#25 裁きの門
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「ああ。全く同感だね。正直胸がスッとしたよ。いつだってどこだって俺は人殺しのケダモノ扱いだった。それが今じゃヤツらの方がよっぽど無様なケダモノだ。どんな気分で仲間の返り血を浴びてるのやら。」
<だったら「かァん違いすんじゃねぇよゲス野郎が!」
鋭さを帯びた声に、周囲にやっていた視線を戻す。
「シビュラもクソだが、てめぇ等もクソだ。他人をいいように躍らせて生かすの殺すの、何様のつもりだよ。シビュラが神様だってんならてめぇ等は悪魔にでもなった気分か?バカ抜かせ。」
激しい怒りが、無機質な空間に吐き出されていく。
「俺もアンタもただ他人が妬ましいってだけのゴミ屑さ。このクソっ垂れな街の市民様どもが何千人と死んでこうが構やしねぇ。だがな、アイツ等に殺し合いをさせてるヤツだけがのうのうと生きてるってのが気に喰わねんだよ。まずてめぇから真っ先に死ねよ!殺した数だけ繰り返し死んどけってんだよ!!」
<…アンタだって同じ潜在犯を何人も殺してきたんだろう?執行官、アンタは一体何度繰り返して死ねば済むんだい?>
「まァ、一度死んだ先に地獄ってモンがあるんならそこで閻魔様が教えてくれるんだろうさ。」
<友達になれると思ったんだけどなァ。>
「俺のダチは”上”で今アンタのボスと殺り合ってるよ。」
<………>
「だからこっちも不義理は出来ねぇ。今すぐにでもアンタを殺しに行ってやる。まァその前に間に合うようなら、シビュラもブッ壊してくれると助かるね。俺としちゃ世の中から嫌いなモノが二つ同時に消えてなくなるワケだからな。」
<善処しよう。最後の扉のセキュリティが難物なんだけど…>と途切れた通信を機械ごと投げ捨てた縢くんが、顔だけ振り向かせて破顔する。
「ワリ。聞かなかった事にしといて。」
どうしてだろう。
『……オッケー。』
涙が出そうになった。