#03 飼育の作法
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「新人監視官がデコンポーザー撃つたぁまた、豪気なこった。」
肩を揺らして笑った征陸さんに、光ちゃんが恨みがましい目を向ける。
『撃・た・さ・れ・た・んです。』
はっきりと区切るよう発された言葉に、護送車近くで宜野座さんと話をしている狡噛さんがちらりとこちらを見て、また顔を戻した。
「まっさかあそこでコウちゃんがやらかすとはねぇー。」
「いやでも…すごいよホント…」
「シビュラ公認アスリート、こっちより向いてたんじゃねぇの?」
「でも今ぁもうオリンピックなんてねえしなあ?」
「「『………』」」
顎に手を添えた征陸さんを見た縢くんが肩を下げ、「そっスね」と呆れたように息を吐く。
「でもホント…スポーツ方面の公認芸術家とかも、適正合ったんじゃない…?」
俯けられていた顔が上がり、一言。
『人様の娯楽のために、必死になって働けと?』
何も返せない自分の後ろで、二人分の笑い声が響く。
「ねぇ光ちゃんてホントに監視官?どー見てもオレら側っしょ。」
「擦れてんなあ、おい。」
『……てかさ、そろそろDVD返してよ。』
「あ、ゴメン忘れてた。明日机の上置いとくわ。」
ふんと鼻を鳴らして立ち上がり、コートを羽織って車に戻るその背を慌てて追う。
「ひ、光ちゃん!」
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