#24 硫黄降る街
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「うーわ、ネット上もひどいなぁ。」
デバイスで状況を見ていた縢が、顔を顰めた。
「デマからマブネタまで、大量に飛び交ってる。」
「報道規制はかかってる筈なのに…」
「デマの方が目立つなー…なんだよ!公安局が住民皆殺しってぇ!」
自身のデバイスを起動し、情報の海へと目を泳がせる。
ややあって顔を上げると、窓外のすぐ向こうでも今見ていたのと同じような光景が目に留まった。
黒煙を上げる軽自動車のすぐ側で、倒れた何かに向け長いモノを一心に振り下ろしている複数の人影。
「止めなきゃ…!」
「このまま突っ込んで何人か轢き殺しちゃいなよ。」
『馬鹿!』
「俺、グッドアイディアだと思ったけどぉ?」
「どこがですか!」
光がパトカーを停止させ、常守が拡声マイクを口にあてる。
「厚生省公安局です。ただちに暴力行為を止めて、腕を頭の上で組んで地面に伏せなさい!」
警告を聞き入れるどころかむしろこちらへと距離を詰めてくるのを見て、息を吐く。
「実力行使しかないな。」
ドアを開けて路上に降りてポケットからグレネード弾を取り出す。
安全装置を解除し、定めた場所へと投擲する。