#21 Devil's crossroad
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『…………そっちは、何ですか?』
「コンラッド。”闇の奥”…読むか?」
首を振って向けていた顔を戻し、白い天井を見上げる。
『…………狡噛さん。』
「……なんだ。」
瞼の裏に滲んだ明りを見つめているとややあって衣擦れの音がして、ベッドが軋んだ。
「…少し、喋りすぎたな…」
大きな掌が額にあてられ、色がぐっと、深くなる。
暖かくて濃い、心地良く重い黒がゆっくりと
でも抵抗の出来ない速さで以って身体に馴染んでいく。
『……………狡噛さん…』
「ああ。」
『……ドミネーターは………シビュラは…理由、だったんです…でも……』
意識の奥底に沈んだ真意が、ゆっくりと
その形を、成していく。
『……もう、多分…使えない……』
裁きが下されるのであれば、叶えられた望み。
時間をかけて、必死に飼い慣らしてきた願い。
絶望が生み出した何かが静かに
でも確かに、育っていく。
『…なら…自分で……アタシ、が……』
優しい暗闇がその正体をやがて、覆い隠した。