#25 裁きの門
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ドミネーターを構えた耳に、唐之杜さんの声が響く。
<槙島は、最上階の一番奥!非常階段の近く!その周辺には監視カメラがないから、援護出来ない。>
上げた視線に、巨大な通気ファンが映る。
「そこまで分かりゃ上等だよ。」
駆け出した狡噛さんの背を追って階段に上り始めた途端。
「!」
斜めに飛んできた物体が何なのかを確認するより早く、銃口を掲げる。
<犯罪係数、25。執行対象ではありません。「――っう゛」
トリガーを、ロックします。>
太ももに奔った痛みに思わず膝を折った自分の横を、狡噛さんが恐れ気無く駆け抜け、投擲されたドミネーターを避けたヘルメット男の手から、ネイルガンが弾き飛ぶ。
その懐へと飛び込み様に唸った拳がしかしガードされ、均整のとれた長身が逆に壁に叩きつけられる。
「!?」
その黒髪を掠めた蹴りに息を呑む間もなく、カウンターパンチの応酬。
素早く相手の側面をとった狡噛さんが男を抱え上げ、反り投げて踊り場に叩きつける。
「――っ監視官!」
「…大丈夫」と応えながら、ヘルメットを脱ぐ。
「でも、なんでドミネーターが…」
「迂闊だったぜ…ここには槙島がいる。ヤツのサイコ=パスがコイツ等のヘルメットにコピーされているんだ。」
「ヘルメット、被り損でしたね。」