ててもいいよ」
「ああ。…キリカ」
「ん?」
まどろみながら紡ぐ言葉はゆっくりであった。
誰かの側がこんなにも温かいとは思いもしなかった。
「キリカは太陽の匂いがする。…落ち着くし、安心する」
その声が小さかった為、手を止めて聞き返すキリカ。
だがソニックの目は閉じていて返事はなかった。
呼吸の度に上下する体を撫でながらキリカも微笑む。
「おやすみ」