#06 誰も知らないあなたの顔
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ややあって、ため息と共に視線が逸らされる。
「いいだろう、好きにしろ。俺は俺で逆探知の線で進める。」
協力して何か望むものを手にする。
例えばライオンでもできることが、何故できないんだろう。
こちらもお返しのように息を吐き、立ち上がる。
『りょーかいでっす。』
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「こういうアバターとかバーチャルとか、俺にはいまいち理解できん。」
その言葉に、自身のパソコンを立ち上げようとしていた手を止める。
「息をして汗をかいて、メシを食うのは結局この体だろう。」
「征陸さんみたいな人、今では絶滅危惧種だと思いますよ。」
代わってずばり言ってくれた朱ちゃんを見てから目を戻すと、すでに起動スイッチがオンになっている。
一拍置いて横向くと同時に飛んできたイヤフォンをキャッチして見返すが目は合わず、その体が朱ちゃんの椅子に落ち着く。
『………。』
無言の催促に知らず眉を寄せ、椅子を引いた。
「ネットって、物を調理するための刃物とか記録するための紙とかそういうレベルのものじゃないですかね?良い悪いじゃない、そこにあるんだから受け入れる、使うっていう…」
「さすがに、説明が上手いな。」
まんざらでも無さそうに笑う朱ちゃんを見ながら、今朝の彼女とスプーキーブーギーのチャットの録画記録を開く。
『ホント、先生みたい。』
「そうかな?」