#22 深淵からの招待
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着信音と同時にバングル上に浮かび上がったその名前に、接続を切る。
「…狡噛か。」
「はい…多分縢くん辺りがチクったんじゃないかと。」
「話さなくていいのか?」
こちらを見ずに重ねられる問いかけに、目を閉じた。
「必要ないです。私を止めるつもりなんですよ…自分も無茶ばっかりするくせに。」
観察するような眼差しと、俯き、背けられた横顔が、瞼の裏で蘇る。
本当にあの人達はと、心の内で、苦笑した。
「俺も反対だ。危険すぎる。ただでさえ君のサイコ=パスはダメージを受けている。最悪の場合は、犯罪係数の悪化だって…」
「局長命令で、公開捜査は出来ないんですよね?」
見上げた宜野座さんの瞳が、微かに揺らいだ。
「……ああ。何しろデリケートな問題だ…専門のチームが調査している。その結果が出るまで地下で起きた事は他言無用だ。」
「調査の結果を待っていられません。」
後ろで着々とメモリースクープ装置のセッティングを進めていく唐之杜さんにやった視線を、前へ戻す。
「非公開では手掛かりは集まりにくい。モンタージュが必要です。」
「しかし…「その為に犯罪係数が上がったとしても、構いません。」
もしもこの闇の奥に、求めるものがあるのなら
私にも。
「私は執行官になってでも、槙島聖護を追い詰めます。」
覚悟は、ある。