#25 裁きの門
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槙島は”上”――となるとコイツは…?
<ドミネーターも使えなくなってるだろう?>
握った銃杷を操作し、唇を歪めた光ちゃんにそれが事実である事を知る。
<今、彼女に撃たれる心配はない。何を喋り、何をやらかそうとお咎めナシ。どうだい?久し振りに自由の身になった感想は。>
落ちているネイルガンを拾い上げながら、膝を伸ばす。
「…悪くねぇわな。こんな狭っ苦しい穴蔵じゃなけりゃ。」
息を詰めてこちらを見つめているのに指先で合図し、道を譲らせる。
<もうじき外の世界でも俺達は自由になれる。シビュラシステムをブチ壊してやれば、このイカれた世界は根本からひっくり返るぜ?>
「おいおい、正気かアンタ?」
ここから先は恐らく自分一人で行くべきだ。
が、その提案はまず確実に却下されるだろうから。
<笑い事じゃない。今の俺から扉ひとつ隔てた向こう側にシビュラシステムの中枢がある。>
「『!』」
<俺もアンタも、同じ潜在犯だ。俺は鼠みたいにコソコソ隠れて暮らし、アンタは首輪を嵌められた使い捨ての猟犬だ。>
「………」
さっきとはまるで違う感情の込められた選択の意志を問う、声。
<なぁ、本音を聞かせてくれよ。>
大丈夫だと、目だけで示す。
<俺達から何もかも奪い、虫ケラみたいに扱ってきた連中が、今街中で殺し合ってるザマはどうだ?いい気味だと思わないか?>