#25 裁きの門
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『行くよ、縢くん。』
「あいよ。」
もう、こちらを見ようともしない。
その頭が考えていることくらい、解っているつもりだった。
少なくともそう在りたいと、思っている。
ドミネーターを提げて走り出すのを見ながら、「縢」と声を投げる。
「無茶だけはすんな。」
「ハッ。コウちゃんにだけは言われたくねーよっ!」
不敵な笑みに返すように薄く笑えば「ちゃーんと俺が守るから」とチャラけたサインが飛んできて、顔を顰める。
「帰ったらまた、やり合えばいーんじゃねーのー?納得いかないんならさーぁ…ってちょい待ち!光ちゃんっ!」
「………」
放っとけとは言えずに、でも聞こえないのも承知で「ああ」と目を伏せた。
「……狡噛さん。」
「……何だ。」
「一体、いつからその…そんな事に…?」
「……据え膳食わぬは恥って言うだろう。」
さんざ迷って口にしたにも関わらず、応えの無いのを怪訝に思って振り返る。
「………」
「そういう意味じゃねぇよ、馬鹿。分析官!このエレベーター使えるか?」