#22 深淵からの招待
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「もうケガは大丈夫なの?」
だらしなく椅子にそっくり返った縢の向こうに、声を投げる。
「これ以上入院させるなら、病室に火を点けるって医者を脅した。」
「さっすがコウちゃん。」
「嘘だよ。説得した。それより常守監視官はどうなんだ。」
「医務室でメンタルケアのセッション中。でも、志恩の診断ではすぐに持ち直すだろうって。」
「可愛い顔してて根性座ってるってゆーか、正直ビビったわ。あれでサイコ=パスがレッドゾーン行かないってんだから…。」
呆れたような口調には、畏怖にさえ似た感心が込められている。
自分も、同じ思いだ。
「何かあったらどうするつもりだったんだ…!」
「心配してたのは貴方だけじゃないわ。でもね、危険を侵しただけの成果は上がってるわよ。」
言いながらデスクのパソコンを操作し、モニタに画像を出す。
「これが…」
今までとは比較にならない、鮮明な姿。
もうこの男は亡霊でも何でもない。
「槙島聖護。早速桜霜学園にも問い合わせたけど、ビンゴ。教職員も生徒も、揃ってこの男が美術科講師の柴田幸盛だと証言している。これだけでも、王陵璃華子の事件について、重要参考人として引っ張れる。」
「今もね、街中のカメラの録画記録に片っ端から検索かけてるよ。で早速ヒットしたのがさぁ、なんと菅原昭子のマンションのエントランス。ホラ覚えてる?スプーキーブーギー。タリスマン事件の犠牲者の。」
ただの
「フェイスレコグニションの優先手配も済ませてる…次にコイツが動きを起こせば、即座にこっちに通報が届くわ。」
犯罪者だ。