#03 飼育の作法
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照明が落ちた施設内に、動くものの気配はない。
さすがに今日ばかりは作業工程を停止しているらしいが、そんなことは今でもいつでも、どうだっていい。
「奴が無実なら、俺達はこのまま無事に外まで辿り着けるだろう。」
前を行く背中を睨みつけ、足を速める。
「それはそれでハッピーエンドだ。」
『わー素敵ー大好きハッピーエンドー。』
肩越しに向けられた視線を感じたが、目を合わせることはしない。
こういう大人がいるから、また。
「賭け…にはならないな。」
いやまだ何も言ってないし、勝手にハッピーエンドの可能性を潰さないで欲しい。
と伏せていた目を上げた時、結末を決定付ける機械の駆動音。
コーナーを角度をつけて曲がってきた作業ドローンに乗る、完全に振り切られてしまっている金原の顔に、喉を鳴らす。
「お前らが悪いんだ…」
『いや、らって。私は何も…』
「お前らさえいなければ、僕は綺麗になれるだよおおおおあ!!」
掌に滲んだ汗を握りこむと同時に
「走れっ」
『~』
罵声を飲み込み、床を蹴る。
「許さない…お前ら絶対逃がさない……この場で殺してやるああ!!」
『Dammit!!』