#25 裁きの門
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女の貌ーー
なんて、それがこうこうこういうモンだなんて、知ってるワケじゃないけれど。
『ね』と屈託なく笑った光ちゃんに、コウちゃんが、目を瞬く。
それだけで、なんだか面白いモン見せてもらってるなぁと思う。
『普通の会社勤めの先輩後輩とかだったら、どうなってたんでしょうね。私達?』
「…なんだ、もう別れ話か?」
唇を歪めて問うたコウちゃんに『あはは』と声を上げて笑った光ちゃんが、大きく、息を吐く。
『覚えてますか?前に私が、秩序は維持されるべきだと言ったのを。狡噛さん、お前がそんな事言うのは意外だ、って。』
「………」
『今も私の考えは変わってはいません。シビュラに対してどうとか、人間性とかの問題じゃ、ないんです。強いて言うなら私が…私だから。』
色素の薄い瞳に宿るこんなにも確かな意志は、ずいぶんと久し振りに見ている気がする。
思わずじっと見入ってしまう程にそれは、キレイでだから
『貴方に貴方の”正義”があるように私にも、私の”正義”がある。』
『そういう事なんです』と微笑む、その姿に
多分、コウちゃんも。
やっぱり何にも言えない、ただの一人の男だった。
「んーじゃ、俺は光ちゃんと。」
「でも…」
眉を下げて不安を露にする朱ちゃんに、笑いかける。
「だーいじょぶだって。寧ろ槙島がいる分、”上”の方がヤバイんじゃねーのぉ?」