#25 裁きの門
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槙島の行動は、陽動?
こちらの目を”上”に引きつける為に…?
「下に向かったのはどんな連中だ?」
狡噛さんの問いかけに、思考を中断させる。
<それが…地下4階まで降りたところで行方が分からないのよねぇ。そっからメンテナンスハッチくぐって、共同坑にでも入ったのかなぁー。>
「何ソレ、気になるね。」
「…行くぞ『朱ちゃん、狡噛さんと行って。』
ドミネーターを携えて歩き出そうとした狡噛さんの足が、止まる。
こちらを振り返ったその顔を見て再び横向くが、光ちゃんはそちらを見ようとはしない。
『私は縢くんと下に行く。』
しん、と落ちた沈黙にカッと靴裏の音が鳴る。
切るように伸ばされた狡噛さんの手が、空を泳いだ。
光ちゃんが真っ直ぐに、そのほっそりした顎を上向ける。
「…お前、何を考えてる。」
『戦力的に考えて、朱ちゃんと狡噛さん、私と縢くんのペアで分かれるのが妥当です。』
「……槙島は”上”だ。」
『敵の”本命”は十中八九、”下”です。』
狡噛さんの目が、何かを探るように凝らされる。
「ヤツを殺せば、全部終わる。」
そうしてほんの、一瞬だけ
ほんの一瞬だけ、光ちゃんの顔がある感情で、彩られた。