#03 飼育の作法
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<対象の脅威判定が、更新されました。執行モード、デストロイ・デコンポーザー。>
下げた腕に、力を込めなおした時。
乱れた呼吸に髪の毛が数本耳上を掠めると同時に、掌に感じていた重みが消失する。
「!!」
宙を泳いだ執行銃に伸びた腕に、目を、見開いた。
空間を縦に割る鉄の塊をギリギリの処で見切った細い肢体が、巻き起こった風に流れるように動く。
<対象を完全排除します、ご注意下さい。>
『――っ』
発射の衝撃に反り返ったその身を抱きとめ、たたらを踏む。
「おぉい、光ちゃんっ」
呼びかけに情けない声を上げた腕ごと掲げ持った先で、青い光が収束する。
『ちょっ――待っ』
いつか聞いた苦鳴と共に小さな頭が、胸を打った。
耳が馬鹿になるほどの轟音が響き、最早枠だけとなったドローンが完全に動きを停止する。
「相変わらずシビれるねぇ、ドミネーターの本気は。」
苦笑いを浮かべながらそう言った縢を一瞥し、ふらりとよろめいた身体を支える。
「…だいじょ『なわけないっしょ!!』
震えまくった怒声に目を瞬き、薄く水の張ったその瞳を、見返す。
『む、無茶苦茶ビビった……怖ぁぁ~…』
途端反響した縢の笑い声が、ややあって、止んだ。