#26 鉄の腸
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「槙島は逮捕、ヘルメット犯罪者達は壊滅…。」
「一件落着、これでお終い?」
街のそこかしこで未だあがる黒煙に襲撃を受け、破壊された商店。
道に広がった血痕やヘルメットの残骸などの精神及び環境的害悪を除去する為清掃用ドローンが忙しく走り回ってはいるが、全てを元通りにするには暫く時間がかかるだろう。
「……佐々山と縢が行方不明だ。」
「二係でも執行官が一人、ドサクサに紛れて逃亡を…」と話を逸らす様に話題を向けた六合塚の向こうを、青柳が通り過ぎて行く。
何かがおかしい。
きっと、もっとずっと昔から感じていた違和感。
「監視官。」
「縢が逃げるかね?」
眼光を鋭くした征陸にそう問われ、その目を見返す。
「光ちゃんも揃って消えちまうなんて、おかしいだろう。」
「………」
そちらも気をつけて
征陸さんと六合塚さんにも宜しく伝えて下さい。
「デバイスにも反応が無いなんて……常守監視官と狡噛と分かれた後、連絡が途絶える間際まで佐々山と縢の生体反応はモニタリング出来ていたと志お…分析官が。という事はつまり今も二人は一緒にいる可能性が高いって事ですよね?」
らしくなく弱気な顔つきになっているのに気づいているのか、いないのか。
六合塚の腕を宥めるように叩いた、征陸がトレンチの裾を靡かせて踵を返す。
「そうならいいがね…。」