#24 硫黄降る街
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「とゆーワケで、今日は同期でもトップクラスの優等生諸君に集まっていただきました。」
「メチャクチャ不公平だと思いません?」
怯えた学生の集団に、楽しげに問いかける同じく数人の学生達。
彼等の頭には同じヘルメットが装着され、一様に身近な物で武装している。
「前途有望な君達。それに対してやる前から何もかもダメだってわかってるオレ達。」
言いながら蹴り飛ばした一人の男子学生の頭に消火器が落とされ、湿った音が教室内に響く。
頭を抱えて縮こまっていた女子学生が「…え…」と声をあげて閉じていた目を開く。
額を伝う石油臭さに呆然としながら振り向いた目に、ライターの火が大写しになる。
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「なんなんだよもう!?」
「さっき…アンタがヘルメットを脱ぐのを見たんだよ。」
「はァ…?」
「散々暴れておいて、ヘルメットを脱いだだけで知らんぷりを決め込もうとは。ちょっとひどいんじゃないか?」
朗らかに笑って言われても、男性には本当に見に覚えがない。
「っ勘違いしてるアンタ等!そういうならオレの色相を――ぐはあっ」
背後からフルスイングされた鉄バットが後頭部を割り、昼日中の路上に鮮血が渋く。
「お前等”ヘルメット”のせいで、エリアストレスが上昇してるんだ…。」
「頼むから巻き込まないでくれよ…!」
すでに意識の定まらない男性の頭に、次々に鈍器が振り下ろされる。