#22 深淵からの招待
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ういーっ…す。」
ドアを開けた途端向けられた眼差しに瞬き、その向こうの毛布の山を見やる。
「……なんか俺、タイミング外した?」
「いや」といつも通りの返事に肩をすくめながら歩を進め、キャスター付きの椅子に手を伸ばす
つもりだったが。
『!』
その身体を半ば押しのけるようにして、腰を下ろす。
『何すんのよっ!』と跳ね起きて怒気を露にするのを見返し、口を開く。
「なんだ、元気じゃん。」
『~っ』
顔を真っ赤にしてボカスカやってくるのを無視してしばし見やったその身体はまだ、あちこち傷が目立つ。
特に小さな頭から左眼にかけて巻かれた包帯は痛々しく、その下の痣がこめかみの方にまで伸びていた。
執行官でもないくせに。
おかげでこっちはわけの分からない罪悪感で気分が悪い。
「…で、なんの用だ?」
恐らく同じ様な心境だろうコウちゃんにため息混じりにそう問われ、目を向ける。
「別に?ただ、ちょっと…」
ようやく静かになった後ろを振り返りながらネクタイを緩め、足を組む。
「ただちょっと…なんだ。」
「内緒話を声に出して言ってみようかと思ってさ。」