#25 裁きの門
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「その施設の正体が、槙島達にはなんとなく掴めている筈だ…。」
「じゃあ…何で…?」
分かり易い困惑を乗せた声に、口を開く。
「槙島の目的を阻止する事よりも、槙島本人を追い詰める方が優先だ。」
「…そうだろ」という確認に頭を上下させた常守が、じっとこちらを見る。
「……少なくとも、狡噛さんと私にとっては。そして……光ちゃんにとっても。その筈なんです…絶対。」
「………解るのか。」
「お前には」と続けると少しの間を挟んで、さっきと同じようにその小さな頭が、上下する。
「はい。………きっと。」
きっと、知らず託された何か。
それを自分が確かに持っているという確信が、あるのだろう。
溜息とも、哄笑ともつかない空気が口から漏れる。
「相思相愛、ってヤツか。」
きょとんと瞬かれているであろうバイザー越しのその顔を、見返す。
「…相思、相愛…?」
多分これからもあるがままを映し、全てを受け入れそれでいてきっと、決して濁らない瞳を。