#29 正義の在処
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「宜野座さんの消耗…?――…待って。」
俯けていた顔を知らず、上げる。
「光ちゃんの…離脱……?」
何かを測るように沈黙したシビュラを、見つめる。
「…生きてるの?」
<はい>と返ってきた肯定に、危うく銃杷を取り落としそうになる。
<佐々山光は生存し、今現在、槙島聖護とその行動を共にしています。>
「な」
<この場所で、ちょうど今の貴女と同じように真実を知った彼女が一体どのような心理で動いているのかは、我々にも分かりません。それが何を意味するかという事についても目下議論と判定の最中であり、未だ明確な答えを得るに至ってはいません。>
――朱ちゃん
急速に色を失っていく思考の中でその声と
<常守朱。貴女は、余計な葛藤に囚われて本来発揮し得る潜在能力を、発揮出来ていなかった。>
笑顔だけが、浮かぶ。
<状況に対する理解の不足が、貴女の判断力を鈍らせていたのです。そこで我々は、特例的な措置として、シビュラシステムの真実を貴女に開示しました。真相を教える事が、貴女という人物にモチベーションを与える上で、最善の方法と判断したからです。>
「……教えて。」
この目に映る光景を、同じように見たと言うのなら
「光ちゃんの事を。彼女は……何なの?」
貴女は。
<……佐々山光、彼女は恐らく――>