#03 飼育の作法
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『ていうかさ、もう殺人であって欲しいよむしろ。』
話を聞き終えたその顔が、憤りを浮かべながらガトーショコラを口に運ぶ。
「…何で?」
『だってあの主任言うことずーっと同じなんだもん。ああいう大人がいるから私達みたいな順大人が調子乗るんだよねー。』
「それすげー分かる。目上の人は敬えとかマジ、無茶振り。」
【本日のスペシャルランチ得盛り】を選んだ縢が、から揚げを咀嚼しながらフォークを向けて同意を示す。
『ピーターパン症候群とかアダルトチルドレンとかさぁ。』
「言ってんじゃねーよってね。それにしても嫌な職場だよなぁ、今日びネットに接続できない環境で缶詰とはねぇー。」
こちらを窺い見る常守の視線に知らぬ振りをしながら、コーヒーに口をつけた。
「でも、ここの人達のサイコパス色相割と安定してるよ?」
「ハッ、どんな場所でも気晴らしの方法はある「いかがです?」
突然割って入ってきた声に、目を向ける。
「何か不審な点は見つかりましたか?」
「いえ、いただいたデータからは特に…」
小動物染みた表情で嫌悪感を露にする二人に代わって答えた常守の言葉に、床が何かを受け止めた派手な音が被さる。
「よお黄緑野郎」
「今日もまた優雅に個室でランチかい?」
ガシャンと食器のぶつかる音に、下卑た笑い声。
「何ですかあれは…ひどい……!」
「ああ、アレはいいんです放っておいて。」