#23 甘い毒
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送られてきた顔写真を確認した朱ちゃんが、顎を引く。
柔らかな形の瞳が鋭さを宿して、輝いている。
「どう追いかけましょう。」
「班を二つに分ける。縢、六合塚、一緒に来い。」
「うィー。」
「はい。」
「君達は、引き続き薬局襲撃犯を。俺達は現金輸送車を追う。」
『「はい…!」』
「しっかし武装強盗ねぇ…。コイツが通用しない相手なら、俺達丸腰と変わらないんじゃないスかぁー?ギノさぁーん。」
「余計な事を考えるな。行くぞ!」
腰のドミネーターをぺしぺしと叩いた縢くんを追い立てるように踵を返した宜野座さんを見送り、残った面々を振り返る。
『住所は鶴牧…そう遠くないですね。』
「ああ。」
「行きましょう。」
覆面パトカーに向けて歩き出していくらもしない内、バシッと背中に衝撃。
『「…?…」』
同時に振り返って見上げた先から、混じりけのない笑みが降ってくる。
「頼もしくなったなぁ、二人共!立派なモンだ。」
「…冷やかしは程ほどにしとけよとっつあん」と苦笑混じりに言って後部席に身を滑り込ませた狡噛さんに、トレンチコートの裾を靡かせた征陸さんが続く。
それは顔から火が出るかと思う程、恥ずかしくて。
『「………」』
嬉しかった。