#05 誰も知らないあなたの仮面
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『……っ…』
一度も通ったことのない道を駆けながら、辺りに目を配る。
ノイズが奔る前、同時ハッキングが起こる前に見た、本物のタリスマン。
ホロコスを解いた男の背が消えた路地へと、飛び込む。
『っ!?』
崩したバランスが、自分以外によって取り戻される。
「……大丈夫かい?」
全身を、その身に纏う空気さえも一緒に漂白したかのような、出で立ち。
「可愛いお嬢さん?」
『…あ…』
無意識に後ずさろうとした身体が、強い力で引き戻される。
「……………君…前に――?
信じられない程に整った、顔。
――大丈夫
あらゆる光を吸い込んで輝くその瞳が、記憶にある物と、重なった、瞬間
「いいね。」
冷たい手で素肌を撫でられるような感覚に、全身の毛が逆立つ。
「そのロゴ…公安局の人間――――
響く足音に鋭くなった目が再びこちらを向き、細められた。
柔らかくそして、この上なく
「また、いずれ。」
嬉しそうに。