#25 裁きの門
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「君と来ないとは意外だったな」と微かに笑う槙島に、奥歯が鳴る。
「彼女らしい、興味深い選択だ。そう思わないか?」
沈黙をどうとったのか、笑みを深めた槙島が同じ地平に降り立つ。
「語り明かすのも楽しそうだが、生憎今僕は他の用件で忙しい。」
この男が
――狡噛ィ
俺を、”俺”にした。
あの時全てを塗り潰した黒が今
「知った事か。この場で殺してやる。」
この身を満たして、目の前の存在を求めて叫んでいるのが分かる。
「…刑事の言葉とは思えない。」
「お前に黒幕はいない。他のザコはお前に操られているだけだ。事件の真相は、お前を殺した後でゆっくり調べればいい。」
「以前会った時、死にかけの君に止めを刺す事も出来たんだ。見逃してあげた恩義を感じてくれないのか?」
「…せいぜい後悔するこったなァっ」
一息に詰めた距離をさらに0にした蹴りが、槙島の細腕によって完璧に止められる。
面白がるように細くなった琥珀色を見返しながら放った次は、半ば自棄だ。
仕留めるつもりで続く攻撃を身軽な動作でいなしていたその長身から伸びた掌が急に、大写しになる。
「――がっ」
一転してくり出される拳を注視し避けて、受ける。
「シビュラシステムの正体が知りたくないのか?」