#25 裁きの門
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「なぁーせんせぇー…ここ絶対ヤバイって。」
隠し通路の先に伸びていた階段。
一体、もう何階層分降りたのだろうか。
「俺もう帰りてぇー…。」
と今さっきまで感じていた端末の向こう側の気配が、無い。
「ん。せんせぇ?」
<通信エラー。システムとのリンクを、構築出来ません。>
「おいおいおいおい…!?」
いよいよもってヤバ過ぎる展開に、肩越しに背後を振り向く。
「…どします?」
『ここまで来て手ぶらで帰れますかっての。』
勝気な笑みを浮かべて足を踏み出すのに素直に場所を譲り、前後を入れ替える。
「……後悔してんじゃないの?」
『何を?』
気のない風を装った、攻撃的な口調。
自然と零れそうになる笑みを我慢せず、口を開く。
「コウちゃん、朱ちゃんと行かせてさ。自分もあっち、行きたかったっしょ。」
『うん。』
いつの間に身につけたのか、隙も無駄もない挙動で歩くその細い、背中。
『行きたかった一緒に。私も。』
「……バカだなぁ。」