#30 血の褒賞
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
静まり返った中央管制室を、スタンバトンを構えた六合塚さんが行く。
皆もう、槙島相手にドミネーターなんてただの鉄屑に過ぎないと割り切っているのだ。
「……クリア。」
「間に合った…のかな…。」
「でも、ここに本当に槙島が?」
コンソールが操作され、明りが点く。
「そうか…。誰もいないなんて、変だ。」
「え?」
「彼なら、私よりも正確に槙島の動きを予測する…。これが正解だったなら、狡噛さんが先回りしてなきゃおかしいわ。どうして…?…何か見落としている気がする…。」
考えろ。
論理的に、最初から、落ち着いて。
「犯人が逃げて、刑事が追う。それが私達の先入観…」
「監視官?」
「でも槙島の見方は違う。アイツは今、私達がどれだけ窮地に立たされているか…私達以上に理解してる……。」
槙島聖護と狡噛慎也――二人の男性が、浮かぶ。
どこまでも己の意志を全うしようと生きる、二人の姿が。
「――!宜野座さん達が危ない!」
「待って下さい!一人では危険です!!」
「貴女は残って。もし槙島が来ても、絶対に非常電源に触らせちゃダメ。いざとなったらコンソールごと破壊して構わないから…!」
「常守監視官!」