#25 裁きの門
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<その先の通路を、右。>
タワーを機能させる機械群の通路を、行く。
<監視カメラで追跡できたのは、そこまでよ。>
「何があるわけぇ?」
呟いた先行する縢くんの緊張した背中に、仄青い光源が踊っている。
なんだか、巨大な生き物の内部を探っているかのような気分だ。
<それが…図面だとただの行き止まり。何かの罠かもしれない。気をつけて。>
「へいへい…。」
『縢くん。』
目に入ったモノを指し示し、そちらへと足を向ける。
「何アレ…。」
突き当たりのコンクリート壁がその一面だけ綺麗に取り外され、下へと降りる階段の踊り場が見えるのだ。
壁に背をつけてそちらへとにじり寄ろうとした腕を強く掴まれ、体が半ば無理矢理に入れ替えられる。
「……せんせぇー?この地下フロアって4階で終わりの筈だよねぇ?」
<その筈なんだけど?>
白いこめかみを汗が伝うのを見て、その横から向こうを覗き込む。
見えた光景に口を引き結び、手摺に指先を置く。
「…イヤだなぁー、俺。こーゆーの柄じゃないのに。……やめてくれよ…。」
苦笑混じりの言に、返す言葉が無い。
明らかに見取り図の倍以上深そうな虚空から吹き上げてきた風が、前髪を乱した。