#25 裁きの門
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<対象の脅威判定が、更新されました。執行モード、リーサル・エリミネーター。慎重に照準を定め、対象を排除して下さい。>
いつの間にか床に座り込んでいた事に気づくのと時を同じくして、聞き慣れた作動音が耳に届く。
素早く手製の武器らしきものを構えて振り向いた男の頭部が内側からの膨張を押さえきれず、弾け散る。
生臭い風と共に飛んできた血液が頬を、叩いた。
「きょ、局長…!」
よろめきながら姿勢を立て直したその姿に、息を呑む。
『――ッ!!』
「――ア、ンタは……」
顔の半分が溶解し、骨が露出していた。
さらにその下の溶けた衣服と皮膚の向こうに覗いているのは内臓ではなく、機械装置――全身サイボーグ。
人間じゃ、ない。
思考を肯定するようにぎこちない動作で腕を上げるのから、目が離せない。
<執行モード、ノンリーサル・パラライザー。落ち着いてしょ、ジュ・んヲ定メ
何の通告もなくその手の中でドミネーターが、変形していく。
「…やってらんねーよ…クソが。」
嘲りを込めた罵声とは反対に、柔らかな手が肩にかかる。
突き飛ばされた視界の中を収束した青が、奔る。
「ケッコー、楽しかったな。」
そうして
虚無さえ、残さずに。